
悪には悪の花道がある。
ほっこりプロレス主催の
シングルマッチトーナメント戦
ほこワングランプリ2014。
フリーの選手では唯一
2年連続での出場となった
チャック・ザ・クラッシャーは
1回戦で紅一点の麗華に敗北。
女性レスラーに負けたことで
さぞや悔しい思いをしているものと思いきや
意外にも本人にそんな様子はない。

女性である麗華が相手であっても
まったく躊躇することなく
その美しい顔を床に叩きつけたチャック。
チャックにとっては対戦相手が
老若男女、どんな相手であっても無関係。
いや、むしろ相手が女性だったからこそ
その悪童ぶりにますます拍車をかけたのだろう。


キックのコンビネーションから
綺麗なモンキーフリップに繋ぎ
ペースを掴みかけた麗華。
しかし、チャックは麗華の髪を掴んで振り回し
そのまま豪快に投げて見せた。
簡単にはペースを譲らないところが
悪童チャックの真骨頂と言えるだろう。


このまま一方的に試合が終わってしまうのかと
会場の誰もが思ったまさにそのとき
チャックの一瞬の隙を見逃さなかった
麗華の渾身の延髄斬りがヒット。
この一撃で生まれた好機に
麗華が張り手、ノーザンライトスープレックス、
ファイナルカットと得意技を畳み掛け
最後は華麗なライオンサルトで
大逆転劇を演じて見せた。

敗れたチャックだが
勝敗などどこ吹く風と行った様子で
観客に凄み、悪態をつく。
「勝ち負けなんてどうでもいいんだよバーカ!
あーあ、楽しかった。
またやろうぜ、カワイ子ちゃん♪」
悪童らしい憎まれ口に
会場は大ブーイングに包まれたが
一部のチャックファンからは大歓声も飛んだ。

悪童、チャック・ザ・クラッシャー。
彼の悪道もまた、前途遼遠である。
to be continued...
★Mr.しもの中の人の裏話★
私のお気に入り、チャックのエピローグです。
元々、彼はこのトーナメントで
優勝するつもりなんて
更々なかったのでしょうし
好き勝手に暴れ回れれば
それで良かったのかなと。
新日本プロレスで言うところの
矢野や裕二郎みたいなものでしょうね。
プロレスファンの方の中には
ヒールが好きという方も
決して少なくないと思います。
そもそもプロレスというスポーツ自体が
非日常を楽しむものですから
普段、やりたいことやイライラすることを
我慢して生活している人々にとって
ヒールレスラーというのは
抑圧から解放された自分の代弁者
・・・なんて言ったら大袈裟ですけど
とにかくストレス発散の対象なわけで・・・。
かく言う私も蝶野ファンでした。
チャックはそんな自分が
「これぞヒール道」と思うファイトスタイルを
体現してくれるレスラーです。
「身体能力が高くないからズルイことをする」
「女子供ベテランが相手だとなお一層燃える」
「最後は必ず負ける」
そのあたりがポイントですね。
あくまでも私の価値観なんですけど・・・。

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