先週半ばは、何年に一度の大寒波襲来ということで、神戸もかなり冷え込み、数センチ近い積雪もありました。何年ぶりでしょうかね。数年に一度くらいですよねえ。そんなことだから、雪にはいろいろ弱く、各私鉄や地下鉄は動きましたが、JRは運休しました。まあ、それなりに大変でありました。しかし、寒かったですね。もう冷蔵庫の中にいるみたい。それでも、ほぼ暖房なしで過ごす、我が家は異常ですかねえ。地面の凍結もあるので、ランニングも控えました。
そんな寒い中ですが、今回もヘンデルであります。ヘンデルのイタリアン・カンタータ。周知のとおりヘンデルは、イギリスに渡る前に、若い頃ですがイタリアにて研鑽を積んでいました。そのときに、大量のカンタータが残されています。HWV番号で言うなら、77~177番までの約100曲ぐらい。年代的に言うと、1706~8年あたりの作品が多いみたいです。ヘンデルの20才代のものになります。カンタータというとバッハの教会カンタータを思い浮かべますが、元来は、単声または多声のための器楽伴奏付きの声楽作品です。などということも、もう何度か述べていますね。ヘンデルのカンタータは、カーグビー、サンプソンについて三度目になります。
今回は、ナタリー・デセイ(S)とエマニュエル・アイム(ハープシコード&指揮)とル・コンセール・ダストレによる演奏。2005年6-8月の録音です。収録された曲は、①『愛の狂乱』HWV99、②『アーチ、ガラテーアとポリフェーモ』HWV72から アリア「ここでは小鳥が喜ばしげに木から木に飛び回り」、③『心が躍る』HWV132Bであります。
ナタリー・デセイは、言うまでもなくフランスのリリックとコロラトゥーラ・ソプラノ。モーツァルトでは、パミーナ、スザンナ、ブロンデ、プッチーニのムゼッタ、Rシュトライスのツェルヴィネッタなどの軽めの役や、ドニゼッティなどのベルカントオペラも多く歌っています。声の不調などもあり、残念ながらオペラなどについては2013年に引退しました。また、アイムとコンセール・ダストレは、クリスティとレザール・フロリサンの下でアシスタントをしていたアイムが、指揮者として2000年設立したピリオド楽器アンサンブルであります。
ヘンデルのカンタータを歌う歌手は、バロックの曲を専門にしている人が多いように思うのですが、このデセイは、バリバリ?のオペラ歌手。そのあたりが微妙ですかね。うーん、どっちがいいかは、そんな問題ではないと思いますが…。だからこのCDは、デセイを聴くものと言ってもよさそうです。デセイの歌声は、非常に輝かしく美しい。コロラトゥーラも実に見事。多少高音がきついところもあろうかと思いますが、そこを表現力で補うあたりはさすがであります。ただ、オペラなどでは少々非力さを感じるところもあります。舞台を観ている場合は、持ち前の秀逸な演技力で目立たないのですが、CDで聞くなら多少気になるときがありますねえ。今回のヘンデルについては、曲の性質もありますが、それほど感じず、その迫真の非常に気持ちの籠もった歌唱には、耳を奪われます。やはり、デセイの歌唱、見事です。加えて、アイムとル・コンセール・ダストレの演奏も、表情豊かで古楽器の清新な響きで、とても聴き応えありますね。
収録されているのは三曲。①には、長めの特徴の異なるアリアが三曲。二つ目のアリアはデセイの迫真の歌唱。これが最も心に残りますねえ。後半はオケの演奏が存分に聴け、これも楽しい。②はアリアのみですが、11分の長丁場ですが、デセイの表現力が楽しめる。できれば全曲聴きたいですねえ。そして③。第四曲と第六曲のアリアが中心になります。前者は穏やか中に切々と心情が歌われ、デセイの美声が堪能できます。そして最後の後者は、軽快なコロラトゥーラで歌い上げます。全体的に、少々重たさやねちっこさも感じますが、やはりデセイの歌唱によってこれらのカンタータのよさが存分に伝わってくるのでありました。
