こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

グルベローヴァのバッハのカンタータです。

2019年07月07日 21時38分43秒 | バッハ
入梅が遅いなということでしたが、入れば入ったで連日の雨。7月初めの豪雨が恒例行事のようになって、ほんとの困ったもんです。今年は南九州で豪雨。ほんとに自然災害の恐ろしさを感じる季節です。もう早く夏本番になってもらいたいものであります。しかし、今年はまだそれほど暑くないというか、湿気がそれほどなく、爽やかな暑さかなと思います。前の職場と違って、冷房がしっかり効いているために、そう思うのかも知れませんが…。

過日、ふとJSバッハのカンタータが聴きたくなりました。思えば最近聴いていないよなあ、と。梅雨空ですので、まあこんな音楽で(別に関係はまったくないのですが)も聴いて、気持ちを明るくしようということで…。それで今回は、カンタータ第51番「もろびとよ、歓呼して神を迎えよ」BWV51であります。この曲は、1730年9月17日にライプチヒで初演されたもの。自筆楽譜には「三位一体節後第15日曜日、およびすべての機会に」とあります。全5曲からなり、アリア、レチタティーヴォ、アリア、コラール、アリアで構成されています。編成は、ソプラノ、トランペットと弦楽器と通奏低音で、ソプラノ独唱のためのカンタータです。

この曲の演奏、まずはリヒター盤では、エディット・マティスの独唱。マティスはリヒター盤では定番のソプラノ。真摯で堅実な歌唱は、私も大好きです。このカンタータでも同様なんですが、悲しいかな高音が少し苦しい。ガーディナーではエマ・カークビー、また、マリア・シュターダー、エリーザベト・シュワルツコップなどの歌唱のものもあります。かなり有名な、ソプラノのためのカンタータであります。古楽器系の演奏も悪くはないですが、この曲ではソプラノの歌唱に重点を置きたいところであります。

そこで、エディッタ・グルベローヴァとヘルムート・ヴィンシャーマン指揮ドイツバッハゾリステンの演奏であります。これはかなり前に岡山のBOOKOFFで見つけたもの。これはブランデンブルグ協奏曲が主に収められている二枚の一枚に、ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲ともに余白?に収められています。録音についてのデータはありません。このCDは、米デルタ・ミュージック社のレーザーライト・レーベルとあり、カプリッチョ・レーベルの音源を発売しているようです。プロミネント1000シリーズの中の1枚。これ以上はよくわかりません。録音年月日ぐらいは、わかったらいいのですがねえ。

しかし、グルベローヴァのソプラノはいいですねえ。偉大です。高音も楽々。バッハのカンタータを聴くのは初めてなんですが、その澄んだ伸びやかな高音は、まさに神にもとどくようであります。やはり、高い音が要求されるこのカンタータ、グルベローヴァは向かうところ敵なしですよねえ。そしてヴィンシャーマンの演奏、グルベローヴァを前面に押し出し、少々控え目。もっとも、同じCDのブランデンブルク協奏曲も実に堅実で渋い演奏でした。カンタータでも同じような趣きがあるのでありました。

このカンタータ最初と最後は極めて祝祭的なアリア。第1曲は、トランペットもしのぐ歌声。華麗な高音とコロラトゥーラが素晴らしい。もうベストの歌唱であります。歓呼のあとは、第2・3曲でしっとりと祈りの歌。これがまたしっとりとして味わい深い。バッハのこの手の曲は大好きなんですが、このグルヴェローヴァ、技巧もいいが、こんな歌も実に見事。やはり高音で苦しむことないところからの見事な歌唱。特に第3曲がいい。低弦の伴奏ともよくあい、実に落ち着いた情感に満ちたバッハのカンタータの世界。そして、最後は再び高音とコロラトゥーラのアレルヤ。実に心地よい充足感であります。

ここまできて、この演奏のCD、カプリッチョから出ていることを知りました。第199番『わが心は血にまみれ』と収められています。録音も1983年とありました。
(LASER LIGHT COCO-78021 1993年)
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