GWになりました。私の場合、今年は少し長めの休暇になるんですが、時節柄外出をする勇気もなく、在宅で仕事したり、音楽聴いたり、本読んだりのGW。名古屋に行きたかったんですがね。私、名古屋城に行ったことがない。本丸御殿が復元されて、近々鉄筋コンクリートの天守閣は取り壊し木造で再建されるとか。天守閣の再建はかなり先なので、今の状態でいいので、一度見たいのでありました。しかし、名古屋ってこれまで1~2回しか行ったことないですねえ。
ということで、今回はCPEバッハであります。以前にも申しましたように、ボツボツ聴いております。先日、ヘンスラーから出ている『CPEバッハ・エディション』(54枚組)を購入。主要な曲はほとんど収録されているということでした。このBOXには、アナ=マリア・マルコヴィッチの鍵盤独奏作品全曲の録音が収められており、それが26枚になります。鍵盤楽器の曲が多いのでそれはそれでうれしいことです。このマルコヴィッチの全集は、10年をかけての研究の上での録音とのこと。それで用いられている楽器は、なんとベーゼンドルファ。モダンピアノなんですね。古楽器が苦手な私としては、これはいいぞ、と思っていました。そして、この演奏を少し聴いてみたのですが、やはりモダン楽器はいいなあ、こっちの方がよさがよくわかるなあ、と思いました。しかし、その一方でどことなく違うな、っていう違和感が拭えませんでした。まあ、どっちが耳に馴染んでいるかということでしょうねえ。バッハの平均律などはモダン楽器でも全く違和感ないですからねえ(ある人もいるだろう)。CPEバッハの曲の場合は、最初にチェンバロなどで聴いて慣れていたから、モダンピアノでの違和感につながったんでしょうね。
それで、今回はCPEバッハのチェンバロ協奏曲から。この人のチェンバロ協奏曲は、全部で50曲以上あります。Wq43は6曲の協奏曲からなっていますが、もう随分前に2.4.5番は取り上げたことがあります。今回は1.3.6番になります。1771年の作曲。演奏は以前と同じ、ボブ・ヴァン・アスペレンのチェンバロと指揮、メランテ・アムステルダム。1982年の録音です。このWq43の6曲は、マルコヴィッチも取り上げているのですが、協奏曲ではなくソロピアノ版なんです。それは残念でした。
しかし、私も恥ずかしながら次第にチェンバロに慣れてきたんでしょうか。この曲ではこの楽器以外は考えられないな、ってところですね。マルコヴィッチのピアノ版では、ピアノが雄弁過ぎる印象でしょうか。アスペレンのチェンバロは、音色が非常に美しい。音が重なったときなども透明感のあるところは素晴らしいですねえ。繊細な楽器の印象をよく表現しています。そう思って聴くと、この楽器のよさばかりが目立ってくるのです。表現も繊細な表情で実に微妙に変化があるし、そのむしろ多彩なところが実にいいですよねえ。アスペレンの堅実に、そして強い個性は発揮していませんが、美しい音色でのそれぞれの表現や表情の変化が実にいいです。メランテも、アスペレンとうまく歩調を合わせた演奏で、チェンバロの音色を引き立てております。
ここでの6番ハ長調、3番変ホ長調、1番ヘ長調の三曲、どれも13~15分の曲で急緩急の三楽章形式。どれもチェンバロとオケのかけ合いが楽しい。軽快で屈託がなく明るさが目立つような印象。私的には、それぞれの第2楽章が、チェンバロの良さが満喫できるように思う。ゆったりとしたテンポで思索的な重さを感じる音楽を、チェンバロが語り、管弦楽が優しくサポートする。アスペレンの演奏も、一段と気合が入っています。第1番の第2楽章アンダンテの世界は、チェンバロが一音一音、宝石のように響き、心に染み込んできますねえ。そうしているうちに、非力と感じていたチェンバロに、個性と存在感が倍増してくるようでありました。
東京五輪のために、PCR検査を一日一万件できるようにするとか。現在でも2万件弱しかできないのに、ほんとに1万件も増やすこと可能なんでしょうか。それができるのならこれまでなぜ増やさなかったのか。よくわかりません。看護師を増やすことも同じこと。いったいこの国はどうなっているんでしょうかねえ。
