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シューベルトの5番をアバドで。

2011年07月27日 22時24分24秒 | シューベルト
昨日、母校が甲子園出場をかけての決勝戦でした。全国各地で甲子園の地区予選が行われているときは、「まだまだ夏本番は先だ」、ということでもあるし、「まだまだお楽しみはこれからだ」とってところで、こころにたくさんの余裕があります。今日の決勝戦、5-2で負けていましたが、9回裏二死から同点に追いつき、11回裏に1点とってサヨナラ勝ちとなりました。いやー、もう負けたと思いましたが、よく頑張りましたねえ。久々の5年振りの夏の甲子園出場ですので、頑張ってもらいたいものであります。ぜひ応援に行けたらと思っています。

さてさて、そんなわけで今回はシューベルトであります。交響曲第5番変ロ長調D485です。シューベルトの交響曲は、9曲と言われていました。8番が「未完成」、9番が「ザ・グレート」となっていましたが、1978年の国際シューベルト協会によるドイチュ目録改訂で、第7番「未完成」、第8番「ザ・グレート」となりました。シューベルトのよくあることとして、未完成の曲が非常に多く、「未完成」交響曲を含めても、7曲ほどがあるみたいです。ややっこしいですねえ。そんな中、この第5番は1816年に完成されたもの。シューベルト19才のころの曲であります。すでに、ベートーヴェンは8番までの交響曲を作曲してました。しかし、ベートーヴェンというよりも、ハイドン、モーツァルト的、いやいやハイドンに近いかな。でも曲の清新さという点では、ハイドンの曲にはない魅力があります。

しかし、5番と名付けられた曲には、名曲が多いですねえ。ベートーヴェン、チャイコフスキー、ブルックナー、マーラー、ショスタコーヴィチなど、もっとも交響曲の場合、5番を書いている作曲家多いわけではありませんが…。このシューベルトの交響曲の中でも、非常に聞きやすく、印象に残りやすい曲です。今から20年ほど前に、職場の同僚にこの曲がいいで、ということを教えてもらった記憶があります。それで、第5番の演奏ですが、そのときに、それなら聴いてみようか、と思って、何を考えるでもなく、クラウディオ・アバド指揮ヨーロッパ室内管弦楽団の演奏のCDを買いました。1986年12月ウィーンのコンツェルトハウスでの録音であります。

この曲、非常に明るいです。特に、第1楽章の明るさは、一度聴いたら忘れられないようですねえ。伸びやかで、清新な魅力にあふれる曲であります。以前にベーム指揮BPOの演奏を取り上げましたが、今でもベームの演奏はテンポはゆったりめでシューベルトの旋律を慈しむような流れが明確な演奏であり、最も気に入っているものです。これに対して、今回はアバドの演奏。テンポは速めで軽快。シューベルトの若書きの曲の魅力を一杯に表現しています。オケも少人数のヨーロッパ室内管弦楽団の機動力を効かせての熱演です。シューベルトの魅力ある旋律を一杯に歌わせていますね。第1楽章アレグロ、アップテンポであり、木管や弦の生き生きとした演奏に耳が奪われる。小編成のオケでもダイナミックな演奏か聴かれ、若きシューベルトの心の振幅が表されるようです。第2楽章アンダンテ・コン・モート。少々先を急ぐようなところが感じされるが、曲の構成は明確で、透き通った美しさを感じます。そして第3楽章スケルツォ。モーツァルトの40番の第3楽章との類似が指摘されるが、そこまでの深さはない。しかし演奏はダイナミックなスケルツォ。ト短調とトリオのト長調が交錯し、歯切れのよさが心地よい。第4楽章アレグロ・ヴィヴァーチェ。ハイドン風の終楽章。弦の響きが切れ味鋭く、テンポ軽快で活気にあふれ、アバドの明快な演奏が展開されています。

しかし、甲子園の応援、お盆の帰省とちょうどかち合いそうですねえ。うまく日程があえばいいのですが。なかなか難しいかもしれません。最近シューベルトをなんだかよく聴いているみたいです。
(DG 423 654-2 1988年 輸入盤)

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