こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

テレマン 「6つの四重奏曲」

2022年01月30日 23時39分11秒 | テレマン
共通テストでの不正行為、驚きました。まず、試験場でスマホを使って画像データをメールで送るなんてことができるんですねえ。袖の中にスマホを入れていたらしいですが、他に協力者がいるんですかねえ。でも、テストの不正行為って、そうやって実行したとで得ることのできる代価は、ほんとに少ない。労力の実に割に合わない行為なんだけどねえ。もしかして、もっと巧妙にやってすごい成果を上げているのかも知れませんがね。たいへんな時代になりましたねえ。

まあ、それはそれとして、今回もテレマン。「6つの四重奏曲」(1730年バンブルク版)であります。テレマンの四重奏曲とは、3つのソロ楽器と通奏低音によるものですが、この形態の曲は、約40曲あまりあるそうです。ターフェルムジークに収められている3曲、1738年の「パリ四重奏曲」、1733年にハンブルクで出版された6曲などとともに、この「6つの四重奏曲」はよく知られた曲であります。テレマンの四重奏と言っても、たくさんの曲があるし、それぞれの楽器構成も複雑ですから、見分けるのがなかなか難しいですねえ。

この1730年にハングブルクで出版された「クァドリ」(四重奏曲集)は、テレマンにとっても最初に出版された四重奏曲集。6曲は「2つの協奏曲、2つうのパレット、2つのソナタ」とあり、イタリア風の三楽章の協奏曲、フランス風の多楽章の組曲、そして4楽章の教会ソナタの、それぞれ2曲から構成されています。そして楽器構成はフルート、ヴァイオリン、ヴィオラ・ダ・ガンバ、津奏低音(チェンバロ)となっています。

そして、この曲の演奏ですが、今回は有田正広(フラウト・トラヴェルソ)、寺神戸亮(バロック・ヴァイオリン)、上村かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、クリストフ・ルセ(チェンバロ)による演奏。1995年8月24-27日、フランスのカストル近郊のサント・イボリット教会での録音です。このCD、もうかなり以前に買って、ときたま聴いていたのですが、完全なBGMとしてでした。車のHDにも入れてます。つまり、あまり真剣には聴いていなかったんですねえ(笑)。

それで、今回まじめに聴いた、というわけではないのですが、なんといっても素晴らしいのは、この4人の演奏ですよねえ。もちろんピリオド楽器なんですが、個々の楽器の特性がよく現され、実にいい音が鳴っています。また、演奏も表情も豊かですし、生気あふれるみずみずしく、新鮮いっぱいであります。曲の性格もあるんでしょうが、屈託のない素直なところは、聴いていて、気持ちまでも明るく、前向きになっていくようで、ほんとに素晴らしい演奏と思います。

やはり、有田さんのフラウト・トラヴェルソは絶品ですねえ。これほどこの楽器を高音から低音まで安定した音色で、そして表情豊かな演奏は、なかなか聴けませんよねえ。この人の存在感が他をたいそううまくまとめています。この人のフラウト・トラヴェルソには華がありますよねえ。実に際だった素晴らしさです。寺神戸さんのバロック・ヴァイオリンも、非常に直線的であり、混じりっけのない音色であります。そして、上村さんのヴィオラ・ダ・ガンバも他に比べると低音であるがゆえに、けっこう目立つのです。そして、非常に安定した音色で、存在感はたっぷりであります。ここまで書いても、やはり有田さんのリーダシップが光りますねえ。

曲は、どれも親しみやすい内容です。ただ、短い曲が多く、目まぐるしく転換していくのが、もったいないです。これはこの時期の曲の傾向でしょうがね。三種類ある曲の中で、一番取っつきやすいのは協奏曲ですかねえ。緩と急が交互。そしてやはり急緩急が馴染みやすいですかね。私的には、ゆったりめの曲がいいですね。第2番のAffettuosoのヴィオラ・ダ・ガンバの響き、第3番のAndannteの3つの楽器による憂い、第4番のLargoでは見事なアンサンブル、第5・6番の短調の響きなど、どれもその短さが残念な気持ち一杯であります。。

先日、アベノマスクの予想外の配布希望者を受けて、安倍元首相は、「もっと早くやっておいていただければよかったのかな」発言。ここは「ご迷惑をおかけしました」と言うべきだろう、と思ってしまいました。いやはや、参った参った。
(DENON COCO-70523 CREST1000 2003年)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« テレマンの「水上の音楽」 | トップ | テレマンの『管弦楽組曲』です。 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

テレマン」カテゴリの最新記事