9月二度目の三連休。台風一過の晴天であります。昨日は、お彼岸で岡山にお墓参りに行きました。娘のフィットで行きましたが、燃費がいいですねえ。ハイブリッドでもないのに21㎞/㍑ですよ。そして、もうめっきり秋の様子になってきました。秋風とともに、相変わらずマリーンズ勝てません。泥沼の7連敗。身売りでもするのではないか、という状況であります。
それはさておき、先日新聞でドイツの名指揮者クルト・ザンデルリンク氏の訃報に接しました。18日ベルリンで逝去。享年98才。2002年に引退されていましたので、新録音などを耳にすることはできませんでした。またまたドイツ音楽の正統な継承者ともいえる指揮者の逝去に、なんとも寂しいとであります。心よりご冥福をお祈りいたします。
クルト・ザンデルリンクさんは、1912年ベルリンでのお生まれで、ナチスの迫害からドイツを去り、戦中から戦後にかけて旧ソ連、そして東独での音楽活動をされました。ドレスデン国立歌劇場管弦楽団やベルリン交響楽団の首席指揮者や、様々なオーケストラを指揮され、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、マーラーなどのドイツ音楽を中心に名演奏を聴かせてくれました。シベリウスやチャイコフスキーの演奏もいいです。ここ数日、いろんなブログでも、訃報に接してという記事を見ることができました。その中で、多くの方々からベストとされているのが、ドレスデン・シュターツカペレを指揮したブラームスの交響曲全集です。またベルリン交響楽団との同全集も高く評価されていますね。また、POを振ったベートーヴェンの交響曲全集も、好きな演奏です。CDはそれほど多くはないのですが、近年ライブ録音もたくさんCD化されています。特にWEITBLICKなどから数枚のライブが出ており、それがまた有り難いことであります。
それで、ザンデルリンクさんの遺産から。Rシュトラウスの交響詩『英雄の生涯』ということで。クルト・ザンデルリング指揮ライプツィヒ放送交響楽団、ジェルジ・ガライ(ヴァイオリン・ソロ)。録音は、1972年2月8日、ライプツィヒでのライヴ録音です。ライプツィヒ放送交響楽団は、以前にアーベントロートの指揮するブルックナーなどで聴いたことがあります。この演奏で聴く限り、なかなか重厚で渋い、ドイツのオケという特徴をよく出しています。音色もごつごつした風情がいいです。それほど聴くことがないオケですがライブでこれだけの演奏をしているということで、大したものです。ザンデルリンクの指揮、まず非常に各楽器が生気あふれる演奏を展開しています。そして、音色がたいそう美しいです。こんな美音をオケから引き出すことができるとは…。大仰な表現はありませんが、全体的なスキの無い充実した演奏に陶酔するのであります。まず、「英雄」、英雄のテーマが実に簡素だが、存在感をもって、音が重層的でも明晰に鳴り響く。続いて「英雄の敵」、弦の澄んだ音色と木管の響きが鮮やかに対比されている。「英雄の伴侶」、 ガライのヴァイオリンソロがこれまた実に美しい。 曲の表情が細やかであり、表現も豊かであります。そして、「英雄の戦場」ごった煮のような曲を鮮やかに、透明に処理していく手腕はさすがですね。壮麗な響きが快感でもあります。「英雄の業績」、これまでのRシュトラウスの作品からの回想が華麗に次々と登場し、じっくり聴かせてくれます。それぞれの回想は、郷愁に満ちたものです。そして「英雄の隠遁と完成」、広大な田園に夕陽が沈む情景が、とろけるような美しい管や弦で歌われる。そのスケールは限りなく大きく、その風景が写実的に現されているのです。
この「英雄の生涯」の前に収められているベートーヴェンの『エグモント』序曲も実に立派な演奏。このCDは東日本大震災のチャリティで、かなり安くなっていたときに買いました。安かったです。
(WEITBLICK SSS0055-2 2005年 輸入盤)
それはさておき、先日新聞でドイツの名指揮者クルト・ザンデルリンク氏の訃報に接しました。18日ベルリンで逝去。享年98才。2002年に引退されていましたので、新録音などを耳にすることはできませんでした。またまたドイツ音楽の正統な継承者ともいえる指揮者の逝去に、なんとも寂しいとであります。心よりご冥福をお祈りいたします。
クルト・ザンデルリンクさんは、1912年ベルリンでのお生まれで、ナチスの迫害からドイツを去り、戦中から戦後にかけて旧ソ連、そして東独での音楽活動をされました。ドレスデン国立歌劇場管弦楽団やベルリン交響楽団の首席指揮者や、様々なオーケストラを指揮され、ベートーヴェン、ブラームス、ブルックナー、マーラーなどのドイツ音楽を中心に名演奏を聴かせてくれました。シベリウスやチャイコフスキーの演奏もいいです。ここ数日、いろんなブログでも、訃報に接してという記事を見ることができました。その中で、多くの方々からベストとされているのが、ドレスデン・シュターツカペレを指揮したブラームスの交響曲全集です。またベルリン交響楽団との同全集も高く評価されていますね。また、POを振ったベートーヴェンの交響曲全集も、好きな演奏です。CDはそれほど多くはないのですが、近年ライブ録音もたくさんCD化されています。特にWEITBLICKなどから数枚のライブが出ており、それがまた有り難いことであります。
それで、ザンデルリンクさんの遺産から。Rシュトラウスの交響詩『英雄の生涯』ということで。クルト・ザンデルリング指揮ライプツィヒ放送交響楽団、ジェルジ・ガライ(ヴァイオリン・ソロ)。録音は、1972年2月8日、ライプツィヒでのライヴ録音です。ライプツィヒ放送交響楽団は、以前にアーベントロートの指揮するブルックナーなどで聴いたことがあります。この演奏で聴く限り、なかなか重厚で渋い、ドイツのオケという特徴をよく出しています。音色もごつごつした風情がいいです。それほど聴くことがないオケですがライブでこれだけの演奏をしているということで、大したものです。ザンデルリンクの指揮、まず非常に各楽器が生気あふれる演奏を展開しています。そして、音色がたいそう美しいです。こんな美音をオケから引き出すことができるとは…。大仰な表現はありませんが、全体的なスキの無い充実した演奏に陶酔するのであります。まず、「英雄」、英雄のテーマが実に簡素だが、存在感をもって、音が重層的でも明晰に鳴り響く。続いて「英雄の敵」、弦の澄んだ音色と木管の響きが鮮やかに対比されている。「英雄の伴侶」、 ガライのヴァイオリンソロがこれまた実に美しい。 曲の表情が細やかであり、表現も豊かであります。そして、「英雄の戦場」ごった煮のような曲を鮮やかに、透明に処理していく手腕はさすがですね。壮麗な響きが快感でもあります。「英雄の業績」、これまでのRシュトラウスの作品からの回想が華麗に次々と登場し、じっくり聴かせてくれます。それぞれの回想は、郷愁に満ちたものです。そして「英雄の隠遁と完成」、広大な田園に夕陽が沈む情景が、とろけるような美しい管や弦で歌われる。そのスケールは限りなく大きく、その風景が写実的に現されているのです。
この「英雄の生涯」の前に収められているベートーヴェンの『エグモント』序曲も実に立派な演奏。このCDは東日本大震災のチャリティで、かなり安くなっていたときに買いました。安かったです。
(WEITBLICK SSS0055-2 2005年 輸入盤)
このCDは私も所有していました。音も佳いし、申し分ありません。
エグモント序曲は、私も大変気に入りました。勿論、R,シュトラウスもヘンデルも立派な演奏です。
紹介してくれたので、今また聴いています。