TOMATOの手帖

日々の生活の中で出会う滑稽なこと、葛藤、違和感、喪失感……などをとりとめもなく綴っていけたらと思っています。

2週間

2024年04月11日 | エッセイ
新たな職場で働き始めて2週目が終わった。
たった6日働いただけだが、月の半分が終わったことになる。

週3日勤務といえば少なく聞こえるが、体力的にはいっぱいいっぱいであることがわかった。
来客があるたびに、席から立ち上がって窓口に向かう。たいした距離ではないのだが、積み重なればちょっとした運動量になる。
郵便物を受け取る、庁舎案内をするといった程度のものならお安い御用だが、「どこそこの鍵を貸してください」となると、そうはいかない。
じゃらじゃらとたくさんの鍵がぶらさがったキーボックスから、お目当ての鍵を探し出すのはことのほか難儀である。
部屋の名前を書いてある文字も見づらい(というか、こちらの視力がおちているのである)。
どこの鍵がどこらへんにぶら下がっているか、見当がつくようになる前に退職日を迎えるかもしれない。

さらに基本的な事務作業について、知らなかったことが多いことに気づく日々でもあった。
束ねた紙をまっすぐに切断するスライサーの操作方法や、ラベルを作るテプラ、カラー用紙を使ったコピーなど、これまでやったことがなかったことを頼まれると、いちいち緊張する。
「31年も事務職をやってきてこんなことも知らないのか」とあきれられるのではないかと思うからだ。
こちらのヒガミかもしれないが、3月まで丁寧語で接してくれていた非常勤職員さんの態度が、心なしかつっけんどんになったような気がする。

以前、定年退職した職員が、若い男性職員に怒鳴られながら、コピー機の前で、おたおたしながら資料のコピーをしていた姿が自分と重なる。
今のところ平穏ではあるが、周囲の職員たちも、「こうしてほしい」と感じていても、言わずに我慢してくれていることもあるかもしれない。
そう考えると、思いはフクザツである。
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2 コメント

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Unknown (しろ猫)
2024-04-11 17:09:15
こんにちは
いろいろ大変ですよね。
私も覚えがあります。
私の場合まったく違う業種でよく教わったものです。
若い連中に教わったことを、一杯メモしていました。
以外と理解は早いものの、暫くすると細部を忘れてしまっていたりしました。
程々に頑張って下さい、無理は禁物です。
しろ猫
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Unknown (TOMATO)
2024-04-12 11:02:58
しろ猫さん、ありがとうございます。

全く違う業種というのも、一から覚えなくてはならないことが多そうですね。
確かに、その時は理解したと思っても次回、いざ自分でやってみると、「あれ?」と思うこともしばしば。メモするのは時間がかかって手間のようですが、長い目で見れば、もう一度同じことを聞かずに済みますね。
細く長く続くようにいきたいと思います。
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