定山渓天狗岳に登った秀岳荘スタッフの山女と小屋泊り1泊山行として上ホロカメットク避難小屋に泊まり十勝岳から富良野岳を縦走することにしました。
彼女は北海道内にある百名山を登りたいとの希望を持っています。
すでに旭岳と利尻岳を登っており、今年になって羊蹄山を登りました。
そこで、十勝岳を登り小屋泊まりの山行を考えたときに美瑛岳か富良野岳のどちらかまで縦走するプランを考えました。
富良野岳への縦走でしたら上ホロカメットク避難小屋に1泊、美瑛岳への縦走なら美瑛富士避難小屋があります。
両方のプランを比較したときに高山植物の豊富な山である富良野岳を選択しました。
7月17日
札幌を朝6時に立ちます。
天気予報では十勝岳方面は曇り時々晴れと悪くはありません。
吹上温泉白銀荘に着くと晴れてはいるのですが、十勝岳の山頂など高いところは雲の中です。
8:40分、白銀荘を出発します。
上空は青空が広がりいい天気です。
テン場になっている芝生を歩き左側へ進みます。
ここから望岳台との分岐目指して歩きます。
小さな沢を1本越えます。
その先にあるのが九条武子の碑です。
このルートを夏に歩くのは初めてなので、この石碑を見るのも初めてです。
夏の日差しが容赦なく照りつけてきます。
汗だくになって歩いていると望岳台との分岐が見えてきます。
9:40分、望岳台との分岐に到着です。
山の方を見るとやはり上の方は雲の中です。
30分ほど登っていくと十勝岳の避難小屋が見えてきます。
この避難小屋には、噴火に備えヘルメットなどが用意されています。
10:15分、避難小屋を通り過ぎ、どんどん登ります。
傾斜の増す斜面をジグザグに登ります。
足元がザラザラした火山性の小石ですので足を取られ歩きにくいです。
山女さんは、ゆっくりした足取りですが確実に登ってきます。
時々待ってあまり離れないようにします。
グランド火口からの噴気が見えるでしょうか?
一瞬ですが雲の合間に山頂が見えました。
スリバチ火口まで登ってくると少し傾斜が緩くなります。
火口には残雪がありました。
登山ルートは、ここから右手に少しずつ曲がり、最後は山頂に続く急斜面となっています。
このあたりから雲の中に突入です。
視界が無くなってきますし、登山道が砂礫地帯の中にありますので踏み外さないように注意しながら登ります。
すると、左手の方から「そちらが、登山道ですか?」と単独の男性から声がかかります。
その男性が私たちの方へ歩いてきます。
そしてホッとしたようで、「この上にある標識の差す方向へ歩いたが、登山道ではないようなので登山道を探していた。」といいます。
ガスで視界のない中、迷ったと思ったら登山道であるとの確信が得られる地点まで引き返さなければなりません。
こんな視界のない中で適当に歩くと道迷い遭難を起こしてしまします。
火口に迷い込まないように張られたロープ沿いに登ります。
そうするとその先に標識がありました。
確かに下山しようとして上から見ると望岳台を指す方向が登山道より右手を差しているのです。
ここは、この標識の差す方向ではなく、左手の河口に迷い込まないためのロープに沿って降るのが正しいルートです。
私たちが登っていると単独の登山者が降ってきますので標識のことを話して正しいルートを教えてあげました。
砂礫地の登山道は、どこを見てもルートに見えてしまうので視界のないときは本当に注意深くルートを見極める必要があります。
13:25分、やっと十勝岳山頂に到着です。
彼女にとって4座目の百名山(道内)になります。
山頂は風が強いので岩陰に入って休みます。
ここまでくれば上ホロ避難小屋までもう一息です。
休憩の後、あまり体が冷えないうちに上ホロ小屋へ向かいます。
砂礫地のガラガラの登山道を一気に降ります。
両側が切れ落ちた細い尾根を過ぎ、小さなアップダウンを越えていくと、右手に何やら大きな影が見えてきます。
15:10分、この影は大砲岩でした。
この岩は三段山への分岐になりますが、三段山への登山道は廃道になっています。
この辺りから左手の斜面に高山植物のお花が見えてきます。
イワヒゲの群落です。
14:25分、上ホロ避難小屋に到着しました。
小屋の裏にトイレがあり、その奥がテン場になっています。
小屋に入る前に水を汲みに行きます。
水場は小屋前を100mほど下った所にあります。
上ホロの西斜面にある雪渓の水を利用します。
小屋の中はかなり傷んでいます。
雨漏りがするのか、壁の合板が剥がれてきています。
窓が小さく暗いので、私たちは2階を使うことにします。
2階の方が1階より少し明るいのです。
お茶を沸かし、あとはゆっくり休憩して明日に備えます。
☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★☆彡★
この夏も十勝岳において単独登山者が遭難死しています。
遭難者が発見された場所から考えると道迷い遭難と思われます。
十勝岳は、天気がいいと難しい山ではありませんが、雨や曇りで視界の無い
時には十分に注意して登る必要があります。
特に本州から来ている百名山狙いの人たちは十分に注意が必要です。
北海道の山は本州の山のように登山標識が完備されていません。
場所によってはピンクテープがチョコンとあるだけの場所もあります。
