熊本・大分の大地震で被害に遭われた方々には心からお見舞い申し上げます。しかし、震度7の地震が二度も起き、余震が頻発しているところがキツいですよ。私も震度7の地震を経験したあと、一ヶ月以上も平常心ではいれませんでした。また起きる余震に備えて、廊下で、ジャージのまま、ポケットには車のキーやカギを入れて寝てました。一日も早く余震が沈静化し平常の生活に戻ることが出来るように祈念いたしております。
さて、今回はカール・フィリップ・エマヌエル・バッハであります。大バッハの次男であり、大バッハの息子の中では、最も社会的に成功を収めた音楽家です。教会のための音楽や鍵盤楽器のソナタや協奏曲などが主な作品ですね。バロックの作曲家は、作品数が多いので、なかなか複雑です。またCDもそれほど多くないので、これもまた理解することを困難にしております。とはいえ地道に聴いていくことが大切でしょう。
それで、いくつかのBOXものを買いまして、それなりに聴いています。ワーナー(元はEMI)からの「The Collection CPE.BACH」の13枚組の中から、ハンブルク・ハープシコード協奏曲。これは1772年に作曲された6曲の協奏曲です。これは、チェンバロやフォルテピアノなどで演奏される協奏曲。演奏は、ボブ・ヴァン・アスペレンのチェンバロと指揮、メランテ・アムステルダム。1982年の録音になります。
今回は、このCDは2枚組の1枚を取り上げます。第4番ハ短調、第5番ト長調、第2番ニ長調であります。どの曲もたいそう聴きやすい曲です。メランテ・アムステダムですが、おそらくは少人数の集団なんでしょうが、それにしては、かなり分厚い響きを聴くことができますね。弦だけではなく、管楽器が充実していて、その調和のとれた音色もいいです。加えて、アスペレンのチェンバロですが、この楽器は演奏によれば、表情が乏しくて音色も冴えず、パッとしない、そんな印象をもち、至極控えめで面白くないなあ、と感じることがあるのです。しかしこのアスペレンのチェンバロは、その用いている楽器によるのかもしれませんが、響きの幅は深く、表情も画一的ではないところに、その演奏の面白みがありますね。私は、チェンバロの響きは、それほど得意ではないのです。チェンバロではどうも管弦楽に対抗出来ないイメージが強いですね。ここでもその傾向がないわけではないのですが、アスペレンが指揮もしているので、そのあたりは調整がとれているのでしょう。でもオケは非常にしっかりしています。
まず、第4番ハ短調。この時期の短調の曲は、妙に現代的な印象をもつ曲が多いですね。第1楽章の悲痛さ、第3楽章メヌエットでの軽快な現代的な印象をもつ曲想など、チェンバロと管弦楽の絡みがたいそう心地よい展開でいいですねえ。そして最後にもう一度第1楽章が再現されます。第5番ト長調。アダージョの序奏からプレストの主部。主部にはチェンバロからは始まり、軽快なオケとの競い合いのような展開が楽しい。第2楽章、ふたたび第1楽章の序奏から始まる。こんな展開は後の時代ではあまり聞けませんね。そして、第3楽章、勇壮な曲想でチェンバロが主導していく。アスペレンのチェンバロは一点の曇りもなく、快晴であります。そして、第2番ニ長調。第1楽章、アレグロで始まるところで、おっ、終楽章か、と思うよう。大変軽妙でオケが主導し、チェンバロが追従する。そのチェンバロはたいそうきらびやかです。第2楽章アンダンテ。ここも悲痛な調べがオケで流れ、チェンバロに受け継がれる。そして第3楽章アレグレット。ここまで聴いて、このメランテ・アムステダムは、なかなかいいですねえ。オケとチェンバロが競い合うというよりは、一緒に同化していき、曲を奏でるということ。なかなか楽しませてくれますね。
しかし、阪神淡路大震災以来、約20年間に3度も大きな地震が起こっています。日本列島周辺では、またいつ巨大地震が起こってもおかしくない状況なんでしょうか。
(Warner Classics 2564634927 2014年 輸入盤)
さて、今回はカール・フィリップ・エマヌエル・バッハであります。大バッハの次男であり、大バッハの息子の中では、最も社会的に成功を収めた音楽家です。教会のための音楽や鍵盤楽器のソナタや協奏曲などが主な作品ですね。バロックの作曲家は、作品数が多いので、なかなか複雑です。またCDもそれほど多くないので、これもまた理解することを困難にしております。とはいえ地道に聴いていくことが大切でしょう。
それで、いくつかのBOXものを買いまして、それなりに聴いています。ワーナー(元はEMI)からの「The Collection CPE.BACH」の13枚組の中から、ハンブルク・ハープシコード協奏曲。これは1772年に作曲された6曲の協奏曲です。これは、チェンバロやフォルテピアノなどで演奏される協奏曲。演奏は、ボブ・ヴァン・アスペレンのチェンバロと指揮、メランテ・アムステルダム。1982年の録音になります。
今回は、このCDは2枚組の1枚を取り上げます。第4番ハ短調、第5番ト長調、第2番ニ長調であります。どの曲もたいそう聴きやすい曲です。メランテ・アムステダムですが、おそらくは少人数の集団なんでしょうが、それにしては、かなり分厚い響きを聴くことができますね。弦だけではなく、管楽器が充実していて、その調和のとれた音色もいいです。加えて、アスペレンのチェンバロですが、この楽器は演奏によれば、表情が乏しくて音色も冴えず、パッとしない、そんな印象をもち、至極控えめで面白くないなあ、と感じることがあるのです。しかしこのアスペレンのチェンバロは、その用いている楽器によるのかもしれませんが、響きの幅は深く、表情も画一的ではないところに、その演奏の面白みがありますね。私は、チェンバロの響きは、それほど得意ではないのです。チェンバロではどうも管弦楽に対抗出来ないイメージが強いですね。ここでもその傾向がないわけではないのですが、アスペレンが指揮もしているので、そのあたりは調整がとれているのでしょう。でもオケは非常にしっかりしています。
まず、第4番ハ短調。この時期の短調の曲は、妙に現代的な印象をもつ曲が多いですね。第1楽章の悲痛さ、第3楽章メヌエットでの軽快な現代的な印象をもつ曲想など、チェンバロと管弦楽の絡みがたいそう心地よい展開でいいですねえ。そして最後にもう一度第1楽章が再現されます。第5番ト長調。アダージョの序奏からプレストの主部。主部にはチェンバロからは始まり、軽快なオケとの競い合いのような展開が楽しい。第2楽章、ふたたび第1楽章の序奏から始まる。こんな展開は後の時代ではあまり聞けませんね。そして、第3楽章、勇壮な曲想でチェンバロが主導していく。アスペレンのチェンバロは一点の曇りもなく、快晴であります。そして、第2番ニ長調。第1楽章、アレグロで始まるところで、おっ、終楽章か、と思うよう。大変軽妙でオケが主導し、チェンバロが追従する。そのチェンバロはたいそうきらびやかです。第2楽章アンダンテ。ここも悲痛な調べがオケで流れ、チェンバロに受け継がれる。そして第3楽章アレグレット。ここまで聴いて、このメランテ・アムステダムは、なかなかいいですねえ。オケとチェンバロが競い合うというよりは、一緒に同化していき、曲を奏でるということ。なかなか楽しませてくれますね。
しかし、阪神淡路大震災以来、約20年間に3度も大きな地震が起こっています。日本列島周辺では、またいつ巨大地震が起こってもおかしくない状況なんでしょうか。
(Warner Classics 2564634927 2014年 輸入盤)
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