森は秋支度!
今日は暦の上では霜降(そうこう)とか・・・
しかしまだ24℃と霜どころではなく、今日も半そで姿で森へ
向かいました。
今年はドングリなど山の幸が少ないとかで、山里へ出てくる
熊の被害が連日報道されていて、東海自然歩道先の
ポンポン山付近での熊情報も聞きました。
心配した家人からは鈴を二個も付けられて、歩くたびに
チリン チリン と耳障りでうるさい限りです。(笑)
最も 最近は山の中で同じように鈴を付けたり、ラジオを鳴らし
たり、唄いながら歩いているハイカーが多くなりました。
箕面駅前にはハイキング日和に沢山のグループが待ち合わせ
をしたり、出発準備をしています。
観光センターの掲示板を見ると、今日は三ツ石山付近などで
猪や鹿などの害獣駆除があり、ハンターが入るとの情報です。
森の中でじっと浸るのが好きな私など標的にされそうなので?
気をつけなければなりません。(笑)
橋本亭のある一の橋前から桜道を上ろうとしたら、表示板が
目に付きました。
「・・・電線類地中化工事中~」 と。
嬉しくなって近くの警備員に尋ねると・・・
* 主に夜間工事で、滝までの一部ですが~
との事。
この滝道は年間120万人が通ると言う箕面のシンボルロード・・・
なのにあの無粋な電信柱と電線に、見上げる名物の紅葉も
台無しで、何年も前からこのブログでも地中化を訴えてきました
が、やっと行政も腰を上げたのかと思うと嬉しくなったのです。
詳細は分からないものの、工期は来年2月末日までとか・・・
今年は間に合わなくても、来年からはきっとそのすっきりした
景観に満足されることでしょう・・・ 楽しみです。
今日は先ず前鬼谷を上る予定で落合トンネルをくぐります。
するともう別世界のように沢山の野鳥が飛び交っています。
早速 双眼鏡を首に掛けて準備をしていると・・・
通りがかりの一人の女性ハイカーの方が・・・
* 何がいるんですか?
と聞かれたものの、まだ鳥の名前を思い出せず、
季節の挨拶だけにしました。(笑)
イヌザクラ、ガマズミ、コクサギ、カラスザンショウ、エドヒガン、
エノキ、ケヤキ~
見上げると森の中には沢山の樹木がひしめき合っています。
先ほどの賑やかな鳴き声はカケスかな? シジュウガラや
ツグミ、ルリビタキ、マヒワなどがいるようですが・・・?
前鬼谷道を上りかけると・・・
先ほどの女性ハイカーが ダメ ダメ~ と、両手でX(ペケ)印を
しながら下りてきました。
* 通行止めでダメみたいですよ。
倒木やガケ崩れのようですよ。
せっかく楽しみに来たのに・・・
自然4号路もスズメバチでだめでしょ!
この右の後鬼谷はきついし、もうほんとに残念!
東海自然歩道へ行って見ますわ!
残念! 残念!
と、引き返して行きました。
私は少し考えて・・・
先月、逆に下ってきたときは問題なかったし、第一この表示は
相当長いし・・・とにかくその問題場所まで上ってみようと思い
通行止め看板の横からゆっくりと上がってみました。
まもなく ここか? と思わせるような箇所に着き、見回してみても
その間 約7-8m位・・・
倒木は処理され、斜面の崩れも少し山道を埋めているだけ・・・
いつも危険を感じる自然6号路の四反田谷から見れば
普通の山道だが・・・?
その時丁度、前方から中年のご夫婦が降りてこられたので
聞いてみました。
・ 通行止めになっていますが、この先に何か問題が
ありますか?
* 全く問題ありませんよ。
ここだけですが、これも問題ないですよね。
もう早く解除してやらないとダメですね。
私らもそうですが、もうみんな知っている人は
通っていますよ。
との事。
と言っても先ほど引き返した女性ハイカーのような方が
大半だと思うので、ワイルドな人気コースなだけに長期の閉鎖は
残念です。
危険を知らせて下さることへの感謝は勿論ですが、
人手、予算と共に安全第一の行政の難しさを思い知りました。
人のいない谷間をゆっくりと浸りながら楽しみ上りきり、
尾根のベンチに着くと、丁度 出発準備をしている女性ハイカーと
出会いました。
挨拶をしてお顔を見ると・・・
大変失礼ながら、もう80前後かと思われる方です。
少し腰も曲がり気味ながらその装備を拝見すると、かなりの山の
ベテランと言った感じで、元気に下っていかれました。
私は急坂をフーフーと上がってきただけに何か恥ずかしい
思いですが、お年を召してもあんな元気に山歩きが出来ることを
思えば、自分もと嬉しくなってしまいます。
遅いお昼にして寛いでいると、横の谷間に猿の群れがいるらしく
賑やかな鳴き声が聞こえてきます。
食べ物をそっとリユックに戻しました。(笑)
大ケヤキの前に来ると表示物が・・・
「・・・スズメバチが営巣中の為に通行注意~」
私はそれまで鳴らしていた例の鈴を慌ててポケットにしまうと
静かにそっと通り抜けました・・・ クワバラ クワバラです。(笑)
帰路、箕面ゴルフ倶楽部のコース脇きを抜け、ハイキングコースの
ささゆりコースから松騒コースを経て、望海の丘で出ました。
まさに名前のとおり大阪湾を望み、大阪が一望できます。
しばしここで浸りながら、心地いい秋の風に吹かれていると
思わずクシャミが・・・ハックション!
夕暮れになると半袖シャツの腕が冷たくなり、急に寒さを覚え、
秋を肌で感じるようになりました。
ここまでの間、朱葉のヤマハゼ、ハゼノキやミズキ、ヤマブドウ、
黄葉のエドヒガン、ヤマザクラ、リョウブ、イタヤカエデなど、
まだ少ないものの秋の風情を楽しませてくれます。
途中、ヤマガキが鈴なりに実をつけていたので、熊が柿の木に
上って食べているTV映像を思い出し、忘れていた鈴を慌てて
ポケットから取り出して付けました・・・忙しい! (笑)
ドングリが沢山落ちていたり、イガをつけたヤマグリや
紫色したアケビの皮が山道に落ちています。
森の動物たちも食欲の増す季節です。
カツラの美しい黄葉が秋風と共にハラハラと舞い落ちてきます。
ラグビーボールかと思うような大葉のホウノキからも枯れ葉が
落ちてきて、これは自然と身をかわします。
桜紅葉も負けじと葉を散らし始め、それぞれが秋支度を
始めました。
間もなく 「霜降」 も近いようですね。
’10-10-23 (晴)