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GWも終わりました。最悪な休日でした。GWの直前から風邪がひどくなり、熱はないのですが、喉が痛いなどまさにあの症状。そしてついにP○R検査をうけることに。結果は陰性でしたが、それでもなかなか体調は戻らず、計画していたことも出来ず、もちろん走れず、自室に籠もって仕事をしたり、ゴロゴロの毎日でございました。いやはや、けっこう楽しみにしていた連休だったんですが、実に残念。マリーンズも調子でないし、ほんとに年を感じたGWでありました。
ということで、今回はヘンデルの名作『メサイア』であります。私のヘンデル・テレマンブームの中で久々にこのオラトリオも聴く機会が多くなりました。しかし、私的にはどうも苦手です。というのも、このイエスの物語を描いたと言われる歌詞がどうにもねえ。ほとんどが輸入盤なんで和訳が入手し難く、唯一持っているものも文語調でなかなか親しみにくいのですねえ。それはそれでいいとしても、音楽を聴いていても、それほど伝わってくるものが多くない。例えばバッハのマタイやヨハネと比較しても、これらは歌詞がわからなくてもそれなりに理解できる部分は多いのですが、このメサイアに関しては、そのあたり微妙ですねえ。
メサイアは、レチタティーヴォ、アリア、合唱の順で曲が進んでいきます。それぞれの曲は、非常に聴きやすいし、印象には残るのですが、二時間少しほどの曲にそれほどのヤマを感じないのです。テノール、バス、ソプラノ、アルトの四声のそれぞれのアリアも名曲揃いなんです。ここまでいい曲が続くのも嬉しいのですがねえ。まあ、祝祭的なものと割り切ることと、旧約や新約の清書は、なかなか親しみにくいなあ、と思いつつ、有名はハレルヤ・コーラスはおお、きたきた!と大歓迎して曲を楽しむのでありました。
メサイアの演奏は多くの名盤があります。今回はカール・リヒター指揮のミュンヘン・バッハOの1964年録音のドイツ語版です。グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S)、マルガ・ヘフゲン(A)、エルンスト・ヘフリガー(T)、フランツ・クラス(B)。リヒターは、のちにロンドンPOとの英語版もあります。独唱陣は、リヒターのお気に入りというか、リヒターの録音には、よく登場される面々であります。他に、トランペットではモーリス・アンドレも参加しています。
この演奏は、やはりリヒターの迫真の演奏がまず第一にあげられことですね。冒頭のシンフォニアから、他の演奏にはない緊張感がみなぎっています。そして、独唱陣もリヒターのバッハの演奏の常連の素晴らしさというか、リヒターの演奏をよく聴くものにとっては、たいそうな安心感と耳慣れたもの。近年の古楽器に演奏では聴けなくなった重厚さも心地よいです。あまり評判のよくないミュンヘン・バッハ合唱団も、雑なところもありますが、これも耳慣れていることもあり、かえって真摯さを感じるのであります。こんなバッハの受難曲やカンタータのようなリヒターの演奏は、果たしてこのヘンデルの演奏に合うのかね、という気持ちも聴いていくうちに出てくるのも事実でありました。そうはいっては、リヒターの演奏、大好きですねえ。
最も聴きいていたいのは、やはりヤノヴィッツであります。私はこの人の木管的な美声が大好き。ハレルヤコーラスのあとのNo.43のアリアは実にヤノヴィッツの澄んだ高音が美しいです。また、18のヘブゲンと前後を歌うアリアは、ソプラノのみのものもありますが、アルトとソプラノが歌うのが、いいですね。特に、このへフゲンとヤノヴィッツの競演はふたつの女声にうっとりしてしまいます。ヘフゲンも安定感あるアルトでとても優しいです。加えて、やはりヘフリガー。リヒターの演奏にこの人が加わると敵なしですねえ。常に真摯な歌唱で他を圧倒します。最後に、No.46のバスのアリアなどのアンドレのトランペットもいいです。
