またまた更新が滞ってしまいました。原因はパソコンの不調。USBが認識しなくなり、ネットに繋がらなくなりました。このパソコンはもう7年ほど前に組んだ自作のもの。ここんところ不調をだましだまし使っていました。再インストールすればなんとかなったでしょうが、もう限界かなってことで、新たに購入することにしました。今回は既製品を買いました。自作が好きなんですが、OSやソフトを買っていたら、決して安くはないので。84000円くらいで買えました。
ということで、今回はよく登場するブルックナーの交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』です。この曲は私が大好きな曲なんですが、特に好きでLPの時代からよく聴いていた演奏が、カラヤンとBPOのEMI盤であったことは、すでにこのブログでも述べたとおりです。そして、もうひとつよく聴いていたいのが、フルトヴェングラーの演奏でした。この演奏はCDではなぜか持っていなかったのですが、今回MEMORIESからのものを買い、久々に聴いたのでした。
フルトヴェングラーのこの曲は、VPOとの二種類が残っています。1951年10月22日ドイツのシュトゥッガルトでのライブと、同年同月29日のミュンヘンでのライブです。LPでは、前者はDG、後者はLONDNから出ていたものを持っていました。後者を買ったのは高校生のときで、岡山の第一産業という家電屋さんで買いました。真にフルトヴェングラーの体臭がムンムンするようなこの演奏をよく聴いたものでした。
当時は、フルトヴェングラーの演奏がブルックナーの演奏とどうのこうのとか、まったく考えてもおらず、専らフルトヴェングラーの演奏のベートーヴェンなどで聴かれた凄さを、ブルックナーでも体験できる喜びに浸っていたのでした。でも、録音はよろしくなかったですね。でも、当時は、まったくそんなことは気にならなかったのです。もう一方で好きだったカラヤンの演奏は、BPOの底力を遺憾なく発揮した凄みが満載でした。
しかし、フルトヴェングラーの演奏は、この後期の交響曲に比べれば、内容的に深みがないといわれるこの曲も、それはもう深遠さや壮絶さをも感じさせるものであります。もっと簡単に言えば、聴いていて退屈しないのです。第一楽章。ホルンに主題が朗々と歌われる背後での弦のトレモロが続き、それが荘厳であります。そして一転してねちっこさに満ちた力強い演奏になり、それは、もっと録音が良ければと思う。また一転して、滑らかで流麗な演奏になり、またうっとりとし、またゆったりとした情感にあふれる。このような変化した演奏が実に心地よいです。そして、第二楽章。これも多少飽きっぽいところもある曲ですが、ここではゆったりとして、旋律が心に染み込むようで、それぞれの楽器が独り立ちしたような立派な演奏を展開しています。そしていつに間にか、盛り上げりを見せ、その後またしみじみとした美感にあふれる演奏。数あるこの楽章の演奏の中でも、ここまで心の籠った、抒情的な美しさにあふれた演奏はないでしょう。実にいいです。第三楽章スケルツォ。両端のスケルツォは堂々とした展開を見せ、後半は威厳に満ちた演奏の中にも、らしさを感じさせてくれる。そして、その間のトリオがいいですねえ。さらりと流れるような詩情に満ちた演奏です。そして第四楽章。この楽章はその昔、繰り返し繰り返し聴きました。これまでの三つの楽章で聴いて、心に留め置かれた演奏が、反芻されるように展開して、最後に大満足。大げさに言えば、聴くたびに新しいことがわかるような演奏であり、これぞフルトヴェングラーの真骨頂とも言えるつか。深く心に残る演奏であり、改めて聞くと、この演奏の凄さを再確認してしまったのでした。
私は、このMEMORIESは、けっこう気に入っています。まず安い!。このCDも、6枚組で13000円ほどです。そして音も、ノイズも少なく、かなり明瞭で聴きやすいのであります。歴史的録音は、このレーベルからたくさん出ているので、よく物色しているのでありました。
(MEMORIES MR2368/73 2014年 輸入盤)
ということで、今回はよく登場するブルックナーの交響曲第4番変ホ長調『ロマンティック』です。この曲は私が大好きな曲なんですが、特に好きでLPの時代からよく聴いていた演奏が、カラヤンとBPOのEMI盤であったことは、すでにこのブログでも述べたとおりです。そして、もうひとつよく聴いていたいのが、フルトヴェングラーの演奏でした。この演奏はCDではなぜか持っていなかったのですが、今回MEMORIESからのものを買い、久々に聴いたのでした。
