12月になって急に寒くなりましたね。朝の通勤も寒さが身にしみますねえ。寒くなると、走るのも大変で半袖短パンなんてとてもとても。手袋は必需品。帽子、ネッグウォーマーや耳当ても。ということになります。こんな装備をしても、まだ外気にあたるのが顔。鼻水は当たり前。意外に辛いのが、歯の周り。走り終わって入浴のあと夕食なんですが、そのとき歯茎が痛い。最初は原因がわからなかったのですが、外の冷気で冷えるためみたいなんです。今日も、歯茎痛いなあと思いながら晩ご飯を食べております。
そんな寒さのなかで、今回はブラームスの交響曲第4番ホ短調作品96であります。晩秋(いやいやも冬になりましたが)にはぴったりの曲でしょうか。紅葉にこの曲は妙にあうような風情であります。4番がいいな、と思うと逆に2番などは真逆のようで、うーん、なんだかつらいなあ、と思ってしまいますねえ。ブラームスの晩秋から初冬の交響曲第4番であります。聴いていると、実に音楽が身にしみてきますねえ。ほんといいですね。
そんないい曲、もういろんな演奏があり、聴く度にああこれいいなあ、と思っててしまうようですが、私が密かに?これ好きなんだけどなあ、と思っているのが、実はゲオルク・ショルティとシカゴ響による演奏なのであります。1978年シガゴのメディナテンプルでの録音になります。ショルティのブラームス交響曲は、これが唯一の録音です。ちなみに、この全集は1979年の米国グラミー賞「BEST CLASSICAL ALBUM」と「BEST CLASSICAL ORCHESTRAL RECORDING」の二冠を受賞しています。
この録音がされたのは1978年ですが、その前年の1977年にショルティとシカゴ響は来日。私も大阪のフェスでその演奏を聴きました。ショルティは脂ぎった精悍さで、シカゴ響を駆使し、圧倒的な力でねじ伏せられた演奏でした。このコンビが最も充実していた頃ではないでしょうかね。このブラームスも、そんな両者の姿が思い浮かぶようであります。でも、ショルティのブラームスってそれほど話題にはなりませんね。まあ、好き嫌いもありますかねえ。
とは言え、この演奏は立派なものですよね。まずはシカゴ響の威力。まあアメリカのオケなので、独墺系の色彩とは異なるのは致し方ないとしても、このスキのない演奏には、惚れ惚れするようです。このブラームスで感じたのは、弦の美しさです。実にしなやかに、そして緻密な演奏を聴かせてくれます。それとこのオケの底力ですが、低音の充実ですねえ。これは土台を強靱に支えています。一方、ショルティですが、まあこの曲の深い表情などの機微はあまり感じられないかもしれませんが、その分オケの力を最大限に発揮させての、漏れの無い出力百%の演奏であり、その充実振りには圧倒されます。そして、力業だけではなく、柔軟にしなやかな表情なども織り交ぜながらのブラームスであり、聴きながら元気になるような気がします。
まず、第1楽章。冒頭のテーマが実に味わい深い表情。オケの音色が美しく聴き惚れてしまいますねえ。その美しさが続き思わずその世界にとっぷり浸かりますよ。こんなにブラームスが美しいとは…。日差しをたっぷりうけた紅葉のようです。こんなに派手でいいのか、いいんですねえ。第2楽章、木管などによる主題がそっけなく演奏されるあとでヴァイオリンの変奏で、まずその美しさに驚き、続くチェロによる第2主題が続きます。精緻はオケの演奏による美の世界が展開されます。第2楽章はいいですね。第3楽章、ホルンによる中間部で一息つくが、両端のせわしなさが、第4楽章を導くようでねえ。そして期待される第4楽章。この演奏の白眉。もっとも見事ですよ。オケは立体的に変奏を続け、その波が大小織り交ぜながら、押し寄せます。少しの乱れも感じさせないオケ。これほどの完璧さはそうそう聴けません。そしてその精緻さと豊かな表情が心を揺さぶりますね。次第に気持ちも高まりっていくところもとてもいいです。満足感にみちたブラームスでありました。
やはり、走るものにとって、冬はつらいですね。そんなに寒かったら走らんかったら、と言われますが、それでも、走らずにはおれないところが、これまたつらいところですね。これから、今日も走ります。走ります。
