大河ドラマの「いだでん」、あまりいい評判を聞きませんが、私は毎週見ています。宮藤官九郎の脚本で、クドカンファミリーの面々が多く出演されています。薬師丸ひろ子さんもそのひとり。映画『野性の昭明』でデビューされてからのファンなんですね。「いだてん」ではマリーという飲み屋のママさんされています。他に明治の乳酸菌のCFにも出演。このCFの薬師丸さんのお肌、めちゃくちゃハリがあってきれいなんです。「いだてん」と比べると…。どっちが本当なんでしょうか…。CFの薬師丸さんを見て驚いたとともに、喜んだのでした。妄言多謝。
今回は、マーラーの交響曲『大地の歌』であります。クルト・ザンデルリンク指揮のベルリン交響楽団。ペーター・シュライヤーとビルギット・フィニラの独唱です。1983年の録音です。実は、このCD、以前にBerlin Classicsから出ていたCDをもっていましたが、過日大阪のdisc unionで、タワーさんから出ているSACDのハイブリッド盤を買いました。9、10番、そして大地の歌が収められている3枚組でした。
最近は、このタワーさんから出ていSACDでの復刻盤をちょくちょく買っています。やはりかなり以前の録音でも、SACDになると音がかなり改善されますねえ。値段的には少々高いのですが、タワーさんから発売されれば、欲しくなるのでありました。SACDは、シングルレイヤーとバイブリットがありますが、前者の方が音はいいのでしょうが、普通のプレーヤーでは×なのが不便ですね。もっとも、普通のでハイブリッド盤を聴くと普通のCDが再生されます。それでも、デジタルリマスターのなどのお陰でしょうか、旧盤よりはかなり音が改善されていますねえ。
この大地の歌も、おおげさにいうなら、旧盤とはまったく違う音でなんです。鮮明でより立体的な音であり、広がりや奥行きがありますね。私はSACDで聴く歌声が非常にいいと思うんです。より人間の声らしいなまなましい響きが余裕をもって聴くことができるんですね。この大地の歌でも、二人の独唱、実にいい音です。そして、オケのみずみずしい音色と細部にまで明瞭な響きは、やはり従来のCDとは違いますねえ。いろいろとSACDを買ってしまっていますが、やはりいいな、と思います。
それで、この演奏、まずザンデルリンクですが、SACDの音の良さも相俟って、たいそう見通しがいい。そして非常に丁寧です。そして、ベルリン響も非常に音色がきれいです。色彩感がいっぱい。そして、それぞれの楽章での表情に違いも見事に表現されていますね。その表現に老獪ささえ感じます。そして、シュライヤーですが、実にうまい。ザンデルリンクの指揮に従って、それぞれの楽章での表現は、小憎らしいほどです。この曲のテノールでの白眉ではないかとも思います。また、フィニラですが、声の表情はそれほど変わりなく、一本気なところもありますが、次第に曲が進むに連れて、この人に慣れてくるのかして、微妙な表情を感じるようになり、この人の良さをしみじみ感じました。アルトのよさを実によく感じる美声であります。
奇数楽章のシュライヤーは、第1楽章、どんどん興が乗っていくようで、聴いていて実におもしろい。そしザンデルリンクの方もそれほど深刻さを感じず、むしろおおげさなような、また独り立ちしているような管弦楽。スキはない。テノールの美声を駆使してシュライヤーはついていく。第3楽章では生真面目さが光る。そして第5楽章。もうここではやりたい放題とも思える豊かな歌唱。ここがおもしろいですねえ。一方偶数楽章のフィニラ。第2楽章では一心不乱の歌唱がいいです。第4楽章では少し余裕が出て、シュライヤーに対抗するよう。そしてやはり終楽章。ザンデルリンクもオケを存分に鳴らし歌い上げ、そのなかにアルトは光る。フィニラも終わりを感じさせないような歌声はオケの音色とともに、心に染み込んでくる。ここまでアルトが響くのも、ザンデルリンクの管弦楽のお陰なんでしょうねえ。
でも、やはりSACDは、いいですねえ。これを聴くと、旧来のCDは聴く気がしなくなります。と言っても、従来盤のCDは、大事にとっておく私でした(笑)。
(Tower Record 0301191BC 2018年 輸入盤)
今回は、マーラーの交響曲『大地の歌』であります。クルト・ザンデルリンク指揮のベルリン交響楽団。ペーター・シュライヤーとビルギット・フィニラの独唱です。1983年の録音です。実は、このCD、以前にBerlin Classicsから出ていたCDをもっていましたが、過日大阪のdisc unionで、タワーさんから出ているSACDのハイブリッド盤を買いました。9、10番、そして大地の歌が収められている3枚組でした。