ほんとに先週は寒かったですねえ。神戸で25日に加えて、28日も朝起きるとゆきが少し積もっていました。やはり寒さはこたえますねえ。そんなことを言っている間に、もう1月も終わりです。(Virgin Classics 094603438422 3 輸入盤))
そんな寒い中ですが、今回もヘンデルであります。ヘンデルのイタリアン・カンタータ。周知のとおりヘンデルは、イギリスに渡る前に、若い頃ですがイタリアにて研鑽を積んでいました。そのときに、大量のカンタータが残されています。HWV番号で言うなら、77~177番までの約100曲ぐらい。年代的に言うと、1706~8年あたりの作品が多いみたいです。ヘンデルの20才代のものになります。カンタータというとバッハの教会カンタータを思い浮かべますが、元来は、単声または多声のための器楽伴奏付きの声楽作品です。などということも、もう何度か述べていますね。ヘンデルのカンタータは、カーグビー、サンプソンについて三度目になります。
今回は、ナタリー・デセイ(S)とエマニュエル・アイム(ハープシコード&指揮)とル・コンセール・ダストレによる演奏。2005年6-8月の録音です。収録された曲は、①『愛の狂乱』HWV99、②『アーチ、ガラテーアとポリフェーモ』HWV72から アリア「ここでは小鳥が喜ばしげに木から木に飛び回り」、③『心が躍る』HWV132Bであります。
ナタリー・デセイは、言うまでもなくフランスのリリックとコロラトゥーラ・ソプラノ。モーツァルトでは、パミーナ、スザンナ、ブロンデ、プッチーニのムゼッタ、Rシュトライスのツェルヴィネッタなどの軽めの役や、ドニゼッティなどのベルカントオペラも多く歌っています。声の不調などもあり、残念ながらオペラなどについては2013年に引退しました。また、アイムとコンセール・ダストレは、クリスティとレザール・フロリサンの下でアシスタントをしていたアイムが、指揮者として2000年設立したピリオド楽器アンサンブルであります。
ヘンデルのカンタータを歌う歌手は、バロックの曲を専門にしている人が多いように思うのですが、このデセイは、バリバリ?のオペラ歌手。そのあたりが微妙ですかね。うーん、どっちがいいかは、そんな問題ではないと思いますが…。だからこのCDは、デセイを聴くものと言ってもよさそうです。デセイの歌声は、非常に輝かしく美しい。コロラトゥーラも実に見事。多少高音がきついところもあろうかと思いますが、そこを表現力で補うあたりはさすがであります。ただ、オペラなどでは少々非力さを感じるところもあります。舞台を観ている場合は、持ち前の秀逸な演技力で目立たないのですが、CDで聞くなら多少気になるときがありますねえ。今回のヘンデルについては、曲の性質もありますが、それほど感じず、その迫真の非常に気持ちの籠もった歌唱には、耳を奪われます。やはり、デセイの歌唱、見事です。加えて、アイムとル・コンセール・ダストレの演奏も、表情豊かで古楽器の清新な響きで、とても聴き応えありますね。
収録されているのは三曲。①には、長めの特徴の異なるアリアが三曲。二つ目のアリアはデセイの迫真の歌唱。これが最も心に残りますねえ。後半はオケの演奏が存分に聴け、これも楽しい。②はアリアのみですが、11分の長丁場ですが、デセイの表現力が楽しめる。できれば全曲聴きたいですねえ。そして③。第四曲と第六曲のアリアが中心になります。前者は穏やか中に切々と心情が歌われ、デセイの美声が堪能できます。そして最後の後者は、軽快なコロラトゥーラで歌い上げます。全体的に、少々重たさやねちっこさも感じますが、やはりデセイの歌唱によってこれらのカンタータのよさが存分に伝わってくるのでありました。
ほんとに先週は寒かったですねえ。神戸で25日に加えて、28日も朝起きるとゆきが少し積もっていました。やはり寒さはこたえますねえ。そんなことを言っている間に、もう1月も終わりです。(Virgin Classics 094603438422 3 輸入盤))
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