なお、ジャケットの写真は、分売されているものを使いました。
(DECCA 4307992 1992年 輸入盤)
そんな寒さのなかで、今回はブラームスの交響曲第4番ホ短調作品96であります。晩秋(いやいやも冬になりましたが)にはぴったりの曲でしょうか。紅葉にこの曲は妙にあうような風情であります。4番がいいな、と思うと逆に2番などは真逆のようで、うーん、なんだかつらいなあ、と思ってしまいますねえ。ブラームスの晩秋から初冬の交響曲第4番であります。聴いていると、実に音楽が身にしみてきますねえ。ほんといいですね。
そんないい曲、もういろんな演奏があり、聴く度にああこれいいなあ、と思っててしまうようですが、私が密かに?これ好きなんだけどなあ、と思っているのが、実はゲオルク・ショルティとシカゴ響による演奏なのであります。1978年シガゴのメディナテンプルでの録音になります。ショルティのブラームス交響曲は、これが唯一の録音です。ちなみに、この全集は1979年の米国グラミー賞「BEST CLASSICAL ALBUM」と「BEST CLASSICAL ORCHESTRAL RECORDING」の二冠を受賞しています。
この録音がされたのは1978年ですが、その前年の1977年にショルティとシカゴ響は来日。私も大阪のフェスでその演奏を聴きました。ショルティは脂ぎった精悍さで、シカゴ響を駆使し、圧倒的な力でねじ伏せられた演奏でした。このコンビが最も充実していた頃ではないでしょうかね。このブラームスも、そんな両者の姿が思い浮かぶようであります。でも、ショルティのブラームスってそれほど話題にはなりませんね。まあ、好き嫌いもありますかねえ。
とは言え、この演奏は立派なものですよね。まずはシカゴ響の威力。まあアメリカのオケなので、独墺系の色彩とは異なるのは致し方ないとしても、このスキのない演奏には、惚れ惚れするようです。このブラームスで感じたのは、弦の美しさです。実にしなやかに、そして緻密な演奏を聴かせてくれます。それとこのオケの底力ですが、低音の充実ですねえ。これは土台を強靱に支えています。一方、ショルティですが、まあこの曲の深い表情などの機微はあまり感じられないかもしれませんが、その分オケの力を最大限に発揮させての、漏れの無い出力百%の演奏であり、その充実振りには圧倒されます。そして、力業だけではなく、柔軟にしなやかな表情なども織り交ぜながらのブラームスであり、聴きながら元気になるような気がします。
まず、第1楽章。冒頭のテーマが実に味わい深い表情。オケの音色が美しく聴き惚れてしまいますねえ。その美しさが続き思わずその世界にとっぷり浸かりますよ。こんなにブラームスが美しいとは…。日差しをたっぷりうけた紅葉のようです。こんなに派手でいいのか、いいんですねえ。第2楽章、木管などによる主題がそっけなく演奏されるあとでヴァイオリンの変奏で、まずその美しさに驚き、続くチェロによる第2主題が続きます。精緻はオケの演奏による美の世界が展開されます。第2楽章はいいですね。第3楽章、ホルンによる中間部で一息つくが、両端のせわしなさが、第4楽章を導くようでねえ。そして期待される第4楽章。この演奏の白眉。もっとも見事ですよ。オケは立体的に変奏を続け、その波が大小織り交ぜながら、押し寄せます。少しの乱れも感じさせないオケ。これほどの完璧さはそうそう聴けません。そしてその精緻さと豊かな表情が心を揺さぶりますね。次第に気持ちも高まりっていくところもとてもいいです。満足感にみちたブラームスでありました。
やはり、走るものにとって、冬はつらいですね。そんなに寒かったら走らんかったら、と言われますが、それでも、走らずにはおれないところが、これまたつらいところですね。これから、今日も走ります。走ります。
なお、ジャケットの写真は、分売されているものを使いました。
(DECCA 4307992 1992年 輸入盤)
たぶん同時期の来日公演だったのでしょう。
タンホイザーのヴィオラのすばらしさ。ショスタコーヴィチのトロンボーンのうまさなどが印象に残っています。
ショルティを生で聴いたなどというと年がばれますね!