そして、このリヒター盤は、ドイツ語です。これが今となってはよくないんでしょうね。まあ英語であろうが独語であろうが、言っていることはわからないし、どうでもいいのですが、最初に英語での演奏を聴いたときに、「ワンダフル、ワンダフル」はないやろ、と思い、独語がしっくりくるなあ、と思ったのでした。でも、今となれば、英語ですべきでしょうねえ。言語ははやり大切であります。
(DG 439 702-2 輸入盤)
ということで、今回はヘンデルの名作『メサイア』であります。私のヘンデル・テレマンブームの中で久々にこのオラトリオも聴く機会が多くなりました。しかし、私的にはどうも苦手です。というのも、このイエスの物語を描いたと言われる歌詞がどうにもねえ。ほとんどが輸入盤なんで和訳が入手し難く、唯一持っているものも文語調でなかなか親しみにくいのですねえ。それはそれでいいとしても、音楽を聴いていても、それほど伝わってくるものが多くない。例えばバッハのマタイやヨハネと比較しても、これらは歌詞がわからなくてもそれなりに理解できる部分は多いのですが、このメサイアに関しては、そのあたり微妙ですねえ。
メサイアは、レチタティーヴォ、アリア、合唱の順で曲が進んでいきます。それぞれの曲は、非常に聴きやすいし、印象には残るのですが、二時間少しほどの曲にそれほどのヤマを感じないのです。テノール、バス、ソプラノ、アルトの四声のそれぞれのアリアも名曲揃いなんです。ここまでいい曲が続くのも嬉しいのですがねえ。まあ、祝祭的なものと割り切ることと、旧約や新約の清書は、なかなか親しみにくいなあ、と思いつつ、有名はハレルヤ・コーラスはおお、きたきた!と大歓迎して曲を楽しむのでありました。
メサイアの演奏は多くの名盤があります。今回はカール・リヒター指揮のミュンヘン・バッハOの1964年録音のドイツ語版です。グンドゥラ・ヤノヴィッツ(S)、マルガ・ヘフゲン(A)、エルンスト・ヘフリガー(T)、フランツ・クラス(B)。リヒターは、のちにロンドンPOとの英語版もあります。独唱陣は、リヒターのお気に入りというか、リヒターの録音には、よく登場される面々であります。他に、トランペットではモーリス・アンドレも参加しています。
この演奏は、やはりリヒターの迫真の演奏がまず第一にあげられことですね。冒頭のシンフォニアから、他の演奏にはない緊張感がみなぎっています。そして、独唱陣もリヒターのバッハの演奏の常連の素晴らしさというか、リヒターの演奏をよく聴くものにとっては、たいそうな安心感と耳慣れたもの。近年の古楽器に演奏では聴けなくなった重厚さも心地よいです。あまり評判のよくないミュンヘン・バッハ合唱団も、雑なところもありますが、これも耳慣れていることもあり、かえって真摯さを感じるのであります。こんなバッハの受難曲やカンタータのようなリヒターの演奏は、果たしてこのヘンデルの演奏に合うのかね、という気持ちも聴いていくうちに出てくるのも事実でありました。そうはいっては、リヒターの演奏、大好きですねえ。
最も聴きいていたいのは、やはりヤノヴィッツであります。私はこの人の木管的な美声が大好き。ハレルヤコーラスのあとのNo.43のアリアは実にヤノヴィッツの澄んだ高音が美しいです。また、18のヘブゲンと前後を歌うアリアは、ソプラノのみのものもありますが、アルトとソプラノが歌うのが、いいですね。特に、このへフゲンとヤノヴィッツの競演はふたつの女声にうっとりしてしまいます。ヘフゲンも安定感あるアルトでとても優しいです。加えて、やはりヘフリガー。リヒターの演奏にこの人が加わると敵なしですねえ。常に真摯な歌唱で他を圧倒します。最後に、No.46のバスのアリアなどのアンドレのトランペットもいいです。
そして、このリヒター盤は、ドイツ語です。これが今となってはよくないんでしょうね。まあ英語であろうが独語であろうが、言っていることはわからないし、どうでもいいのですが、最初に英語での演奏を聴いたときに、「ワンダフル、ワンダフル」はないやろ、と思い、独語がしっくりくるなあ、と思ったのでした。でも、今となれば、英語ですべきでしょうねえ。言語ははやり大切であります。
(DG 439 702-2 輸入盤)
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