オリックスの岡田監督が今シーズン限りだそうです。また阪神の金本さんも引退とか。この時期になるとプロ野球選の去就が気になります。しかし、いつも思うのですが、解雇・辞任や引退などはシーズンが終わってからにしてもらいたい。辞める監督のもと、全力で戦えるか。また引退する選手が試合にでることがどれだけ意味があるのか。特に後者については、来季いない選手よりも若手の方を使うべきと思います。大相撲では引退を表明した力士は、土俵には上がらないといいます。プロ野球もかくあるべき、と思いますが、異論もあるでしょうね。
さてさて、このところ最近購入したCDを取り上げておりましたが、今回はもう20年ほど前に買ったものです。というのも、カール・ベームのモーツァルトの交響曲であります。それも交響曲第41番ハ長調K.551『ジュピター』。ベームのモーツァルトの交響曲といえば、BPOとの全集、晩年のVPOとの録音が超有名ですね。しかし、他のいくつかありまして、ライブも含めるとけっこうな数になります。『ジュピター』は1975年の来日ライブでも演奏してますしね。しかし、スタジオ録音となれば、それほどあるわけではない。1961~2年のBPOとの録音より、6年ほど前、1955年9月19~27日アムステルダムでの録音で、オケはアムステルダム・コンセルトヘボウ管とのものです。
この時期のベームといえば、ウィーン国立歌劇場の2度目の音楽監督だったころのもので、まだ61歳くらい。まさに壮年期の輝きに満ちたころで、そんな特徴が溢れている、そんな演奏になっています。モノラル録音なんですが、まったく聞き苦しくなく、なかなか録音状態もいいな、って印象をもります。このCDには、39・40・41番と3曲が収められていますが、どの曲も名演ですが、ひとつあげよと言われれば、41番『ジュピター』であります。
まず、この『ジュピター』ですが、ベームの若々しい覇気のある、そして雄大であり熱気あふれる演奏が印象的です。晩年になるとスケールは大きいが凝縮力が欲しいなと思わせる演奏が聴かれるのに対して、非常に引き締まったムダのない響きが聴けます。ただこの演奏では、BPOとの演奏のような鋭角的なフォルムと厳しさは、それほど感じずません。むしろその分厚い響きには圧倒されますが、暖かみのある音色であります。ただ、それはこの録音のモノラルも影響しているのかも知れませんね。
第1楽章から、速めのテンポでキビキビとした曲つくり。管弦楽は分厚く『ジュピター』の名にふさわしい偉容に満ちた満ちた展開。大きさを感じさせ、巨人が躍り出るような様子が聴かれますね。オケもその分厚さがいたるところで感じるし、雄大な中にも、細部まできめ細やかな表情もある。第2楽章、ここはそっけない。無表情とも言える絶対音楽。甘みはほとんど抑えている。しかし、それでもモーツァルトらしさは十二分に伝わってくる。単なる援徐楽章ではなく、その存在感は大きい。そして第3楽章メヌエット。ベームの円滑な音楽つくりには、だまって音楽に身を委ねるのみ。ムダは少しも感じない。モーツァルトのメヌエットはやはりいいです。そして、終楽章。このフーガはやはりいいです。ベームはスケールが大きくエネルギッシュ。それでいてフーガも明快。これほどのスケールとともに圧倒されます。この楽章だけでも一聴の価値があるといえば大袈裟かなあ。
このCD、1792円でした。当時は画期的に安いものにでした、紙製の見開きのジャケットに入っています。最近はこんなジャケットもよく見ますが、当時は珍しかったですねえ。
(Philips 17CD-38 1989年ごろ)
さてさて、このところ最近購入したCDを取り上げておりましたが、今回はもう20年ほど前に買ったものです。というのも、カール・ベームのモーツァルトの交響曲であります。それも交響曲第41番ハ長調K.551『ジュピター』。ベームのモーツァルトの交響曲といえば、BPOとの全集、晩年のVPOとの録音が超有名ですね。しかし、他のいくつかありまして、ライブも含めるとけっこうな数になります。『ジュピター』は1975年の来日ライブでも演奏してますしね。しかし、スタジオ録音となれば、それほどあるわけではない。1961~2年のBPOとの録音より、6年ほど前、1955年9月19~27日アムステルダムでの録音で、オケはアムステルダム・コンセルトヘボウ管とのものです。
この時期のベームといえば、ウィーン国立歌劇場の2度目の音楽監督だったころのもので、まだ61歳くらい。まさに壮年期の輝きに満ちたころで、そんな特徴が溢れている、そんな演奏になっています。モノラル録音なんですが、まったく聞き苦しくなく、なかなか録音状態もいいな、って印象をもります。このCDには、39・40・41番と3曲が収められていますが、どの曲も名演ですが、ひとつあげよと言われれば、41番『ジュピター』であります。
まず、この『ジュピター』ですが、ベームの若々しい覇気のある、そして雄大であり熱気あふれる演奏が印象的です。晩年になるとスケールは大きいが凝縮力が欲しいなと思わせる演奏が聴かれるのに対して、非常に引き締まったムダのない響きが聴けます。ただこの演奏では、BPOとの演奏のような鋭角的なフォルムと厳しさは、それほど感じずません。むしろその分厚い響きには圧倒されますが、暖かみのある音色であります。ただ、それはこの録音のモノラルも影響しているのかも知れませんね。
第1楽章から、速めのテンポでキビキビとした曲つくり。管弦楽は分厚く『ジュピター』の名にふさわしい偉容に満ちた満ちた展開。大きさを感じさせ、巨人が躍り出るような様子が聴かれますね。オケもその分厚さがいたるところで感じるし、雄大な中にも、細部まできめ細やかな表情もある。第2楽章、ここはそっけない。無表情とも言える絶対音楽。甘みはほとんど抑えている。しかし、それでもモーツァルトらしさは十二分に伝わってくる。単なる援徐楽章ではなく、その存在感は大きい。そして第3楽章メヌエット。ベームの円滑な音楽つくりには、だまって音楽に身を委ねるのみ。ムダは少しも感じない。モーツァルトのメヌエットはやはりいいです。そして、終楽章。このフーガはやはりいいです。ベームはスケールが大きくエネルギッシュ。それでいてフーガも明快。これほどのスケールとともに圧倒されます。この楽章だけでも一聴の価値があるといえば大袈裟かなあ。
このCD、1792円でした。当時は画期的に安いものにでした、紙製の見開きのジャケットに入っています。最近はこんなジャケットもよく見ますが、当時は珍しかったですねえ。
(Philips 17CD-38 1989年ごろ)
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