今週から来週にかけての二週間が、この時期のもっとも忙しいときであります。振り返ってみますと、一月中旬からはじまったこの一連の仕事は、ほんとにかなわんですね。まあそう言ってもせんないことなので、なんとか乗りきりたいものです。一方、民主党政権、やばいですね。国会の混乱はなかなか大変です。加えて、京大でのカンニング、これもなんだかたいそうですが、試験監督さんしっかりしてもらわないとねえ。このふたつのことは、私の仕事にも微妙に、いやけっこう影響を与えていまして、先週の金曜日はそれで半日つぶれてしまいました。
さて、今回はめずらしくフランスもので、・ガブリエル・フォーレであります。まあ、たまには聴いてみようかと思いまして、取り出してきたCDです。かの昔、室内楽を聴こうキャンペーンをやっていた(自分の中でです)ときに、買ったように記憶しています。それ以来、久々であります。
先日、職場の吹奏楽をやっている同僚と話ししていたのですが、例えば、ベートーヴェンなどのドイツ音楽などでは、その音楽のもつ精神性ということがよく話題になりますね。フルトヴェングラーの演奏は精神性が深遠であるとかね。これに対して、カラヤンは軽いとか…。まあ、これは大げさに言えば、音楽を聴いて、その人の人生感が変わるとか、もう少し軽く言えば、感動するとかそういったことなんでしょうね。それで、話題となったのが、フランス音楽においては、精神性がうんぬんと論じられることはあるんでしょうかねえ、と国民性と言ってしまえば、そうかもしれませんが、まあむしろ、ドイツ音楽の方がそんなことが言われることから、もしかすると独特の性格を持っているのかも知れませんね。イタリアなどでもフランスと同じことが言われるのかも知れません。ちなみに、同僚は、ラヴェルなんかは、オケの色彩感がすごいことに感動すると言っておられました。それもありですよねえ。
さて、フォーレです。ピアノ五重奏曲第1番ニ短調作品89であります。演奏は、ジャン・ユボーのピアノに、ヴィア・ノヴァ四重奏団です。1970年4月の録音であります。フォーレは、30才のころから50年ほどの間に、10曲の室内楽曲を書いておりまして、ロマン派の作曲家としては、かなり多くの室内楽曲を書いたのであります。この10曲の中で、9曲までが、ピアノの弦の組合せによるものです。その中でこのピアノ五重奏曲は二曲つくられています。この第1番は、1906年3月、作曲者のピアノ、イザイの弦楽四重奏団の演奏で初演され、イザイに献呈されたとされています。日露戦争のころですねえ。この曲、例えば車で聴いていたら、そんなにピンと来ないんです。しっかりとした再生装置で聴くと、この曲の美しさがひしひしと伝わってきます。まずピアノの端正なタッチは、珠玉の音色を導き出しており、宝石のような美であります。このピアノの印象もどんなので聴くかということかなり違ってきます。また弦の和声も、だんごのように聞こえるのではなく。明晰に聞こえるのでした。そのひとつひとつの音の微妙な美しさは、もしかすると、涙が出て来そうな感覚になるのです。第1楽章、まずピアノの分散和音の繰り返しをは背景に弦の主題が歌われるところは、実に美の極みですね。ピアノは背後での演奏となっているのですが、このユボーのピアノは華麗、かつ存在感がありますね。そして、曲がすすんでいくにつれて、5つの楽器の構成が実に曲にマッチしているな、って感覚が生まれてきます。第2楽章アダージョ。ここでもゆったりとしたテンポで、メロディの美しさに加えて、感覚的な美を感じることができ、それがこの楽章の大きな魅力となっている。しっとりとした弦はここでもいいです。そして、第3楽章。冒頭から明るい感覚のピアノによる演奏。タッチが美しい。印象的なメロディが聴かれ、これぞフランスなんでしょうか。
このCDは、フォーレのピアノ五重奏曲と同時に四重奏曲も買いました。エラートのレーベルも懐かしいです。その昔、1000円盤でよくお世話になりましたねえ。
(ERATO B15D-39053 エラート"エスプリ"シリーズ 1989年)
さて、今回はめずらしくフランスもので、・ガブリエル・フォーレであります。まあ、たまには聴いてみようかと思いまして、取り出してきたCDです。かの昔、室内楽を聴こうキャンペーンをやっていた(自分の中でです)ときに、買ったように記憶しています。それ以来、久々であります。
先日、職場の吹奏楽をやっている同僚と話ししていたのですが、例えば、ベートーヴェンなどのドイツ音楽などでは、その音楽のもつ精神性ということがよく話題になりますね。フルトヴェングラーの演奏は精神性が深遠であるとかね。これに対して、カラヤンは軽いとか…。まあ、これは大げさに言えば、音楽を聴いて、その人の人生感が変わるとか、もう少し軽く言えば、感動するとかそういったことなんでしょうね。それで、話題となったのが、フランス音楽においては、精神性がうんぬんと論じられることはあるんでしょうかねえ、と国民性と言ってしまえば、そうかもしれませんが、まあむしろ、ドイツ音楽の方がそんなことが言われることから、もしかすると独特の性格を持っているのかも知れませんね。イタリアなどでもフランスと同じことが言われるのかも知れません。ちなみに、同僚は、ラヴェルなんかは、オケの色彩感がすごいことに感動すると言っておられました。それもありですよねえ。
さて、フォーレです。ピアノ五重奏曲第1番ニ短調作品89であります。演奏は、ジャン・ユボーのピアノに、ヴィア・ノヴァ四重奏団です。1970年4月の録音であります。フォーレは、30才のころから50年ほどの間に、10曲の室内楽曲を書いておりまして、ロマン派の作曲家としては、かなり多くの室内楽曲を書いたのであります。この10曲の中で、9曲までが、ピアノの弦の組合せによるものです。その中でこのピアノ五重奏曲は二曲つくられています。この第1番は、1906年3月、作曲者のピアノ、イザイの弦楽四重奏団の演奏で初演され、イザイに献呈されたとされています。日露戦争のころですねえ。この曲、例えば車で聴いていたら、そんなにピンと来ないんです。しっかりとした再生装置で聴くと、この曲の美しさがひしひしと伝わってきます。まずピアノの端正なタッチは、珠玉の音色を導き出しており、宝石のような美であります。このピアノの印象もどんなので聴くかということかなり違ってきます。また弦の和声も、だんごのように聞こえるのではなく。明晰に聞こえるのでした。そのひとつひとつの音の微妙な美しさは、もしかすると、涙が出て来そうな感覚になるのです。第1楽章、まずピアノの分散和音の繰り返しをは背景に弦の主題が歌われるところは、実に美の極みですね。ピアノは背後での演奏となっているのですが、このユボーのピアノは華麗、かつ存在感がありますね。そして、曲がすすんでいくにつれて、5つの楽器の構成が実に曲にマッチしているな、って感覚が生まれてきます。第2楽章アダージョ。ここでもゆったりとしたテンポで、メロディの美しさに加えて、感覚的な美を感じることができ、それがこの楽章の大きな魅力となっている。しっとりとした弦はここでもいいです。そして、第3楽章。冒頭から明るい感覚のピアノによる演奏。タッチが美しい。印象的なメロディが聴かれ、これぞフランスなんでしょうか。
このCDは、フォーレのピアノ五重奏曲と同時に四重奏曲も買いました。エラートのレーベルも懐かしいです。その昔、1000円盤でよくお世話になりましたねえ。
(ERATO B15D-39053 エラート"エスプリ"シリーズ 1989年)
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