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アバド=VPOのベートーヴェン その4

2017年12月24日 17時12分02秒 | ベートーヴェン
来年度の予算案が発表されました。97兆7128億円という、あま想像もつかない金額ですね。歳入面では、税収は59兆790億円これに対し、足らず分の国債発行額は33兆6922億円と昨年よりは少し減りましたが、まあ相変わらずの借金大国。これまでの国債発行は、国民一人当たり700万円とか。防衛関係費は、過去最高の5兆1000億円前。全体では約5%。大した額ですよねえ。ちなみに、戦前は55%が軍事費だったといいますから。まあ、どんなもんでしょうか。

そんなこんなで、今回はクラウディオ・アバド指揮VPOによるベートーヴェンの交響曲です。これまで、第1,3,6番と取り上げてきましたが、やはり、このアバドとVPOとのベートーヴェン、私はかなり好きです。CDで聴いた初めてのベートーヴェンだからかもしれません。CDを初めて聴いて、その音のよさにほんとに驚いたころでした。うーん、やはり若いときの感動というのは、いつまでも鮮明なのかもしれませんねえ。ほんと、アバドには周知の通り、このあとBPOと二度にわたる全集が録音されますが、これもいい演奏ですが、私的にはVPOのと演奏の方が好きです。

この全集は、以前にも言及しましたが、1985~88年にウィーンのムジークフェラインザールで録音されました。ちょうど1986年からロリン・マゼールのあと、ウィーン国立歌劇場の音楽監督となり、1991年までその任ありましたが、この時期のものですね。ちなみにアバドは、1986年までは、1968年からミラノスカラ座の音楽監督を長きにわたって勤めていました。まあミラノスカラ座、ウィーン国立歌劇場、そのあとはBPOとまあよくよく整理してみると、アバドさんは凄い経歴と人生でしたのですねえ。

それで、このベートーヴェン、今回は交響曲第2番二長調作品36です。一般的には、もっとも人気のない曲ですが、私はもしかすると1番好き。なんで人気がないのか、まったくわかりません。いい曲ですがねえ。1987年2月の録音です。

まず、思うのはやはりVPOの美しい演奏なんです。VPOはイッセルシュテット、ベーム、バーンスタインとの全集がこれまでありましたが、このアバドとの演奏がもっとも美音であり、1番の良さが発揮されているように思います。特に弦楽器の美しさが光っていませんか。VPOというオケ、このころが最も充実していたのかもしれませんね。そして、音楽の前に進む力が素晴らしい。アバドさん、このころ頂点にむかってまっしぐらという時期だったんでしょう。そんな勢いや活力がみなぎる、聴いていて実に気持ちのよい、気分が高揚するのでありました。ベートーヴェンにとっても若いころの作品。そんなことも合わせてこの演奏の充実振りがあるのでしょう。

第1楽章、実にオケの充実した演奏をアバドは迷うことなくズンズンと進んでいく。VPOも一瞬もためらいもなく演奏しきっていく。聴いていて5月の爽やかな風が吹き抜けるそんな気持ちになっていくよう。第2楽章、美しい援徐楽章。VPOの弦の響きが実に優しく美しい。ハッとする美しさがいい。そして風光明媚。こんなにいい曲とは他の演奏では感じられないですね。そして、第3楽章スケルツォ。ベートーヴェンの交響曲初のスケルツォ。軽快で身のこなしが軽く、それでいて重く存在感を感じるのは、VPOの力でしょうか。そして第4楽章。この主題はユニークですよね。それはそれで、第3楽章の躍動感を受けて、ここでも一気に駆け抜ける。爽快感
と重みと厚みが併存しながらの充実感が満ち満ちている。それと同時に、VPOの素晴らしさも実感しながら、曲が終わります。

今日はクリスマスイブ。もうそんな時期になりました。今年もあとわずかになりました…。
(DG 423 590-2 1988 輸入盤)

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