丁度一か月前になりますが、4月25日、兵庫県芸術文化センターで、幻の楽器と言われる、アルペジョーネの演奏会がありました。
クリストフ・コワン氏による、アルペジョーネの日本初上陸のコンサートだったようです。
アルペジョーネと言えば、シューベルトが書いた超有名なソナタで知られていますが、アルペジョーネという楽器のために書かれながらも、アルペジョーネが非常に短期間で消滅してしまったために、現代では、いやもっと昔から普通に、チェロかヴィオラで弾かれる音楽です。
古楽器、ピリオド楽器(その曲が書かれた時代の楽器)が流行る昨今であっても、アルペジョーネを作ったり、弾いたりする人達が非常に少ないと思われます。というのは、アルペジョーネの曲というのが、ほぼシューベルトの一曲くらいしか、知られていないからです。
プログラムも他の曲はチェロを弾かれていました。
それを生で初めて見て、耳にしたわけですが、大きさは本当にチェロとヴィオラの間くらいで、モダン・チェロのようなエンドピンはありません。床から浮かせて全く足で挟んで弾くスタイルでした。
エンドピンというのは、チェロの下から出ている金属製の細い棒で、モダン・チェロは、それを床に突き刺さして固定します。
余談ではありますが、私も少しチェロをかじったことがあり、エンドピンを固定さすのに、床に穴があいていないか、まず探すという作業をしたり、かまぼこの板の片方の端に釘を打って、もう片方の端に穴を空けてエンドピンを挿し、釘とエンドピンを紐に引っ掛けて、固定して弾くということをしていて、先生にいつもかまぼこの板、かまぼこの板と言われていた記憶があります。舞台に適度な穴がないと、ツルっと滑ってしまったりしました。今はエンドピンを固定する便利なゴム製のものがあり、大理石の床でも滑らない、床に傷をつけないものを見たことがあります。エンドピンの話しが長すぎました(^-^;。
そしてアルペジョーネの形がまずギターにそっくりで、フレットもついていて、まさにチェロとギターを合体させたような楽器だったのです。ですから別名チェロ・ギターと言われたりします。
音色はヴィオラ・ダ・ガンバに似てると思いました。その日の弓の持ち方が、はっきりとした記憶が無いのですが、ひょっとしたらガンバ弓の持ち方だったかもしれません。記憶違いだと申し訳ありません。
チェロで弾くには高すぎる、ヴィオラで弾くには低すぎる音があるそうで、その辺も本物のアルペジョーネで弾くのが、しっくりするのかもしれませんね。
ピアノは勿論フォルテピアノで、パリ在住の日本人、金子陽子氏でした。写真の金子さん自身のフォルテピアノで、鍵盤数は88鍵ではなく、少し少ないようでした。
ベートーヴェンと共にピアノは鍵盤数が増えましたので、ベートーヴェン・ピアノ・ソナタは中期くらいまでしか弾けませんと、おっしゃっていました。
アルペジョーネの音はもちろん繊細な音量で、それに比べてもはるかに小さな音量で、ヴァイオリン・ソナタや、ピアノ三重奏曲でも、ピアノに支配されてる感が無く、弦楽器がよく響いて聴こえました。とても沢山の音がピアノにはあるのですが、決してやかましくなく、ハーモニーの支えや曲想の盛り上げの軸になっているようでした。
鍵盤の上下の幅も小さいそうで、全てが木で出来ていて、ハンマーが今のピアノに比べると、はるかに小さいので、知らないピアノ奏者が力を入れて弾くと、楽器が壊れるそうです。
使用楽器の年代と作者。
コワンさんは、スイスのバーゼルなどで、ヴィオラ・ダ・ガンバとバロック・チェロを教えていると書いてあり、フレットがついていたことから、ガンバが弾けたら、アルペジョーネも弾けるのですか?という間の抜けた質問をしてしまったのですが、真剣に「ウ~ン、それは非常に難しい。」とおっしゃっていました。よくギターがひけたらガンバもテオルボも弾けると、音楽仲間から聞くからなのですが、アルペジョーネはチェロの方が近いのかな?よく判りませんが、マニアの方達のサイトが詳しいです。
http://edyclassic.com/661/
左から私、笹山晶子、金子陽子さん、クリストフ・コワンさん、ヴァイオリンのジェローム・アコカさんです。
まだ聴いたことがないのが、この沢山の共鳴弦の張られた、ハイドンがこの楽器のために100曲以上作曲してるという、バリトンという楽器です!
今はこのくらいの低音楽器と言えばチェロですが、様々な種類の楽器が出ては消え、出ては消えしていたのですね。
バッハの無伴奏チェロ組曲が、ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ(肩チェロ)と言われる、ヴィオラをさらに大きくしたような楽器で、ヴァイオリンのように弾くチェロで、簡単に弾けてしまうといいますから、バッハはスパラで弾いて、チェロ組曲を作曲した説も大きいですよね。
チェロをヴァイオリン弾きする、という現代では想像もつかない楽器が、楽器の進化の過程で存在していたのです。
語学的に言うと、アルペジオは分散和音のことで、ハーモニーをつけれる楽器(ハープなど)に付けられる、オーネというイタリア語の大きいを意味する言葉が後ろについてるので、大きなアルペジオが出来る楽器となるでしょうか。となるとやはりギターをチェロのように弓で弾く、ギターの親戚なのでしょうか?
