しろみ茂平の話

郷土史を中心にした雑記

芭蕉 〈暑き日を 海に入れたり 最上川〉

2022年07月17日 | 銅像の人

場所・山形県酒田市 出羽大橋

 

 

 

「芭蕉物語(中)」 麻生磯次 新潮社 昭和50年発行

伊東玄順は俳号を不玉といった。
酒井侯お抱えの医師だった。
早くから酒田俳壇の中心人物として知られていた。
寺島彦助は酒田の豪商で、浦役人なども勤めていた。
十四日俳諧が催された。
 涼しさや海に入れたる最上川 芭蕉

この句は後に次のように改められた。
 暑き日を海にいれたり最上川 芭蕉
最上川は酒田の港で海に入り、
その川口の向こうの海へ太陽が没するような地勢になっている。

海に日が没する有様が、
あたかも
最上川が太陽を海へ押しこめたようにも感ぜられる。
芭蕉は海の向こうに太陽が没する有様を見て、
まずそういう感じをもったのである。

 

(像は日和山公園)

 

 

撮影日・2022年7月10日

 

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