地図だけでなく、携帯のGPSアプリなども活用して現在位置の確認を
怠らないようにしてください。
彼女は北海道内にある百名山を登りたいとの希望を持っています。
すでに旭岳と利尻岳を登っており、今年になって羊蹄山を登りました。
そこで、十勝岳を登り小屋泊まりの山行を考えたときに美瑛岳か富良野岳のどちらかまで縦走するプランを考えました。
富良野岳への縦走でしたら上ホロカメットク避難小屋に1泊、美瑛岳への縦走なら美瑛富士避難小屋があります。
両方のプランを比較したときに高山植物の豊富な山である富良野岳を選択しました。
7月17日
札幌を朝6時に立ちます。
天気予報では十勝岳方面は曇り時々晴れと悪くはありません。
吹上温泉白銀荘に着くと晴れてはいるのですが、十勝岳の山頂など高いところは雲の中です。
8:40分、白銀荘を出発します。
上空は青空が広がりいい天気です。
テン場になっている芝生を歩き左側へ進みます。
ここから望岳台との分岐目指して歩きます。
小さな沢を1本越えます。
その先にあるのが九条武子の碑です。
このルートを夏に歩くのは初めてなので、この石碑を見るのも初めてです。
夏の日差しが容赦なく照りつけてきます。
汗だくになって歩いていると望岳台との分岐が見えてきます。
9:40分、望岳台との分岐に到着です。
山の方を見るとやはり上の方は雲の中です。
30分ほど登っていくと十勝岳の避難小屋が見えてきます。
この避難小屋には、噴火に備えヘルメットなどが用意されています。
10:15分、避難小屋を通り過ぎ、どんどん登ります。
傾斜の増す斜面をジグザグに登ります。
足元がザラザラした火山性の小石ですので足を取られ歩きにくいです。
山女さんは、ゆっくりした足取りですが確実に登ってきます。
時々待ってあまり離れないようにします。
グランド火口からの噴気が見えるでしょうか?
一瞬ですが雲の合間に山頂が見えました。
スリバチ火口まで登ってくると少し傾斜が緩くなります。
火口には残雪がありました。
登山ルートは、ここから右手に少しずつ曲がり、最後は山頂に続く急斜面となっています。
このあたりから雲の中に突入です。
視界が無くなってきますし、登山道が砂礫地帯の中にありますので踏み外さないように注意しながら登ります。
すると、左手の方から「そちらが、登山道ですか?」と単独の男性から声がかかります。
その男性が私たちの方へ歩いてきます。
そしてホッとしたようで、「この上にある標識の差す方向へ歩いたが、登山道ではないようなので登山道を探していた。」といいます。
ガスで視界のない中、迷ったと思ったら登山道であるとの確信が得られる地点まで引き返さなければなりません。
こんな視界のない中で適当に歩くと道迷い遭難を起こしてしまします。
火口に迷い込まないように張られたロープ沿いに登ります。
そうするとその先に標識がありました。
確かに下山しようとして上から見ると望岳台を指す方向が登山道より右手を差しているのです。
ここは、この標識の差す方向ではなく、左手の河口に迷い込まないためのロープに沿って降るのが正しいルートです。
私たちが登っていると単独の登山者が降ってきますので標識のことを話して正しいルートを教えてあげました。
砂礫地の登山道は、どこを見てもルートに見えてしまうので視界のないときは本当に注意深くルートを見極める必要があります。
13:25分、やっと十勝岳山頂に到着です。
彼女にとって4座目の百名山(道内)になります。
山頂は風が強いので岩陰に入って休みます。
ここまでくれば上ホロ避難小屋までもう一息です。
休憩の後、あまり体が冷えないうちに上ホロ小屋へ向かいます。
砂礫地のガラガラの登山道を一気に降ります。
両側が切れ落ちた細い尾根を過ぎ、小さなアップダウンを越えていくと、右手に何やら大きな影が見えてきます。
15:10分、この影は大砲岩でした。
この岩は三段山への分岐になりますが、三段山への登山道は廃道になっています。
この辺りから左手の斜面に高山植物のお花が見えてきます。
イワヒゲの群落です。
14:25分、上ホロ避難小屋に到着しました。
小屋の裏にトイレがあり、その奥がテン場になっています。
小屋に入る前に水を汲みに行きます。
水場は小屋前を100mほど下った所にあります。
上ホロの西斜面にある雪渓の水を利用します。
小屋の中はかなり傷んでいます。
雨漏りがするのか、壁の合板が剥がれてきています。
窓が小さく暗いので、私たちは2階を使うことにします。
2階の方が1階より少し明るいのです。
お茶を沸かし、あとはゆっくり休憩して明日に備えます。
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この夏も十勝岳において単独登山者が遭難死しています。
遭難者が発見された場所から考えると道迷い遭難と思われます。
十勝岳は、天気がいいと難しい山ではありませんが、雨や曇りで視界の無い
時には十分に注意して登る必要があります。
特に本州から来ている百名山狙いの人たちは十分に注意が必要です。
北海道の山は本州の山のように登山標識が完備されていません。
場所によってはピンクテープがチョコンとあるだけの場所もあります。
地図だけでなく、携帯のGPSアプリなども活用して現在位置の確認を
怠らないようにしてください。