初雪

今日は　　後　　夜中に　　降った様だ

朝、外に出ると、車のワイパーの上に白いものが、雪が降ったのだ。地面にはほとんど積もっていず、枯れ草の上所々に白い痕跡があるくらいだが。地面がぬれ、水溜りも出来ているから、雪というより、みぞれだったのだろう。



私は新潟の魚沼地区の出身だ。有数の豪雪地区で高校まで過ごした。卒業後、故郷を出てからは、冬に帰省したことは数えるくらいしかない。雪は好きではない。というより、雪が積もる冬の、冷たい湿気のある季節が嫌いなのだ。
だから、農業を選んで移住するときも、故郷は、第三、第四の候補地でしかなかった。そして、25年前、当地に移住したときも、冬も雪が無く、空っ風が吹くような土地に住めるようになったことを、心底うれしく思った。
けれど、不思議なものである。年に一、二回あるかないかの、雪を見ると、雪が降るさまを見ると、なんとなくわくわくする様な気持ちになっている自分に気づく。
移住した翌年2月、当地では珍しいといわれる、大雪が降り、３０ｃｍ近く積もった。あたり一面真っ白。小学三年生の娘が、我が家ではじめて飼った犬、真っ黒の「クロ」と、雪の上を転げまわって遊ぶ姿を、思い出す。
（とし）なのかなあ。

作業　田んぼの畔　草刈