TOMATOの手帖

日々の生活の中で出会う滑稽なこと、葛藤、違和感、喪失感……などをとりとめもなく綴っていけたらと思っています。

穏やかに明けました

2022年01月04日 | インポート
年末年始、帰省中の5日間は、時間の流れがゆっくりであった。
年賀状書きや松飾の手伝い、買い過ぎた食器の処分、食事作りの手伝いなどをしていると、あっというまに日が暮れる。
バックには、耳の遠い父にあわせるものだから、いっそう賑やかさを増した正月番組が流れている。

人の話を一方的に聞くのは骨が折れる。
もう少しわたしのほうの話も聞いて欲しいなあと思いながら、母のとどまることを知らない話に耳を傾ける(右から左に聞き流している場合もあるが)。
記憶違いや勘違いが多いものの、父のほうが、ゆっくりと自分自身に確認するように言葉を思い出しながら話してくれるので、むしろ会話が成り立っているのは、新たな発見である。

特段何もすることがないというのもつらい。
3が日目あたりになると、むずむずとひとり住まいの部屋に帰りたくなってくる。
しかし、両親そろって門の前までわざわざ出てきてお見送りされると、今後、こうやって元気な姿で会えるのも、あとどれくらいだろう……と胸が詰まって泣きそうになってしまう。
何度繰り返しても慣れない場面だ。(そう思いながら、かれこれ10年になる。)

明けて4日。
電車に乗っている30分余りの間に、何となく仕事モードになる。
事務所には、どこかのおエライさんが、御付きのものを従えて、新年の挨拶にやってきて、そのたびにみんなで立ち上がってペコペコする。
オミクロンさんはとりあえず、管内には上陸しておらず、なにごともなく平穏な仕事始めであった。



コメント (4)
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