場所・山形県酒田市 出羽大橋
「芭蕉物語(中)」 麻生磯次 新潮社 昭和50年発行
伊東玄順は俳号を不玉といった。
酒井侯お抱えの医師だった。
早くから酒田俳壇の中心人物として知られていた。
寺島彦助は酒田の豪商で、浦役人なども勤めていた。
十四日俳諧が催された。
涼しさや海に入れたる最上川 芭蕉
この句は後に次のように改められた。
暑き日を海にいれたり最上川 芭蕉
最上川は酒田の港で海に入り、
その川口の向こうの海へ太陽が没するような地勢になっている。
海に日が没する有様が、
あたかも
最上川が太陽を海へ押しこめたようにも感ぜられる。
芭蕉は海の向こうに太陽が没する有様を見て、
まずそういう感じをもったのである。
(像は日和山公園)
撮影日・2022年7月10日