先週、平城宮跡に行ってきました。大極殿や朱雀門が復元されてからは初めてでした。これからも復元が進むんでしょうね。たいそう楽しみです。しかし以前は気にならなかったのですが近鉄電車、2分に一回は宮跡を横切ります。南方の地下に移転が決まっているそうですが、これもまた平城京の一等地ですからねえ。大変です。それから奈良博で大安寺の特別展を見ました。大安寺にはモノがあるのか気になっていましたが、やはり…、でした。でも、九体あるうちの八体の天平の木造仏が見れたので、よかったです(できれば全部見れたらよかったですがね)。
ということで、今回はまたまたテレマンです。エマニュエル・パユとベルリン・バロック・ゾリステンのよるフルート協奏曲集であります。このCDには、①フルートのための協奏曲ト長調TWV51-G2、②フルート、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲イ長調TWV53-A2(ターフェルムジーク1より)、③2つのフルートとヴィオローネのための協奏曲イ短調TWV53-A1④フルート、オーボエ・ダモーレとヴィオラ・ダモーレのための三重協奏曲ホ長調TWV53-E1、⑤フルートのための協奏曲ニ長調TWV51-D2、以上の5曲が収められています。
しかし、これらの曲、聴いてみないと曲名だけではまったくどんな曲がわかりませんねえ。②はターフェル・ムジークからということなので、なんとかわかりますが、他はなかなかですね。⑤は、聴いてみると、以前にとりあげたMAKとの木管による協奏曲集に、④もホッグウッドの二重・三重協奏曲集に、それぞれ収められている曲とわかりました。そして、①は破損した楽譜を復元再構成したことで演奏可能になり、また③も世界初の録音ということ。となればわからないのは仕方ないですねえ。
それで、フルート協奏曲集と銘打たれていますが、それは5曲中2曲のみ。他は複数の楽器による三重協奏曲。フルートのエマニュエル・パユが前面に出ていますが、ベルリン・バロック・ゾリステンによる演奏とした方がいいのかもしれません。この団体はBPOのメンバーによるもの。音楽監督であるライナー・クスマウルはBPOのコンマスを務めた人。そして2002年6月、ベルリンでの録音です。
このCDに収められた曲は実に美しい旋律の曲が多いです。バロックには、古典派やロマン派では聴けない、驚くほど現代的な旋律の音楽を聴くことができます。テレマンでも同じ。①や④や⑤の第1楽章などは、まさに現代的。こんな曲を聴くことができることも、テレマンの魅力でもありますね。このような特徴的な曲は、記憶にしっかりととどまります。その点、このCDに収められている曲は、いい曲ばかりですねえ。
その印象を強めているのが、はやりこの演奏であります。まずパユのフルート、実に優しい。ふくよかで暖かみのある音色は、まさに極上であります。①の第1楽章アンダンテからもうパユの魅力が爆発ですね。微妙な強弱のバランス、その美しさにうっとりとしてしまいますね。また、⑤でも、弦楽器との競演がとてもいい。一体となった安定感は他では聴けませんねえ。第三楽章ラルゴでも実に雄弁であります。そして他の楽器も、楽器はモダン、奏法はピリオドですが、パユに劣らず、とてもうまい。②のターフェル・ムジークでは、ヴァイオリンとチェロがフルートと競演。フルートに負けない存在感であります。また④でもオーボエダモーレとヴィオラダモーレがフルートと三つ巴の名演ですね。そして、ベルリン・バロック・ゾリステン。秀逸なアンサンブル。非常に完成度の高い演奏になっています。ときには独奏楽器を凌ぐような妙技を聴かせてくれています。これも立派ですねえ。
『鎌倉殿の13人』、今日の放送で、義経死んじゃいましたね。菅田将暉さん、大熱演ですねえ。いろんなフィクションを入れながら、実にうまく描いていますねえ。でも、平家滅亡の次の次でもう義経死んじゃいました。テンポも速いです。
(Waner WPCS-12632 2014年)
ということで、今回はまたまたテレマンです。エマニュエル・パユとベルリン・バロック・ゾリステンのよるフルート協奏曲集であります。このCDには、①フルートのための協奏曲ト長調TWV51-G2、②フルート、ヴァイオリン、チェロのための三重協奏曲イ長調TWV53-A2(ターフェルムジーク1より)、③2つのフルートとヴィオローネのための協奏曲イ短調TWV53-A1④フルート、オーボエ・ダモーレとヴィオラ・ダモーレのための三重協奏曲ホ長調TWV53-E1、⑤フルートのための協奏曲ニ長調TWV51-D2、以上の5曲が収められています。
しかし、これらの曲、聴いてみないと曲名だけではまったくどんな曲がわかりませんねえ。②はターフェル・ムジークからということなので、なんとかわかりますが、他はなかなかですね。⑤は、聴いてみると、以前にとりあげたMAKとの木管による協奏曲集に、④もホッグウッドの二重・三重協奏曲集に、それぞれ収められている曲とわかりました。そして、①は破損した楽譜を復元再構成したことで演奏可能になり、また③も世界初の録音ということ。となればわからないのは仕方ないですねえ。
それで、フルート協奏曲集と銘打たれていますが、それは5曲中2曲のみ。他は複数の楽器による三重協奏曲。フルートのエマニュエル・パユが前面に出ていますが、ベルリン・バロック・ゾリステンによる演奏とした方がいいのかもしれません。この団体はBPOのメンバーによるもの。音楽監督であるライナー・クスマウルはBPOのコンマスを務めた人。そして2002年6月、ベルリンでの録音です。
このCDに収められた曲は実に美しい旋律の曲が多いです。バロックには、古典派やロマン派では聴けない、驚くほど現代的な旋律の音楽を聴くことができます。テレマンでも同じ。①や④や⑤の第1楽章などは、まさに現代的。こんな曲を聴くことができることも、テレマンの魅力でもありますね。このような特徴的な曲は、記憶にしっかりととどまります。その点、このCDに収められている曲は、いい曲ばかりですねえ。
その印象を強めているのが、はやりこの演奏であります。まずパユのフルート、実に優しい。ふくよかで暖かみのある音色は、まさに極上であります。①の第1楽章アンダンテからもうパユの魅力が爆発ですね。微妙な強弱のバランス、その美しさにうっとりとしてしまいますね。また、⑤でも、弦楽器との競演がとてもいい。一体となった安定感は他では聴けませんねえ。第三楽章ラルゴでも実に雄弁であります。そして他の楽器も、楽器はモダン、奏法はピリオドですが、パユに劣らず、とてもうまい。②のターフェル・ムジークでは、ヴァイオリンとチェロがフルートと競演。フルートに負けない存在感であります。また④でもオーボエダモーレとヴィオラダモーレがフルートと三つ巴の名演ですね。そして、ベルリン・バロック・ゾリステン。秀逸なアンサンブル。非常に完成度の高い演奏になっています。ときには独奏楽器を凌ぐような妙技を聴かせてくれています。これも立派ですねえ。
『鎌倉殿の13人』、今日の放送で、義経死んじゃいましたね。菅田将暉さん、大熱演ですねえ。いろんなフィクションを入れながら、実にうまく描いていますねえ。でも、平家滅亡の次の次でもう義経死んじゃいました。テンポも速いです。
(Waner WPCS-12632 2014年)
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