11月23日
いずみホールが主催する、シューベルト・シリーズの三大歌曲集は「白鳥の歌」から始まりました。
現代シューベルトの歌曲の演奏は様々な形をとられています。フォルテピアノによる演奏、モダン・ピアノの演奏、モダン・ピアノにバロック唱法など。「冬の旅」ではテノールやバリトンの他にも、女声が歌うこともありますし、「水車小屋」ではギターと歌われることも多いですね。
出演者の都合かもしれませんが、今回のいずみホールの場合、歌曲集は最後の「白鳥の歌」から始まり、バリトンとピアノによるものでした。
前半はソプラノの佐々木典子さん、ピアノは千葉かほるさんによる、女性用歌曲の代表的なものが演奏されました。
ミニヨンの歌まで、一気に歌われましたが、有節歌曲の「水の上で歌う」や「アヴェ・マリア」など、全て暗譜で歌われたのは凄いな~と思いました。この2曲は歌詞を覚えるだけでも大変だし、「アヴェ・マリア」は特に3番まで歌うのは、一曲でもしんどいと私は体感して知っているので、さすがだな~と思いました。声はリリック・ソプラノで、しっとりとした熟練の歌唱でした。
「竪琴弾きの歌Ⅰ」からは、バリトンの三原剛さんと、ピアノは小坂圭太さんが登場。シューベルトの歌曲によく登場する、孤独な老人の歌を、深い声で表現されました。ソプラノとの二重唱「光と愛」を挟み、後半は「白鳥の歌」へ。
「水の上で歌う」が白鳥のように小舟が水の上を滑っていく…、という詩なので、とても関連づけられているのです。
普段テノールを聴いているので、「愛の使い」のピアノのが一瞬低いな~と感じましたが、歌が始まると三原さんの柔らかな美声に、全く払拭されました。
レルシュタープの詩の「別れ」が終わると、一度舞台そでへ戻られ、「アトラス」からはハイネの詩になり、けっこうドロドロした詩の内容に、一緒に聴きに行った方は、ハイネというとロマンティックな印象を持っていたけど、こんな激しい詩があるとは…と驚かれていました。
確かに、レルシュタープの端正な知識人という感じとは違う、本当の詩人で、心の闇などを吐露している詩が多い。そんなハイネの詩を、とてもドラマティックに歌いあげておられ、バリトンならではの深みと迫力の歌唱でした。
「影法師」の絶望的な気持ちのあとで、最後に収められている、ザイドル詩の「鳩の便り」は、とても飛び跳ねてるようなピアノで始まり、歌もとても明るく軽やかに歌われました。詩人によって、大きく歌い分けていたという印象を持ちました。
そして、その「鳩の便り」で~鳩は”憧れ”といいます~という歌詞に、シューベルトの全てが言い表されているような気がして、いつも涙が出てしまいます。「白鳥の歌」で始まるのも、なるほどとうなずけるのでした。
NHKが録画していましたので、TV放送があるようです
白いクリスマス飾りが綺麗でした。
いずみホールが主催する、シューベルト・シリーズの三大歌曲集は「白鳥の歌」から始まりました。
現代シューベルトの歌曲の演奏は様々な形をとられています。フォルテピアノによる演奏、モダン・ピアノの演奏、モダン・ピアノにバロック唱法など。「冬の旅」ではテノールやバリトンの他にも、女声が歌うこともありますし、「水車小屋」ではギターと歌われることも多いですね。
出演者の都合かもしれませんが、今回のいずみホールの場合、歌曲集は最後の「白鳥の歌」から始まり、バリトンとピアノによるものでした。
前半はソプラノの佐々木典子さん、ピアノは千葉かほるさんによる、女性用歌曲の代表的なものが演奏されました。
ミニヨンの歌まで、一気に歌われましたが、有節歌曲の「水の上で歌う」や「アヴェ・マリア」など、全て暗譜で歌われたのは凄いな~と思いました。この2曲は歌詞を覚えるだけでも大変だし、「アヴェ・マリア」は特に3番まで歌うのは、一曲でもしんどいと私は体感して知っているので、さすがだな~と思いました。声はリリック・ソプラノで、しっとりとした熟練の歌唱でした。
「竪琴弾きの歌Ⅰ」からは、バリトンの三原剛さんと、ピアノは小坂圭太さんが登場。シューベルトの歌曲によく登場する、孤独な老人の歌を、深い声で表現されました。ソプラノとの二重唱「光と愛」を挟み、後半は「白鳥の歌」へ。
「水の上で歌う」が白鳥のように小舟が水の上を滑っていく…、という詩なので、とても関連づけられているのです。
普段テノールを聴いているので、「愛の使い」のピアノのが一瞬低いな~と感じましたが、歌が始まると三原さんの柔らかな美声に、全く払拭されました。
レルシュタープの詩の「別れ」が終わると、一度舞台そでへ戻られ、「アトラス」からはハイネの詩になり、けっこうドロドロした詩の内容に、一緒に聴きに行った方は、ハイネというとロマンティックな印象を持っていたけど、こんな激しい詩があるとは…と驚かれていました。
確かに、レルシュタープの端正な知識人という感じとは違う、本当の詩人で、心の闇などを吐露している詩が多い。そんなハイネの詩を、とてもドラマティックに歌いあげておられ、バリトンならではの深みと迫力の歌唱でした。
「影法師」の絶望的な気持ちのあとで、最後に収められている、ザイドル詩の「鳩の便り」は、とても飛び跳ねてるようなピアノで始まり、歌もとても明るく軽やかに歌われました。詩人によって、大きく歌い分けていたという印象を持ちました。
そして、その「鳩の便り」で~鳩は”憧れ”といいます~という歌詞に、シューベルトの全てが言い表されているような気がして、いつも涙が出てしまいます。「白鳥の歌」で始まるのも、なるほどとうなずけるのでした。
NHKが録画していましたので、TV放送があるようです
白いクリスマス飾りが綺麗でした。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます