今年は、メンデルスゾーンの生誕200年。といってももう終わり近いですがね。メンデルスゾーン、それほど聴いたとはいえない私であります。最近はほんとに聴かなくなっていました。といっても、音楽を聴き始めたころは、そんなでもなく、特に交響曲第3番「スコットランド」と第4番「イタリア」は、レコードも持っていましたし、それなりに聴いていたんでしょうね。そのレコードというのは、クラウディオ・アバドがロンドン交響楽団と1967年、デッカに録音したものです。まだレコードは持ってると思うんですが、ジャケットはローマの遺跡みたいな写真だったことが、たいそう思い出深いものです。このころのアバドは若かったですねえ。しかし、その後、トンと聴かなくなりまして、いったいどんな曲だったかなあ、って思ってしまう始末であります。そんな中、今回はメンデルスゾーンの交響曲第3番イ短調「スコットランド」であります。この曲は、メンデルスゾーンが1830年のスコットランド旅行で着想し、それから12年後の1842年完成させた曲で、完成させた最後の交響曲となったものです。演奏は、レナード・バーンスタイン指揮のイスラエル・フィルハーモニー管弦楽団。1979年8月ミュンヘンでのライブ録音です。梅田の中古やさんで500円で見つけ、これは安い!ということで買いました。
メンデルスゾーンとバーンスタインとイスラエル・フィルは、ユダヤ系ということでの共通点がありますが、だからといって、特に言いたいことがあるわけではありません。この「スコットランド」は、クレンペラーの演奏がいたく評判がいいようですが、私的にはこのバーンスタインの演奏に惹かれることが多いんですねえ。まず、この演奏はライブですが、いかにもといった熱い演奏を聴くことができます。また、スケールの大きさなどは、それほど感じないのですが、壮大な音づくりと高揚感、濃厚な表現は、大いに好感が持てます。このあたりにはバーンスタインの曲への共感があるんでしょうか。第1楽章、極めて内省的な序奏が、心の深い感情を吐露するように奏でられる。このあたりは、バーンスタインらしさを感じる。そして、主部に入ると繊細な表現で、じっくり聴かせてくれます。しかし、次第に熱気をはらんで濃い演奏になっていく。そして、最後の序奏はしっとりとした表現に耳を奪われる。第2楽章、スケルツォ風の楽章。木管によるテーマが民謡風で心地よい。そして、躍動感あふれる演奏は、次第に激しいうねりに満ちたものに発展していく。第1・第3楽章に比べると短さが残念なところでしょう。第3楽章は、アダージョ。この楽章では明朗なテーマと、深刻で陰鬱なテーマが交互に現れる。この両者の対比がおもしろい。明朗なテーマでは夢見心地のような表現が見られ、深刻なテーマではでは慟哭のような激しいさが特徴的。いかにもバーンスタインといった表現でしょう。この楽章はなかなかおもしろいです。そして、第4楽章。弦と木管が繊細で快活な表現。ここにきてスコットランドの標題を強く意識させてくれる楽章。バーンスタインがそれを意識したかどうかは、わからないが、この楽章は、スコットランド的と言えるんでしょうか。最後に現れるイ長調の主題は、この曲を壮大に終わらせるのですね。
しかし、メンデルスゾーンは、それほど頻繁に聴くことはないです。そうは言っても、新しい演奏があれば、また買ってしまいそうですねえ。
(DG UCCG-5085 The Best 1000.2006年)
メンデルスゾーンとバーンスタインとイスラエル・フィルは、ユダヤ系ということでの共通点がありますが、だからといって、特に言いたいことがあるわけではありません。この「スコットランド」は、クレンペラーの演奏がいたく評判がいいようですが、私的にはこのバーンスタインの演奏に惹かれることが多いんですねえ。まず、この演奏はライブですが、いかにもといった熱い演奏を聴くことができます。また、スケールの大きさなどは、それほど感じないのですが、壮大な音づくりと高揚感、濃厚な表現は、大いに好感が持てます。このあたりにはバーンスタインの曲への共感があるんでしょうか。第1楽章、極めて内省的な序奏が、心の深い感情を吐露するように奏でられる。このあたりは、バーンスタインらしさを感じる。そして、主部に入ると繊細な表現で、じっくり聴かせてくれます。しかし、次第に熱気をはらんで濃い演奏になっていく。そして、最後の序奏はしっとりとした表現に耳を奪われる。第2楽章、スケルツォ風の楽章。木管によるテーマが民謡風で心地よい。そして、躍動感あふれる演奏は、次第に激しいうねりに満ちたものに発展していく。第1・第3楽章に比べると短さが残念なところでしょう。第3楽章は、アダージョ。この楽章では明朗なテーマと、深刻で陰鬱なテーマが交互に現れる。この両者の対比がおもしろい。明朗なテーマでは夢見心地のような表現が見られ、深刻なテーマではでは慟哭のような激しいさが特徴的。いかにもバーンスタインといった表現でしょう。この楽章はなかなかおもしろいです。そして、第4楽章。弦と木管が繊細で快活な表現。ここにきてスコットランドの標題を強く意識させてくれる楽章。バーンスタインがそれを意識したかどうかは、わからないが、この楽章は、スコットランド的と言えるんでしょうか。最後に現れるイ長調の主題は、この曲を壮大に終わらせるのですね。
しかし、メンデルスゾーンは、それほど頻繁に聴くことはないです。そうは言っても、新しい演奏があれば、また買ってしまいそうですねえ。
(DG UCCG-5085 The Best 1000.2006年)
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