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最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

「おかしい?」終楽章 2

2009年03月15日 18時56分53秒 | ブラームス
先週末、年度末の大きな仕事がありまして、今週いっぱい継続されてなかなか大変であります。そうはいっても、これが終わらないと新年度に入れませんので…。そんな中、インターネットの不調に続き、自室で愛用しているBOSEのWestBoroughが調子よくありません。CDが挿入できないんですね。入れると出て来てしまう。おそらく修理すればなんとかなるんでしょうが、それが邪魔くさいんですね。どうしようもなくなるまでだましだまし使わんと仕方ないな、と思います。最近、わが家の家電は不調を訴えるものが多く、困りますねえ。
さて、前回に続き、「おかしい」終楽章シリーズ。今回は、ブラームスピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83です。全曲約50分。スケルツォ入りの4楽章からなる「ピアノ独奏付き交響曲」の大作であります。それなのに、この曲これまでどうも馴染めなかったんですね。その原因は第4楽章にあります。重厚で堂々とした第1楽章、情熱的なスケルツォの第2楽章、叙情的で美しい第3楽章、そして、最後は、例えば交響曲第1番などのように、ドカーンと最後に決めてくれるのか、と思えば、この第4楽章、優美で軽快なロンドなんですね。うーん、なんとも肩すかしを食らわされたようであります。単品としては悪くない曲なんですが、なぜこの大作ピアノ協奏曲の最後に置かれなければならなかったのか。よくわかりません。それゆえに、LPの時代には1・2楽章のA面はよく聴くが、3・4楽章のB面がほとんど聴かないのでした。そのため、第3楽章も聴かないことになり、これはこれで不幸なことでした。CDではそのまま最後まで聴くのですが、ほんとに変ですねえ。そう思うのは私だけでしょうか?
この曲の演奏は、バックハウスとベームの協演が有名ですが、その対極にあるともいえる、エミール・ギレリスとオイゲン・ヨッフム指揮のBPOの演奏があります。1972年6月ベルリンでの録音です。ギレリスの硬質のピアノとヨッフムの堅固な指揮とBPOの美音とが相俟って、素晴らしい演奏を繰り広げています。第1楽章、ギレリスのピアノは厳しい。堅く澄んだ音色には少しのスキもない。それに合わせるかのようにヨッフムもBPOの力量を存分に駆使する。ダイナミックなブラームスであります。第2楽章、ここでもギレリスのピアノがスケールの大きなスケルツォをより情熱的に表現しています。BPOも熱く燃えております。そして第3楽章。一転しての静寂な美の世界。チェロが美しい。しかし、それほど感情的ではなく冷静な世界。それはギレリスのピアノも同様です。一音一音が極めて明澄で美しい。夜の静寂に透き通るピアノですねえ。そしてついに終楽章。なんとも、うーん悩ましい世界であります。まあ、そんなところにしておきましょう。
1881年のイタリア旅行のあと書かれた曲と言われています。ドイツにとって南国イタリアは、ブラームスにも大きな影響を与えたんでしょうねえ。
(DG POCG-3522/3 THE ORIGINALS 1996年)

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2 コメント

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P協2番 (ハルくん)
2009-03-16 22:40:55
こんばんは。

この曲の終楽章、そんなにおかしいですかねー?何しろ1楽章から3楽章までずっと重たい楽章が続きますから、ここでまた重たい楽章で締めくくったら、へとへとになってしまうのでは?(マーラーならそれでも良いのですけど)
私はこの曲は明るさと軽やかさの有る楽章が最後を心地よく締めくくってくれていると思うのですが。
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コメント感謝です。 (mikotomochi58)
2009-03-16 22:56:05
ハルくん 様 コメントありがとうございます。ハルくん 様のブログを拝見しておりましたので、こんなこと書くと、ご高覧されたら、それは違うぞと思われるだろうな、と覚悟しておりました。交響曲では、どれも緊張感あふれる終楽章を配置しておるのに、なんでここでこんな雰囲気の違うものを置いたのかな、ということでした。おっしゃることも確かにそうかな、とも思いますので、今後、一層しっかり聴いて行こうと思います。またご教示ください。
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