昨年12月8日、中国湖北省武漢市で新型のコロナウイルスによる肺炎患者が発症したが、中国は厳しい報道規制を行い事実を隠していたため初期対応が遅れ、今や世界中に広がりを見せている。
中国は何事によらず体制側に有利な情報は積極的に流すが不利な情報を隠蔽しているようである。しかし、1月20日からは毎日、「疑いのある感染者数」、「感染確定者数」、「死亡者数」、「完治者数」など、四つの数値を隠すことなく公表していると言っている。これらの数値の統計が公正に出されておれば問題無いが正直なところ信ずる気にならない。
現在、中国のウイルス検査能力は、中国全土で1日50,000件に達し、必要に応じて1日あたり80,000件に増やすことが可能であるとその検査能力の高さを誇っており、日本国内で新型コロナウイルスの検査数が少ないことを受け、在日中国大使館は、1.25万人分の検査キット250箱を国立感染症研究所に無償提供したと明らかにしたが、日本国内で有効に使用されたとの報道は聞かれない。
日本での検査数が少ない点に関しては感染症研究所の姿勢が問題視されているが、中国製検査キットの信頼性にも問題があるのではないかと勘繰っている。
兎も角中国公表の統計を信ずれば、2月19日現在,新規増加の感染確定者数は2月13日のピーク時の5,093人/日から2月19日の399人/日に減少したとのことだ。また終息の時期に関しては,中国専門家グループの首席専門家は、新型コロナウイルスによる感染は2月中下旬にピークに達し再度の感染拡大は考えられないと公表し、3月には湖北省以外の地域、4月には湖北省は終息するであろうと予測しているそうだ。
更に発生地の中国では2月25日、治癒して退院した患者が感染者の3分の1を超え、この1週間は新たに確認される感染者より退院する患者の方が多い状況が続いているそうだ。
またWHOの事務局長の談話として、現在深刻な懸念があるのは日本、韓国、イラン、イタリアの4か国だとのことであり、中国は入っていないとの報道がつい3日あったばかりだ。
これだけの報道を聞けば、中国の新型コロナウイルス騒動も4月いっぱいで終わりとなる信じて良いような気になるが、中国は自分に都合の良い報道しかしないことを考えると、まだ引っかかる。
しかし、一方では暗いニュースも報道されている点で、中国側の報道も少しは信ずる気になる。すなわち感染者が陰性と判断されても退院後に再びウイルス検査で陽性となった例も報道しているのだ。
日本でも同様な報告がある。大阪府は、医療機関を2月1日に退院した女性が、PCR検査で再び陽性になったと2月26日夜に発表したのだ。この報道は中国側の報道の正しさを裏付けるが、更に勘繰れば再度陽性と判定された患者の数は無視できないほどになっているのだろう。
兎も角中国側の報道の遅れが世界的な蔓延を引き起こし、世界経済に多大な影響を与えていることは間違いなく、中国の報道のありかたを見直さなくてはならないと中国指導部は考えるようになるであろうか。2020.03.04(犬賀 大好-579)
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