弦書房というのは、福岡の出版社らしい。このブックレットは福岡ユネスコ協会での講演を起こしたものという。たまたま、福岡からの帰りの空路で読み始めた。
大澤真幸は、いま、もっともアクティブな学者のひとり。1958年生まれ、私より二つ下。宮台真司と同級生らしい。いま、いちばん脂の乗ったと形容すべき学者だな。
「村上春樹がよく使うのが、あの「1Q84」もそうですけど、二つのストーリー . . . 本文を読む
吉本隆明の宮沢賢治についての講演を集成したもの。1971年から、2009年にわたる11本の講演。
編集者の小川哲生による編集後記に「宮沢賢治は、吉本隆明氏が若い頃から読み続け、唯一批判したことのない人、と公言するほど親しんできた対象である。」(366ページ)さらに、吉本の著作である「宮沢賢治」(筑摩書房)の「あとがき」(もちろん吉本自身による)を引いている。「…きつ . . . 本文を読む