フルトヴェングラーのこの曲は、VPOとの二種類が残っています。1951年10月22日ドイツのシュトゥッガルトでのライブと、同年同月29日のミュンヘンでのライブです。LPでは、前者はDG、後者はLONDNから出ていたものを持っていました。後者を買ったのは高校生のときで、岡山の第一産業という家電屋さんで買いました。真にフルトヴェングラーの体臭がムンムンするようなこの演奏をよく聴いたものでした。
当時は、フルトヴェングラーの演奏がブルックナーの演奏とどうのこうのとか、まったく考えてもおらず、専らフルトヴェングラーの演奏のベートーヴェンなどで聴かれた凄さを、ブルックナーでも体験できる喜びに浸っていたのでした。でも、録音はよろしくなかったですね。でも、当時は、まったくそんなことは気にならなかったのです。もう一方で好きだったカラヤンの演奏は、BPOの底力を遺憾なく発揮した凄みが満載でした。
しかし、フルトヴェングラーの演奏は、この後期の交響曲に比べれば、内容的に深みがないといわれるこの曲も、それはもう深遠さや壮絶さをも感じさせるものであります。もっと簡単に言えば、聴いていて退屈しないのです。第一楽章。ホルンに主題が朗々と歌われる背後での弦のトレモロが続き、それが荘厳であります。そして一転してねちっこさに満ちた力強い演奏になり、それは、もっと録音が良ければと思う。また一転して、滑らかで流麗な演奏になり、またうっとりとし、またゆったりとした情感にあふれる。このような変化した演奏が実に心地よいです。そして、第二楽章。これも多少飽きっぽいところもある曲ですが、ここではゆったりとして、旋律が心に染み込むようで、それぞれの楽器が独り立ちしたような立派な演奏を展開しています。そしていつに間にか、盛り上げりを見せ、その後またしみじみとした美感にあふれる演奏。数あるこの楽章の演奏の中でも、ここまで心の籠った、抒情的な美しさにあふれた演奏はないでしょう。実にいいです。第三楽章スケルツォ。両端のスケルツォは堂々とした展開を見せ、後半は威厳に満ちた演奏の中にも、らしさを感じさせてくれる。そして、その間のトリオがいいですねえ。さらりと流れるような詩情に満ちた演奏です。そして第四楽章。この楽章はその昔、繰り返し繰り返し聴きました。これまでの三つの楽章で聴いて、心に留め置かれた演奏が、反芻されるように展開して、最後に大満足。大げさに言えば、聴くたびに新しいことがわかるような演奏であり、これぞフルトヴェングラーの真骨頂とも言えるつか。深く心に残る演奏であり、改めて聞くと、この演奏の凄さを再確認してしまったのでした。
私は、このMEMORIESは、けっこう気に入っています。まず安い!。このCDも、6枚組で13000円ほどです。そして音も、ノイズも少なく、かなり明瞭で聴きやすいのであります。歴史的録音は、このレーベルからたくさん出ているので、よく物色しているのでありました。
(MEMORIES MR2368/73 2014年 輸入盤)
ところで、「ロマンティック」ですが、この演奏、懐かしい思い出があります。私が初めて「ロマンティック」を知ったのは、コンサート・ホール・ソサエティのLPで、確かワルベルクの指揮したものでした。このレーベルで初めて知った曲は非常に多く、クラシックの入門として、大変お世話になりました。結局この後、もっと音の良い、ロンドンレーベルのメータ/ロスPO、そして、ベーム/VPOと聴いていきました。
ここで取り上げられている演奏は、最初MX9012という国内盤を購入、その後ECM685という英DECCAのエクリプス盤を購入してきました。ただ、音質が悪かったので、最後まで聴き通したかどうかは、記憶にありません。今、他の新しい演奏をCDで聴いてみても、ダイナミック・レンジが広い曲なので、LP、しかもライブ・モノでは真価を発揮できないと思います。フルトヴェングラーが、もう少し長生きしてくれれば、この曲もセッション録音で残してくれたと思いますが?さて、私も、カラヤン/BPOのEMI盤が好きです。イエス・キリスト教会での録音で、響きが綺麗に収録されています。普段、あまり聴かない曲ですが、今回改めて、聴いてみました。良い曲でした。
この演奏のLPは、「ロンドン不滅の名盤」シリーズで、1974年に発売されたもので、MZ5121で1200円でした。確かに音は貧弱でした。でも、当時もそれほど不満はなかったのですが、今思うと、再生機器も今とはまったく違うので、他もそれほどいい音では聴いていなかったのでしょうねえ(笑)。
カラヤンのEMI盤は、ほとんど取り上げられないですよね。後のDG盤がしばらくして出たのが原因でしょう。しかし、同じ時期の7番とこの4番は、今でも、この曲のベストと私は思っています。
またご教示ください。