今年とうとう80歳になった。定職は無く最大週4日のボランティア活動の毎日であるが、今年の夏は高温多湿な過酷な毎日であり、人生100年時代と言われているが、こんな夏が毎年やってくるかと思うと長生きしたくは無いと思う。
さて、日本は世界トップレベルの長寿国であり、厚生労働省によると昨年の男の平均寿命は 81.47年、女の平均寿命は87.57年となったそうだ。しかし前年と比較して男は 0.09年、女は0.14 年下がったそうだが、これは厚労省の分析では新型コロナウイルス感染症等が影響した為のようで、一過性だ。
一方健康寿命とは健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間のことを言い、2016年の健康寿命は男性72.14歳、女性74.79歳となっているとのことだ。 2001年と比べてみると平均寿命も健康寿命も男女ともに延伸しているが、平均寿命と健康寿命の差は縮小していないようだ。
男女ともに平均寿命と健康寿命の差はおおよそ10歳であるので、70歳以上の約半数の人は日常生活に健康上の何らかの不都合を抱えて生活していることになる。現在65歳以上の高齢者の人口は3640万人であるが、この内80歳以上1206万人、100歳以上8万人と急激に減少していく。人生100年時代と言われながらも、65歳以上の0.2%の人しか100歳を迎えられないことになり、希少価値がある。
団塊の世代や団塊の世代の2世によりこれらの年齢層の人口はどんどん増えていくであろうが、比率としてはあまり変わらないであろう。2021年のデータによると、日本人の死因の上位3位は、がん、脳梗塞や脳血管疾患等の心疾患、そして老衰だそうで、全体の半分以上を占めており、近年老衰で亡くなる人が増えているようだ。これも医学の進歩によるものであろうが、現代医学でも老衰だけはどうにもならないのだ。しかし、万が一不老長寿の薬が出来たとすると恐ろしくもなる。
老衰による死は、天寿を全うすることであり、眠るように死ぬイメージであり、それまで自立した生活を送りたいものだ。個人としてこの長寿時代を生きていくための処方はいろいろ記されているが、このような社会は歴史的にもこれまで経験したことがないため、理想論が目に付く。
最期まで活き活きと暮らすには社会との関係性を維持することが重要であり、何らかの社会的役割を見出さなくてはならないとは本当であろう。この為には自立した生活が必要となるが、このためには健康ばかりでなくお金も必要だ。
それにしても9月に入ったのにこの蒸し暑さは何たることか。これからの人生を考える気力も失せる。これも地球温暖化の影響かと思うと、人類の将来が暗くなる。2022.09.07(犬賀 大好ー845)