今年の夏は、過ごしやすいのですかねえ。酷暑とまでは…。と言っている内にもう7月も終わり。昨日、高校野球の兵庫の決勝戦がありました。春に甲子園ベスト8の加古川北と東洋大姫路の対戦。前日の15回同点引き分けを受けての再試合。私の職場は加古川で、加古川北の近所にあることや、諸々の事情?で加古川北を応援してました。Pの井上くん、準決勝からの3連投。よく頑張りましたが、惜敗しました。公立高校に頑張ってもらいたかったのですが、残念でした。姫路の原くんも力投しましたね。甲子園でも頑張って欲しいものです。
さて、今回はフリッツ・ライナーのR・シュトラウスであります。昨年秋から「SONY MASTERS BOX SETS」なる激安BOXものが出てることは周知のことと思います。その中のもの。しかし、このシリーズは安いし、過去のRCAやCBSの代表的な名盤が惜しげもなく激安で売られており、消費者にとりましては、嬉しい限りであり、音楽愛好家としては、少々不安にもなるものです。フリッツ・ライナーのRシュトラウスも5枚組で2000円を切るという、まあ大したコストパフォーマンスであります。8月末にも新たなBOXが発売されるので、また買おうと思います。
それで、フリッツ・ライナーのRシュトラウス、主に彼が1953~1963年に音楽監督を務めたシカゴ交響楽団とによるもの。ライナーは、このRシュトラウスやバルトークなどを得意としており、その演奏には定評がありました。この5枚組には、Rシュトラウスの主な作品が収められていますが、その中から、代表的な名演である交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』であります。録音は1954年。ステレオの最初期ものもですが、録音は鮮明であり、年代を考えると、よくこんな音で残されたもの、と思わざるを得ません。
シカゴ響、ショルティの前の時代ですが、このオケの響きはいいですねえ。まさに切れ味抜群です。ライナーの統率力でオケがまとめられて、Rシュトラウスの曲を輪郭を明確にして、一瞬のスキも聴かれない、実にしっかりとした構成で、はっきりとした音楽となっています。この曲、ニーチェの書にインスピレーションを得て作曲されたそうですが、それぞれの標題と音楽の関係など、いまひとつその関連がよくわかりません。難解ですねえ。それで、この超有名な導入部は、まあいいとして…、まず「世界の背後を説く者について」では、まず一糸乱れぬ弦のピチカート、それに続く、弦による唸るような旋律、一瞬の狂いもなく、切々と進んでいく。「大いなる憧れについて」「喜びと情熱について」では、鋭い管弦楽の展開が、一縷の乱れもなく、次第に熱気を帯びてくるところがいいです。「墓場の歌」、これが何故墓場かよくわからないのですが、「学問について」も同様ですが、暗い状況が表現されているようですが、音楽自体にそれほどの情念のようなものは、感じらないです。曲全体を通じて、それほどの表情の差であるとかが顕著にはならず、むしろ曲の構成や枠組みや管弦楽の表現力などに耳が傾いていくのです。「病より癒え行く者」ではオケの微に入り細にいった演奏が、非常に充実しています。曲のひとつの頂点を形造っています。そして、「舞踏の歌」では、独奏ヴァイオリンがここでもスキのない演奏であり、曲を忠実に再現しているのですね。ここではいろんなテーマが合わさって、その展開の巧さには聴き惚れるだけです。そして、終曲の「夜のさすらい人の歌」、最後の木管の響きも曲の充実ぶりを十二分に表現しています。
最近、『ツァラトゥストラ』の新録音は、それほど見ませんねえ。私は、Rシュトラウスの曲の中でもけっこう好きなんですがね。Rシュトラウスの曲は、やはりオケの色彩美が大切と思います。ライナーとシカゴ響、このオケの魅力をしっかり聴くべき演奏ですね。
(Sony Classical 88697686992 2010年 輸入盤)
さて、今回はフリッツ・ライナーのR・シュトラウスであります。昨年秋から「SONY MASTERS BOX SETS」なる激安BOXものが出てることは周知のことと思います。その中のもの。しかし、このシリーズは安いし、過去のRCAやCBSの代表的な名盤が惜しげもなく激安で売られており、消費者にとりましては、嬉しい限りであり、音楽愛好家としては、少々不安にもなるものです。フリッツ・ライナーのRシュトラウスも5枚組で2000円を切るという、まあ大したコストパフォーマンスであります。8月末にも新たなBOXが発売されるので、また買おうと思います。
それで、フリッツ・ライナーのRシュトラウス、主に彼が1953~1963年に音楽監督を務めたシカゴ交響楽団とによるもの。ライナーは、このRシュトラウスやバルトークなどを得意としており、その演奏には定評がありました。この5枚組には、Rシュトラウスの主な作品が収められていますが、その中から、代表的な名演である交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』であります。録音は1954年。ステレオの最初期ものもですが、録音は鮮明であり、年代を考えると、よくこんな音で残されたもの、と思わざるを得ません。
シカゴ響、ショルティの前の時代ですが、このオケの響きはいいですねえ。まさに切れ味抜群です。ライナーの統率力でオケがまとめられて、Rシュトラウスの曲を輪郭を明確にして、一瞬のスキも聴かれない、実にしっかりとした構成で、はっきりとした音楽となっています。この曲、ニーチェの書にインスピレーションを得て作曲されたそうですが、それぞれの標題と音楽の関係など、いまひとつその関連がよくわかりません。難解ですねえ。それで、この超有名な導入部は、まあいいとして…、まず「世界の背後を説く者について」では、まず一糸乱れぬ弦のピチカート、それに続く、弦による唸るような旋律、一瞬の狂いもなく、切々と進んでいく。「大いなる憧れについて」「喜びと情熱について」では、鋭い管弦楽の展開が、一縷の乱れもなく、次第に熱気を帯びてくるところがいいです。「墓場の歌」、これが何故墓場かよくわからないのですが、「学問について」も同様ですが、暗い状況が表現されているようですが、音楽自体にそれほどの情念のようなものは、感じらないです。曲全体を通じて、それほどの表情の差であるとかが顕著にはならず、むしろ曲の構成や枠組みや管弦楽の表現力などに耳が傾いていくのです。「病より癒え行く者」ではオケの微に入り細にいった演奏が、非常に充実しています。曲のひとつの頂点を形造っています。そして、「舞踏の歌」では、独奏ヴァイオリンがここでもスキのない演奏であり、曲を忠実に再現しているのですね。ここではいろんなテーマが合わさって、その展開の巧さには聴き惚れるだけです。そして、終曲の「夜のさすらい人の歌」、最後の木管の響きも曲の充実ぶりを十二分に表現しています。
最近、『ツァラトゥストラ』の新録音は、それほど見ませんねえ。私は、Rシュトラウスの曲の中でもけっこう好きなんですがね。Rシュトラウスの曲は、やはりオケの色彩美が大切と思います。ライナーとシカゴ響、このオケの魅力をしっかり聴くべき演奏ですね。
(Sony Classical 88697686992 2010年 輸入盤)
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