箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

医王岩への道すがら・・・! 

2020-08-26 | *編集・夏/8月

医王岩への道すがら・・・!

 今日は箕面・白島(はくのしま)の西交差点から東方へ入る細い道を

上り、最初に医王岩(いおういわ)を目指します。

ゆっくり歩いても20分ぐらいの所です。

 

すぐに池の土手前に鐘楼が目に入りました。

聞く所によるとここは大宮寺跡で今から1115年前もの昔の寛平4年

(892年)に聖宝により創建されたものの、その後 織田信長の軍勢に

焼き払われて今は薬師堂(薬師寺)だけが残っているとの事です。

 

一方、大宮神社の宮寺として祭祀を管掌してきた大宮寺は廃絶し、今は

遺跡としてこの鐘楼と石段だけが残っているとの事。

早速、石段を上り鐘の前に立ってみました。

鐘をついてみたいが近くに民家もあるので迷惑だろうと止めにしました。

 

すぐの所に「医王山・薬師寺」があります。

小さなお寺だが、今まで汚い廃寺の様相(ごめんなさい!)で、気にも

しなかったのに・・・

今日はなぜか心惹かれるものがあるのでした・・・

綺麗になっている・・・

それに新しい活気がある・・・なぜ? 

 

少しの石段を上り、境内に入りお参りする・・・

自分でも不思議に素直に頭を下げる・・・

見ると今までもあったのかな?  

東方に観音様が立っているのが見えました。

最近、私は生まれて初めて仏教に興味が出てきて本を読んだり、

こうしてお寺にお参りする事も自然と出来るようになってきているの

ですが・・・。

 

お寺の周りの道側もきれいになり・・・ 

よく見ると車も停められるように整備されています。

この先には老人介護施設があるだけで人も車も少ないが、車一台

ギリギリの細い道だけにUターンも出来ずにいたので少しは便利に

なりそうです?  

 

そのすぐ裏山は大宮寺跡の鎮守の森のようですね・・・

シイ、ヤマモモ、クロガネモチ、ケヤキなどの大木が繁っています。

森の入り口には 「大宮寺跡の森を守る会 本日活動中!」 の表示

ありました。   

遠望に何人かの人たちがいました・・・

どんな活動をされているのかな?   すこし興味があります・・・

 

その前の普請池では二人の大人が釣り糸を垂れています・・・

隣の大宮寺池には子供たちが糸を垂れています。

この近辺には4~5ケ所の農業用池がありますが、いつも釣り人が 

「釣り禁止」 の看板を尻目に釣りを楽しんでおられる。

 

ここから細い草道を北へ進んでいくと前方に夏休み中の小学生かな? 

お父さんと昆虫採集をしている二人連れが見えてきました。

私が近づいた時、子供が急に大きな声!  

私は・・・どうしたの? と思わずたずねる・・・

 

お父さんの肩越しによく見ると沢山のカナブンが木の幹にかたまって

います。

急に何匹かが飛び、私の服に止まった・・・

子供は恐々として見ている。

カナブンは大丈夫だよ!  恐くないよ!・・・ 

私は手にとって見せてあげる・・・

 

すると今度はお父さんがなにやら恐々としている。

なに? 

よく見ると同じ所に大きなスズメバチが沢山いるではないか・・・ 

これは危ない!

 

何といってもスズメバチは産卵期などに刺激すると人を襲う・・・

去年も箕面の森では何ケ所かで団体のハイカーが襲われ、新聞にも

載りましたね。

救急車のサイレンが森にこだましていた事を思い出しましたが・・・

またそんな季節になったのか・・・と。

それに私は今日、黒いシャツを着ていたのですぐにそこを離れました・・・

なんでも音などの刺激以外に黒く動くものに反応した、と聞いた事が

あるからですが・・・?

 

やがて医王岩にでました。

そっくり返って見上げる大きな岩です 

(幅は5m、高さは25mあるとか・・)。

てっぺんに乗っかっているような 顔型の岩(薬師如来像の立像に似て

いるので薬師出現の霊石と呼ばれているとか・・・) は、今にも落ちて

きそうですが、後ろに回って上ってみると、この岩は裏山から続いて

いて岩体の先端と分かるのでそうそう崩れ落ちる事はなさそうですよ。

地元では薬師岩と呼ばれる農耕神とかで、古代より信仰の対象と

されてきたようです。

 

しばしここで浸りながら森を眺めていた時です。

後ろの山からガサガサと音がしたかと思うと、一人の若いお坊さんが

下りてこられました。

剃りあげた丸坊主の頭に、手には数珠を持って木の杖と小さなリュック

背負っていました。

こんにちわ! と挨拶を交わしました・・・

聞くと、箕面大滝から山超えをしてきたとの事で汗ビッショリの姿です。

 

話していると なんと! 

先程、私が初めて自然にお参りした「薬師寺」の方とか・・・。

あの観音様の下は動物の納骨堂にしてあるとの事・・・

最近のペットブームもあり、家族同然の家庭動物も同じように供養を・・・

と、毎朝、私が祈祷をささげています・・・ との事です。

お寺の周辺の環境整備も若い方が中心になり活動してくれた旨の

お話。

 

どうやらお寺の門の横の説明書きに、二人の同姓の名前が書いて

あったので住職とその弟子の息子さんの様子・・・ 

後継ぎなんだな!

どこかでの修行を終えてこられたのかな? 

さわやかでとても気持ちのいい青年僧です。

 

森の話をした後、是非 お寺にお立ち寄りください・・・と お誘いを頂き

ました。

次の機会に立ち寄らせていただこう・・・ と思います。

出逢いとは不思議なものですね。

 

私はそれから医王山の森に入り 二十二曲り をクネクネと上り、よく

リスを見かける松林を抜けて才が原池から谷山谷へと向かいました。

 

 

今日の私は白島から医王岩へのあの 短い道すがらの小さな出来事が 

印象に残る一日でした。

 「 意図せずに 一期一会の 不思議さを 」   花詩  

 07-8・4 (完)

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