八月の初めに人間ドックに行きました。結果はよくなく、というのも腹部エコー検査で、○臓に腫○のようなものがあるので、精密検査をしてくれ、でした。全くの寝耳に水で、調べてみるに、ここにできる腫○はほとんどが悪性らしい!。それからは非常にブルーな毎日で、どうしても悲観的になる。そして先日造影剤を入れてのCT検査をしました。結果は何にもない!。エコーではたまにそんなことがある、という説明でした。ほっとしたのですが、大丈夫かと思ったり…・安心はしているのですが、なんとなく不安も残るのでありました…。
そんなわけで、今回は、再度オーパス蔵のCDであります。三宮のタワーさんで一枚1050円での安売りをしていたことは以前にも触れました。フルトヴェングラーのものを数枚買ったのですが、このレーベルで他にも欲しいCDはあるのですが、なかなか安くなっていないのが、残念であります。HMVでも1050円のものがけっこうあるので、それを見て欲しいものを物色したりしておりました。ほんとこのレーベルは魅力ありますねえ。
そんな中で、今回もフルトヴェングラーのもの。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61であります。ヴァイオリンはエーリッヒ・レーン。フルトヴェングラー指揮のBPOの演奏。1944年1月9~12日の定期演奏会の録音です。1943年11月22日深夜の空襲でベルリンのフィルハーモニーは甚大な被害を受けたが、その後も定演の会場をして使われ、この演奏もここで行われました。終戦のあとこれらの録音テープはソ連に接収され、1978年になってLPとして発売されて、この演奏は我々の知るところとなったのでありました。
エーリッヒ・レーンは、1910年の生まれ。1934年BPOに入団してコンマスとなります。戦後は、イッセルシュテットによって、北ドイツ放送響のコンマスになります。またフルトヴェングラーのこの曲の演奏は、この演奏を含めて5種類あります。戦前のものはこれのみ。あとはメニューインとのライブ2とセッション1。そして、シュナイダーハンとの1953年のライブがあります。有名なのは、メニューインとのセッションとシュナイダーハンとのものでしょうか。
しかし、このオーパス蔵盤を聴きまして、レーンのヴァイオリンが実に素晴らしい。イタリア的な音色であるとか、精神的な深みに乏しいとか、まあいろんなことを言われています。しかし、私には、一音一音を噛み締めるように演奏し、その気迫あふれる音色には脱帽せざるを得ないし、その情熱に満ちた演奏には感動すらします。リマスターによって、実に生々しい音に蘇っています。特にフルトヴェングラーの凄絶な演奏に、互角に渡り合っている様は,他では聴けないもので、ここに深みとかなんとかということは全く言語道断のことでありました。やはり、明日をも知れぬ戦時中の状況が、異様な高揚感を演奏に与えたのかもしません。
第1楽章、最初はそうでもないが、次第にフルトヴェングラーの高まりに呼応するかのように、レーンのヴァイオリンも熱を帯びてくる。オーパス蔵のリマスターがヴィオリンの音色が素晴らしいので、余計にそう思う。カデンツアの前後などは、もうフルトヴェングラーならではの迫力。これが彼の演奏の魅力であり、それに負けないレーン。両者は幾度となく演奏を共にしたことで、以心伝心の様子が感じられる。第2楽章、レーンのヴァイオリンはますます乗ってくる。ヴァイオリンによる歌をたっぷり聴かせてくれる。骨太で熱いヴァイオリンは、心に染み込んでくる。それはまさに感動的である。そして終楽章、冒頭の最初のヴィオリンのソロが終わってオケの登場には、怒涛の迫力を感じ、それは最後まで継続される。もうレーンのヴァイオリンとともにフルトヴェングラーの鬼気迫る演奏に引き込まれて、最後には大きなため息をつくのでありました。
やはり、このオーパス蔵盤、これまで持っていたCDにはない感動をもたらせてくれます。このレーベルは、安くなれば買い続けて行きたいと思っています。それはさておき、今回も人間ドックにはほんとに心配させられました。ほんとにねえ。
(オーパス蔵 OPK7017 2006年)
そんなわけで、今回は、再度オーパス蔵のCDであります。三宮のタワーさんで一枚1050円での安売りをしていたことは以前にも触れました。フルトヴェングラーのものを数枚買ったのですが、このレーベルで他にも欲しいCDはあるのですが、なかなか安くなっていないのが、残念であります。HMVでも1050円のものがけっこうあるので、それを見て欲しいものを物色したりしておりました。ほんとこのレーベルは魅力ありますねえ。
そんな中で、今回もフルトヴェングラーのもの。ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲ニ長調作品61であります。ヴァイオリンはエーリッヒ・レーン。フルトヴェングラー指揮のBPOの演奏。1944年1月9~12日の定期演奏会の録音です。1943年11月22日深夜の空襲でベルリンのフィルハーモニーは甚大な被害を受けたが、その後も定演の会場をして使われ、この演奏もここで行われました。終戦のあとこれらの録音テープはソ連に接収され、1978年になってLPとして発売されて、この演奏は我々の知るところとなったのでありました。
エーリッヒ・レーンは、1910年の生まれ。1934年BPOに入団してコンマスとなります。戦後は、イッセルシュテットによって、北ドイツ放送響のコンマスになります。またフルトヴェングラーのこの曲の演奏は、この演奏を含めて5種類あります。戦前のものはこれのみ。あとはメニューインとのライブ2とセッション1。そして、シュナイダーハンとの1953年のライブがあります。有名なのは、メニューインとのセッションとシュナイダーハンとのものでしょうか。
しかし、このオーパス蔵盤を聴きまして、レーンのヴァイオリンが実に素晴らしい。イタリア的な音色であるとか、精神的な深みに乏しいとか、まあいろんなことを言われています。しかし、私には、一音一音を噛み締めるように演奏し、その気迫あふれる音色には脱帽せざるを得ないし、その情熱に満ちた演奏には感動すらします。リマスターによって、実に生々しい音に蘇っています。特にフルトヴェングラーの凄絶な演奏に、互角に渡り合っている様は,他では聴けないもので、ここに深みとかなんとかということは全く言語道断のことでありました。やはり、明日をも知れぬ戦時中の状況が、異様な高揚感を演奏に与えたのかもしません。
第1楽章、最初はそうでもないが、次第にフルトヴェングラーの高まりに呼応するかのように、レーンのヴァイオリンも熱を帯びてくる。オーパス蔵のリマスターがヴィオリンの音色が素晴らしいので、余計にそう思う。カデンツアの前後などは、もうフルトヴェングラーならではの迫力。これが彼の演奏の魅力であり、それに負けないレーン。両者は幾度となく演奏を共にしたことで、以心伝心の様子が感じられる。第2楽章、レーンのヴァイオリンはますます乗ってくる。ヴァイオリンによる歌をたっぷり聴かせてくれる。骨太で熱いヴァイオリンは、心に染み込んでくる。それはまさに感動的である。そして終楽章、冒頭の最初のヴィオリンのソロが終わってオケの登場には、怒涛の迫力を感じ、それは最後まで継続される。もうレーンのヴァイオリンとともにフルトヴェングラーの鬼気迫る演奏に引き込まれて、最後には大きなため息をつくのでありました。
やはり、このオーパス蔵盤、これまで持っていたCDにはない感動をもたらせてくれます。このレーベルは、安くなれば買い続けて行きたいと思っています。それはさておき、今回も人間ドックにはほんとに心配させられました。ほんとにねえ。
(オーパス蔵 OPK7017 2006年)
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