昔、ウィーンでは婚約者に銀の薔薇を贈る習慣があったことも題材にしている「薔薇の騎士」です。実はこんな習慣はなかったそうですが、まあそれはそれとしても、これはややこしいオペラです。特にオクタヴィアンですよ。これは本来女性が、宝塚ぽい男性の役をして、それが劇中で女装して女に化けるのですよ。これは、Rシュトラウスが「今度はモーツァルトようなオペラを書く」といってできたそうですが、モーツァルトの「フィガロの結婚」のケルビーノを真似しているんですね。実際の舞台を見たいオペラであります。そして映像が入手しやすいオペラでもあります。1979年バイエルン国立歌劇場でのクライバーによる舞台、1980年代のVPOとカラヤンの映像、1994年ウィーン国立歌劇場でのクライバー。ざっとあげただけども、3つもあります。元帥夫人の苦悩や、ゾフィーとオクタヴィアンのやりとり、オックス男爵の振るまい…。見どころは多いです。音楽も官能的な箇所も随所に見え、冒頭のホルンの雄叫びに始まり、楽しいものです。
CDも名盤と言われるものがたくさん見られます。カラヤンの1956年のものはシュワルツココップの元帥夫人が何とも言えず、クライバーの2種類の映像付のものも素晴らしいものです。そんな中で、バーンスタインの演奏がいいです。元帥夫人にクリスタ・ルードヴィッヒ、オクラヴィアンはグウィネス・ジョーンズ、ゾフィーはルチア・ポッフ、オックス男爵はワルター・ベリーです。この中で一番なのは、なんといってもルチア・ポッフですね。第二幕の冒頭の銀の薔薇の献呈の場面は、彼女の魅力があふれています。「地上のものとは思われぬ天上の、聖なる薔薇のかおりでございます」から始まる箇所は、これにまさるものはありませんよ。まさに地上のものとは思えないものです。続く、グウィネス・ジョーンズとの二重唱もいいですね。グウィネス・ジョーンズが普段よりも低い声の役どころなんで、いつもとは違うよさを感じますね。この人をひいきにしているものにとっては貴重なものです。終幕の二重唱から三重唱にかけても癖のない美しさにあふれています。ただ、オックス男爵がいまいち面白みに欠けるのが残念ですね。元帥夫人もシュワルツコップのような出来ではないですが、聞かせどころはたくさんあります。
このCDは、1971年の録音ですが、バーンスタインさん、晩年ならどんな演奏を残したでしょうか。それも興味を感じますが、まさに「ウィーンに咲いたバーンスタインの銀の薔薇」であります。
CDも名盤と言われるものがたくさん見られます。カラヤンの1956年のものはシュワルツココップの元帥夫人が何とも言えず、クライバーの2種類の映像付のものも素晴らしいものです。そんな中で、バーンスタインの演奏がいいです。元帥夫人にクリスタ・ルードヴィッヒ、オクラヴィアンはグウィネス・ジョーンズ、ゾフィーはルチア・ポッフ、オックス男爵はワルター・ベリーです。この中で一番なのは、なんといってもルチア・ポッフですね。第二幕の冒頭の銀の薔薇の献呈の場面は、彼女の魅力があふれています。「地上のものとは思われぬ天上の、聖なる薔薇のかおりでございます」から始まる箇所は、これにまさるものはありませんよ。まさに地上のものとは思えないものです。続く、グウィネス・ジョーンズとの二重唱もいいですね。グウィネス・ジョーンズが普段よりも低い声の役どころなんで、いつもとは違うよさを感じますね。この人をひいきにしているものにとっては貴重なものです。終幕の二重唱から三重唱にかけても癖のない美しさにあふれています。ただ、オックス男爵がいまいち面白みに欠けるのが残念ですね。元帥夫人もシュワルツコップのような出来ではないですが、聞かせどころはたくさんあります。
このCDは、1971年の録音ですが、バーンスタインさん、晩年ならどんな演奏を残したでしょうか。それも興味を感じますが、まさに「ウィーンに咲いたバーンスタインの銀の薔薇」であります。
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