決断って「独断」とは違うはず、島岡美延です。すっかり「聞く力」の看板を下ろした首相、もう聞くのは怖いですか。
本人の願いはできる限り聞いてあげたい、でも・・・。映画『すべてうまくいきますように(2月3日公開)』をご紹介します。フランソワ・オゾン監督が身近な人の体験に基づいて描く、安楽死を巡る物語。
小説家のエマニュエル(ソフィー・マルソー)は、85歳の父が脳卒中で倒れ、病院へ。意識は取り戻すも不自由な身体を受け入れられず、人生を終わらせるのを手伝ってほしいと娘に頼む父。リハビリで日に日に回復し、孫の発表会を楽しみにするなど、気力を取り戻したかに見えた時、まるで旅行の日程を決めるかのように、娘たちに「その日」を告げるのだった・・・。
長女エマニュエルと次女パスカルの家族、別居中の妻、執拗に病室を訪れる謎めいた男。フランスでは許されない安楽死、家族の願いはどこへ。正直、私だったらとても無理・・・。涙とユーモア、サスペンスフルな展開を見届けて。