クリストフ・コワン氏による、アルペジョーネの日本初上陸のコンサートだったようです。
アルペジョーネと言えば、シューベルトが書いた超有名なソナタで知られていますが、アルペジョーネという楽器のために書かれながらも、アルペジョーネが非常に短期間で消滅してしまったために、現代では、いやもっと昔から普通に、チェロかヴィオラで弾かれる音楽です。
古楽器、ピリオド楽器(その曲が書かれた時代の楽器)が流行る昨今であっても、アルペジョーネを作ったり、弾いたりする人達が非常に少ないと思われます。というのは、アルペジョーネの曲というのが、ほぼシューベルトの一曲くらいしか、知られていないからです。
プログラムも他の曲はチェロを弾かれていました。
それを生で初めて見て、耳にしたわけですが、大きさは本当にチェロとヴィオラの間くらいで、モダン・チェロのようなエンドピンはありません。床から浮かせて全く足で挟んで弾くスタイルでした。
エンドピンというのは、チェロの下から出ている金属製の細い棒で、モダン・チェロは、それを床に突き刺さして固定します。
余談ではありますが、私も少しチェロをかじったことがあり、エンドピンを固定さすのに、床に穴があいていないか、まず探すという作業をしたり、かまぼこの板の片方の端に釘を打って、もう片方の端に穴を空けてエンドピンを挿し、釘とエンドピンを紐に引っ掛けて、固定して弾くということをしていて、先生にいつもかまぼこの板、かまぼこの板と言われていた記憶があります。舞台に適度な穴がないと、ツルっと滑ってしまったりしました。今はエンドピンを固定する便利なゴム製のものがあり、大理石の床でも滑らない、床に傷をつけないものを見たことがあります。エンドピンの話しが長すぎました(^-^;。
そしてアルペジョーネの形がまずギターにそっくりで、フレットもついていて、まさにチェロとギターを合体させたような楽器だったのです。ですから別名チェロ・ギターと言われたりします。
音色はヴィオラ・ダ・ガンバに似てると思いました。その日の弓の持ち方が、はっきりとした記憶が無いのですが、ひょっとしたらガンバ弓の持ち方だったかもしれません。記憶違いだと申し訳ありません。
チェロで弾くには高すぎる、ヴィオラで弾くには低すぎる音があるそうで、その辺も本物のアルペジョーネで弾くのが、しっくりするのかもしれませんね。
ピアノは勿論フォルテピアノで、パリ在住の日本人、金子陽子氏でした。写真の金子さん自身のフォルテピアノで、鍵盤数は88鍵ではなく、少し少ないようでした。
ベートーヴェンと共にピアノは鍵盤数が増えましたので、ベートーヴェン・ピアノ・ソナタは中期くらいまでしか弾けませんと、おっしゃっていました。
アルペジョーネの音はもちろん繊細な音量で、それに比べてもはるかに小さな音量で、ヴァイオリン・ソナタや、ピアノ三重奏曲でも、ピアノに支配されてる感が無く、弦楽器がよく響いて聴こえました。とても沢山の音がピアノにはあるのですが、決してやかましくなく、ハーモニーの支えや曲想の盛り上げの軸になっているようでした。
鍵盤の上下の幅も小さいそうで、全てが木で出来ていて、ハンマーが今のピアノに比べると、はるかに小さいので、知らないピアノ奏者が力を入れて弾くと、楽器が壊れるそうです。
使用楽器の年代と作者。
コワンさんは、スイスのバーゼルなどで、ヴィオラ・ダ・ガンバとバロック・チェロを教えていると書いてあり、フレットがついていたことから、ガンバが弾けたら、アルペジョーネも弾けるのですか?という間の抜けた質問をしてしまったのですが、真剣に「ウ~ン、それは非常に難しい。」とおっしゃっていました。よくギターがひけたらガンバもテオルボも弾けると、音楽仲間から聞くからなのですが、アルペジョーネはチェロの方が近いのかな?よく判りませんが、マニアの方達のサイトが詳しいです。
http://edyclassic.com/661/
左から私、笹山晶子、金子陽子さん、クリストフ・コワンさん、ヴァイオリンのジェローム・アコカさんです。
まだ聴いたことがないのが、この沢山の共鳴弦の張られた、ハイドンがこの楽器のために100曲以上作曲してるという、バリトンという楽器です!
今はこのくらいの低音楽器と言えばチェロですが、様々な種類の楽器が出ては消え、出ては消えしていたのですね。
バッハの無伴奏チェロ組曲が、ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ(肩チェロ)と言われる、ヴィオラをさらに大きくしたような楽器で、ヴァイオリンのように弾くチェロで、簡単に弾けてしまうといいますから、バッハはスパラで弾いて、チェロ組曲を作曲した説も大きいですよね。
チェロをヴァイオリン弾きする、という現代では想像もつかない楽器が、楽器の進化の過程で存在していたのです。
語学的に言うと、アルペジオは分散和音のことで、ハーモニーをつけれる楽器(ハープなど)に付けられる、オーネというイタリア語の大きいを意味する言葉が後ろについてるので、大きなアルペジオが出来る楽器となるでしょうか。となるとやはりギターをチェロのように弓で弾く、ギターの親戚なのでしょうか?
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私はブログのように、アマチュアの古楽好きの人達と演奏活動をしています。アルペジョーネを弾く人はさすがにいません。モダン・ヴィオラやチェロで聴いたことはあっても、本物のアルペジョーネを初めて聴けて良かったです。
奥村様もアルペジョーネを弾かれるのですか?
関西では楽器職人の平山昭秋が弾かれます。
https://www.facebook.com/groups/1609035792691180