日々雑感

最近よく寝るが、寝ると言っても熟睡しているわけではない。最近の趣味はその間頭に浮かぶことを文章にまとめることである。

宇宙の大きさ

2015年04月15日 09時00分38秒 | 日々雑感
 遠方にある星までの距離を測る方法には、距離に応じて各種の方法があるが、それぞれの方法は相互に比較されてはじめてその正確さが検証される。これを“はしごが繋がった”と表現するようである。
 比較的近い距離にある太陽系内の星までは電波の反射時間で測定するとのことである。比較的近いと言っても宇宙の話であるので、とてつもなく遠い。例えば、太陽系の最も外側を回る海王星までは、電波が行って帰って来るまでの時間は約8時間となる。次に遠方の星は年周視差を利用した三角測量法を適用するそうだが、ここまではその測定原理は何とか理解できる。
 更に遠方の星は特殊な星の性質を利用するそうだ。セファイド型変光星(Cepheid variable star)では、6500万光年までを測れるとのことであるが、宇宙のはしごを繋ぐためには、セファイド型変光星を三角測量で測定しなければならない。セファイド型変光星はどこにでもある星ではないので、現状宇宙のはしごは繋がっていないと言うことだ。
ところで光年と言う単位は、光が1年間に進む距離であるが、先述の海王星までの距離は僅か0.0005光年年程度であるので、宇宙はいかに大きいか分かる。
 さて、セファイド型変光星、北極星もそのひとつとのことであるが、その明るさが周期的に変化し、周期が長いほど本当の明るさが明るくなることは、別の観測結果から分かっているらしい。周期は2日から100日程度らしいが、宇宙の話としては恐ろしく短い。何が起こっているのか興味をそそる。その物理的な現象は解明されているのであろうか。
 更に遠い星は、活動銀河核(クエーサー)の明るさが一定である原理を用いるそうで、約95億光年の距離にある星まで推定できるとのことである。地球の年齢が46億年とのことであるので、それより遥か昔に発せられて光がようやく地上に届いているとは、正に気の遠くなる話だ。またそんなに遠くから来る光を地上でよく検出できるものかと驚きである。
 以上の距離の話はあくまでも実生活で体感する三次元空間を宇宙にまで延長した上での話である。しかし、実際の宇宙は宇宙スケール上でかなり歪んだ時空連続体であるそうだ。時空連続体と聞いただけで、我が知識を逸脱し、それが歪んでいるとは頭がくらくらする。ビッグバンが137億年前に起こったのに、一方では現在観測可能な一番遠い星は460億光年離れていると言う。これを聞くとビッグバン以前にも星が存在したと思ってしまう。宇宙は三次元空間ではなく、時間を含めた四次元空間でなければ理解できないらしい。三次元空間しか理解できない頭には到底ついて行けない。
 宇宙の謎を解明するのは、かなりの専門知識を駆使する大仕事であるが、それを凡人に理解させるのも大仕事である。宇宙のはしごは何とか凡人にも理解させられるが、460億光年の距離をどうやって説明してくれるであろうか。(犬賀 大好-120)