最近は、このタワーさんから出ていSACDでの復刻盤をちょくちょく買っています。やはりかなり以前の録音でも、SACDになると音がかなり改善されますねえ。値段的には少々高いのですが、タワーさんから発売されれば、欲しくなるのでありました。SACDは、シングルレイヤーとバイブリットがありますが、前者の方が音はいいのでしょうが、普通のプレーヤーでは×なのが不便ですね。もっとも、普通のでハイブリッド盤を聴くと普通のCDが再生されます。それでも、デジタルリマスターのなどのお陰でしょうか、旧盤よりはかなり音が改善されていますねえ。
この大地の歌も、おおげさにいうなら、旧盤とはまったく違う音でなんです。鮮明でより立体的な音であり、広がりや奥行きがありますね。私はSACDで聴く歌声が非常にいいと思うんです。より人間の声らしいなまなましい響きが余裕をもって聴くことができるんですね。この大地の歌でも、二人の独唱、実にいい音です。そして、オケのみずみずしい音色と細部にまで明瞭な響きは、やはり従来のCDとは違いますねえ。いろいろとSACDを買ってしまっていますが、やはりいいな、と思います。
それで、この演奏、まずザンデルリンクですが、SACDの音の良さも相俟って、たいそう見通しがいい。そして非常に丁寧です。そして、ベルリン響も非常に音色がきれいです。色彩感がいっぱい。そして、それぞれの楽章での表情に違いも見事に表現されていますね。その表現に老獪ささえ感じます。そして、シュライヤーですが、実にうまい。ザンデルリンクの指揮に従って、それぞれの楽章での表現は、小憎らしいほどです。この曲のテノールでの白眉ではないかとも思います。また、フィニラですが、声の表情はそれほど変わりなく、一本気なところもありますが、次第に曲が進むに連れて、この人に慣れてくるのかして、微妙な表情を感じるようになり、この人の良さをしみじみ感じました。アルトのよさを実によく感じる美声であります。
奇数楽章のシュライヤーは、第1楽章、どんどん興が乗っていくようで、聴いていて実におもしろい。そしザンデルリンクの方もそれほど深刻さを感じず、むしろおおげさなような、また独り立ちしているような管弦楽。スキはない。テノールの美声を駆使してシュライヤーはついていく。第3楽章では生真面目さが光る。そして第5楽章。もうここではやりたい放題とも思える豊かな歌唱。ここがおもしろいですねえ。一方偶数楽章のフィニラ。第2楽章では一心不乱の歌唱がいいです。第4楽章では少し余裕が出て、シュライヤーに対抗するよう。そしてやはり終楽章。ザンデルリンクもオケを存分に鳴らし歌い上げ、そのなかにアルトは光る。フィニラも終わりを感じさせないような歌声はオケの音色とともに、心に染み込んでくる。ここまでアルトが響くのも、ザンデルリンクの管弦楽のお陰なんでしょうねえ。
でも、やはりSACDは、いいですねえ。これを聴くと、旧来のCDは聴く気がしなくなります。と言っても、従来盤のCDは、大事にとっておく私でした(笑)。
(Tower Record 0301191BC 2018年 輸入盤)
さて、「大地の歌」ですが、ほとんど、聴いていません。CDも、クレンペラーぐらいしか、持っていませんので、コメントできる材料を、持ち合わせていません。ザンデルリンクは、かなりのCDを、持っています。ブラームス、シベリウス、ショスタコーヴィチ、チャイコフスキーの交響曲などですが、重厚で、派手さがなく、やや暗めの音色が、記憶に残っています。内田と競演した、ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集も、良い演奏でした。マーラーの演奏は、あまり記憶にないのですが、「大地の歌」も、オーケストラが、良い音を、奏でていることと、思います。
SACDについてですが、現在の私のシステムが、15年位前から、SACDプレーヤーを、採用しています。その当時、ソニーから、シングルレイヤーのSACDが、発売されました。一聴して感じたことは、「きめ細やかな、柔らかい音質だ!」ということでした。CDが、特別固い音だというわけではないのですが、聞き比べてみると、そう感じたのです。その後、ハイブリッドSACDが増えていき、シングルレイヤーは、少なくなりましたが、音質の差は、よく解らなくなりましたね。むしろ、最新録音より、アナログの古い録音のほうが、SACDの恩恵を受けるようです。良い音で、古い録音が聞けるのは、うれしいことですね!