ラブミー東京アイドルズ since16.01.04

主にアイドルちゃんについて書いています

デアデビル

2004年12月28日 | 特撮
WOWOWで放送された「デアデビル」を見る。
ド王道ではない路線の映画ばかり見ていたので妙に新鮮だ(笑)。トータルすれば満足する内容だった。
特にロックを主体とした音楽は良かった。公開当時CMのBGMに使われていたエヴァネッセンスの曲は印象的で、
当時、その曲目当てにバンドのファーストアルバムも買った。マイナーのメロディとちょっとばかりのゴシック、ホラー風味が素晴らしい。

トラウマヒーロー・デアデビルこと盲目の弁護士マードック(正義原理主義者。弱者救済や悪に対しては悪辣な
手段も辞さない)がいかにしてこうなったかを描いた冒頭の少年時代の回想シーンには結構泣ける要素があり、
そのトーンを最後まで貫徹してほしかった。彼は五感のうち失った視覚以外が異常に発達しており、例えば聴覚は
コウモリの超音波の理屈で、物の詳細な形まできっちり認識することができる。「普通の人間が体を鍛えたヒーロー」
ではあるもののの、これに加えあれだけ動いたりできれば、十分「普通」ではないと思う。ただ、ワイヤーやCGの
アクションは、「いかにもそれでござい」という感じの動きになってしまって白ける。アニメであの動きならアリだけど。

一番印象に残るのは、武藤敬司みたいな顔の基地外刺客ブルズアイ。
日本人的センスからすると、彼が額に入れているターゲットの形の彫り物は「東京都のマークを見たときの
中学生的連想」につながるので、どうもカッコいいとは思えないが、「北斗の拳」のやられ役系のバカっぷりだ。
原作での描写は知らないが、投げた物は百発百中というブルズアイが、格闘でも普通に強いのは反則という気もする。
こういうキャラは、「あくまでも物を投げて戦うというスタイルに固執し、それができないと弱い」といったほうが
面白いと思った。あと、デアデビルは幹部・首領クラスにこそもっと厳しくあたれよと。

将軍家光の乱心 激突

2004年12月28日 | テレビ
フジテレビの「年忘れ映画劇場」的な深夜枠で放送されたこの作品を見る。
確か公開当時は、「大型本格時代劇の復活か」みたいな感じで結構話題になった記憶がある。基本的にはJAC系
時代劇の作法やお約束にのっとった内容。「戦国自衛隊」と役名が同姓の千葉ちゃん曰く「馬は一頭も死んでいない」
とのことだが、見た限りかなりの頭数が薬殺処分にされていそうな爆破アクション(苦笑)。採石場に唐突に作られた
番屋は、「これ絶対壊れるだろ」という予感どおり盛大に爆破される。制作が'89年と、この類では比較的「最近」に
分類されるため、サナー、志穂美、千葉弟、萬屋錦之介、翌'90年に亡くなる成田三樹夫といったおなじみの人たちが
出ず、監督も降旗なため、深作ものほどアナーキーな感じがせず、小さくまとまってしまった感があるのは惜しい。
「悪」は京本演じる基地外家光だけで、他の登場人物は単に敵味方に別れて戦うだけであって、主人公緒形拳率いる
浪人一味は「同情を買うポジション」ではあるが、その前に立ちはだかるドン・フライみたいな顔つきの敵役の千葉
ちゃんをはじめ、どちらが善だとかいったものはない。

序盤の忍者群による襲撃シーン二態は非常にスリリングでテンションが高い。クライマックスの千葉対緒形の
一騎打ちも、「必殺4」における千葉対蟹江の一騎打ちとそっくりながら安定感がある。浪人一味はくせ者だが、
なぜ一味に身を投じたのかほとんど説明されないので、感情移入しにくいのも難。ほんのちょっとだけセリフがある
爆薬使いの織田裕二が、後にトップクラスの俳優になるとこのとき誰が思っただろう。少年ジャンプ的見せ場は
いくつかあるものの、「普通こうするだろう」というツボをことごとく外しているのが残念。アルフィーの曲の入れ方の
タイミングも変。長門裕之の顔のマスクを着けたスタントマンのダイナブルーが全身火だるまになりながら突撃する
シーンは、一二を争う見せ場だと思うのだが、あまりにも「マスク」然としすぎ。あとOP、EDのそっけないフォント、
変な合成を使った谷渡りなどの中だるみ、江戸城に戻ってからの蛇足さえなければもっとのめり込めたと思う。
序盤のクオリティを終始維持してほしかった。アマゾンのレビューを読むと、俺が書いたわけじゃないのにほとんど
同じ感想を持った人がいておかしい。