市川猿之助に何が起きたのか、島岡美延です。段四郎・亀治郎時代の親子を舞台でよく観ていました。何年も歌舞伎鑑賞から遠ざかっていたけど、衝撃が大きすぎ。
人生の絶望、そこから力強いエンターテインメントを生み出すなんて。映画『波紋(26日公開)』をご紹介します。『かもめ食堂』『彼らが本気で編むときは』などの荻上直子監督の最新作で最高傑作、かも。
須藤依子(筒井真理子)は、緑命会という新興宗教を信仰し、庭を手入れし、ひとり穏やかに暮らしている。ある日、震災後から長らく失踪していた夫・修(光石研)が突然帰ってくる。自分の父親の介護を依子に押し付けて失踪し、今度はがんの治療費を助けて、とすがってきたのだ。一方、障害のある彼女を結婚相手として連れてきた息子・拓哉(磯村勇斗)。パート先では癇癪持ちの客(柄本明)に怒鳴られる日々。ついに、すべてを押し殺した依子の感情が爆発する・・・。
誰かの言葉、行動は水面の波紋のように、押し寄せる。依子はたぶん、あなた。
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