(Warner 2564 63492-7 2014年 輸入盤)
ということで、今回はCPEバッハであります。以前にも申しましたように、ボツボツ聴いております。先日、ヘンスラーから出ている『CPEバッハ・エディション』(54枚組)を購入。主要な曲はほとんど収録されているということでした。このBOXには、アナ=マリア・マルコヴィッチの鍵盤独奏作品全曲の録音が収められており、それが26枚になります。鍵盤楽器の曲が多いのでそれはそれでうれしいことです。このマルコヴィッチの全集は、10年をかけての研究の上での録音とのこと。それで用いられている楽器は、なんとベーゼンドルファ。モダンピアノなんですね。古楽器が苦手な私としては、これはいいぞ、と思っていました。そして、この演奏を少し聴いてみたのですが、やはりモダン楽器はいいなあ、こっちの方がよさがよくわかるなあ、と思いました。しかし、その一方でどことなく違うな、っていう違和感が拭えませんでした。まあ、どっちが耳に馴染んでいるかということでしょうねえ。バッハの平均律などはモダン楽器でも全く違和感ないですからねえ(ある人もいるだろう)。CPEバッハの曲の場合は、最初にチェンバロなどで聴いて慣れていたから、モダンピアノでの違和感につながったんでしょうね。
それで、今回はCPEバッハのチェンバロ協奏曲から。この人のチェンバロ協奏曲は、全部で50曲以上あります。Wq43は6曲の協奏曲からなっていますが、もう随分前に2.4.5番は取り上げたことがあります。今回は1.3.6番になります。1771年の作曲。演奏は以前と同じ、ボブ・ヴァン・アスペレンのチェンバロと指揮、メランテ・アムステルダム。1982年の録音です。このWq43の6曲は、マルコヴィッチも取り上げているのですが、協奏曲ではなくソロピアノ版なんです。それは残念でした。
しかし、私も恥ずかしながら次第にチェンバロに慣れてきたんでしょうか。この曲ではこの楽器以外は考えられないな、ってところですね。マルコヴィッチのピアノ版では、ピアノが雄弁過ぎる印象でしょうか。アスペレンのチェンバロは、音色が非常に美しい。音が重なったときなども透明感のあるところは素晴らしいですねえ。繊細な楽器の印象をよく表現しています。そう思って聴くと、この楽器のよさばかりが目立ってくるのです。表現も繊細な表情で実に微妙に変化があるし、そのむしろ多彩なところが実にいいですよねえ。アスペレンの堅実に、そして強い個性は発揮していませんが、美しい音色でのそれぞれの表現や表情の変化が実にいいです。メランテも、アスペレンとうまく歩調を合わせた演奏で、チェンバロの音色を引き立てております。
ここでの6番ハ長調、3番変ホ長調、1番ヘ長調の三曲、どれも13~15分の曲で急緩急の三楽章形式。どれもチェンバロとオケのかけ合いが楽しい。軽快で屈託がなく明るさが目立つような印象。私的には、それぞれの第2楽章が、チェンバロの良さが満喫できるように思う。ゆったりとしたテンポで思索的な重さを感じる音楽を、チェンバロが語り、管弦楽が優しくサポートする。アスペレンの演奏も、一段と気合が入っています。第1番の第2楽章アンダンテの世界は、チェンバロが一音一音、宝石のように響き、心に染み込んできますねえ。そうしているうちに、非力と感じていたチェンバロに、個性と存在感が倍増してくるようでありました。
東京五輪のために、PCR検査を一日一万件できるようにするとか。現在でも2万件弱しかできないのに、ほんとに1万件も増やすこと可能なんでしょうか。それができるのならこれまでなぜ増やさなかったのか。よくわかりません。看護師を増やすことも同じこと。いったいこの国はどうなっているんでしょうかねえ。
(Warner 2564 63492-7 2014年 輸入盤)
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