読んで、観て、呑む。 ~閑古堂雑記~

宮崎の某書店に勤める閑古堂が、本と雑誌、映画やドキュメンタリー、お酒の話などを、つらつらと綴ってまいります。

宮崎キネマ館、5月のドキュメンタリー映画3連打に瞠目せよ!

2014-04-29 22:33:10 | ドキュメンタリーのお噂
宮崎市内中心部にある映画館、宮崎キネマ館。小さいながらも通好みの良作を上映してくれるこの映画館は、ドキュメンタリー映画の上映にも前向きに取り組んでおられます。
そのキネマ館、来月5月にドキュメンタリー映画の話題作3作品を順次公開していくというので、ちょっと気持ちが高揚しております。なので、当ブログでもぜひ、このキネマ館ドキュメンタリー映画3連打について伝えておきたいと思います。

まず今週末、5月3日から上映が始まるのは、『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』です。先だってのアカデミー賞、長編ドキュメンタリー賞を受賞した作品であります。

マイケル・ジャクソン、ミック・ジャガー、ブルース・スプリングスティーン、スティング、デヴィッド・ボウイなどなど、錚々たる顔ぶれと共演するような実力を持ちながらも、その存在がクローズアップされることもないバックシンガーの女性たち。運命に翻弄されながらも、歌と音楽を愛し続けた彼女たちにスポットライトを当てた作品です。
いわゆる「縁の下の力持ち」的な存在の、秘められたドラマと生き方というものには惹きつけられるものがありますので、本作にもすごく興味があります。観るのが楽しみです。

続いて、5月17日から始まるのが、『アクト・オブ・キリング』です。

1960年代にインドネシアで行われたという100万人規模の大虐殺。その実行者で、いまも「国民的英雄」として暮らしている人物たちに、映画の作り手はその虐殺を再演するように持ちかける。初めは嬉々としてそれを演じていた彼らであったが•••。
世界中の映画祭で大きな反響を呼び、日本においても話題を呼んでいるこの問題作が、まさかこの宮崎で公開されるとは、と驚いております。おそらく、観ることにエネルギーを要するであろう、恐ろしくも重いテーマの作品なのでしょうが、これはなんとしても観ておきたいと思っております。

そして、5月24日から上映されるのが、『ある精肉店のはなし』です。

大阪にある精肉店の家族を通して、命を食べて生きている人間という存在、そして命の本質を見つめていくという作品。監督は『祝(ほうり)の島』の纐纈(はなぶさ)あやさん。本作も、キネマ旬報文化映画ベストテンの2位に選ばれるなど、高い評価を得ている話題作であります。こちらもやはり、外すわけにはいきませぬ。
なお、公開初日には、纐纈監督を招いてのトークショーが開催されるとのことです。

これだけのプログラムを組むという宮崎キネマ館、やっぱりやるなあ、と拍手パチパチものなのでありますよ。こちらとしても、このチャンスを逃さないよう、3作品すべてを観ておきたいと思います。
上映の日程やスケジュールなどの詳細については、ぜひ宮崎キネマ館のサイトをチェックしてみてくださいませ。



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2 コメント

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バックコーラスは (けい)
2014-04-30 13:27:32
この映画はとても楽しみにしています。でもわたしの町では映画館がすべてなくなってしまったので、いつもレンタルでしか見ることができません。だから見るのはずっと後。
でも最近はDVD化されるのが早くなっているので これもそんなに待たずに見れるのかなと思っています。
ぜひ感想をアップしてくださいね。楽しみにしています♪
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Re:そっかあ・・・ (閑古堂)
2014-04-30 19:14:44
けいさんがお住まいのところ、映画館がないんですね・・・。わが宮崎市も、子どもの頃からするとだいぶ映画館は減ってしまっていますね。郊外のシネコンが目立つくらいで、街中にはこのキネマ館しかありませんし。
今ではたいていの映画は、半年かそこらでDVD化されることでしょうから、『バックコーラス~』もきっと、近いうちにDVDが出ると思いますよ。オスカー受賞作でもありますしね。
わたくしは公開初日の今週末に観に行く予定です。また、つたない紹介文を綴らせていただきますね!
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