ADI(国際アシスタンスドッグ協会:世界178育成団体加盟)の被災国・日本の団体への配慮で、1年間延期していただいた
5年ごとの更新試験。初回よりも厳密と聞いていたので、去年からの準備に、ユーザーさん、ボランティアさん、役員の方々、そしてスタッフ全員が追われ、嬉しくもパスできた「ADI国際認定試験」です。
授与式が、バルセロナであることはわかっていました。
去年からパスしたら、栄誉なことなのと、ユーザーさんのためにいつも献身的なスタッフの矢澤さんに、授与式に行っていただきたいと考えていたのですが、予算、訓練を縫っての渡航など、参加ができるのかどうか・・・。なかなか言い出せずにおりました。でも、考えてみれば、これは、協会への栄誉だけでなく、ご支援をくださいますみなさまへの大事なご報告でもあります。
やはり、矢澤さんに行ってもらうお願をしました。以下が、矢澤さんのブログ用の報告です。
矢澤さんの文をそのまま、掲載させていただきますが、過分なおほめの言葉は、嬉しく頂戴いたしますが、つくづくとMAYUMIと、有馬の二人でできることは限られ、これまでの継続とさまざまな「日本初!」といった光栄な成果は、みなさまからのお力添えでなりたっていると、痛感しております。、心から感謝をこめて、ご報告をさせていただきます。
「この度、バルセロナで開催されましたADIの国際会議に、会長有馬の名代として出席を仰せつかりました。国際認定更新試験合格の授与式が行われる重要な会議です。
過去2回、ADIに有馬とMAYUMIに同行をさせて頂いた経験はございますが、あくまでも同行でしたので、夢にも思わないお申し出に一瞬戸惑いましたが「有馬さんがそう思って下されば大丈夫かな」と日頃の経験から、行かせて頂くお返事をいたしました。
ただ、私を協会の一員として迎えて頂き10年が過ぎますが、協会創立16年目の内の10年でも、お二方のご尽力は並大抵ではなく計り知れないお力と感じております。ADIにおいても同じです。
そのようにお二方が築かれてきたものを、経験も知識も未熟な私が出席することで崩れてしまったらどうしようと不安も抱えておりましたが、忙しい中で出発を迎えました。
開催場所がバルセロナということもあってでしょうか、以前、アメリカでの開催会議では多くの育成団体や補助犬を同伴されたユーザーさんをお見かけしましたが、今回は少なめな印象でした。
受付を済ませると、自然と声を掛けてくださる海外の経験豊かな方々、有馬さんをご存知のADIの理事や役員の方々にご挨拶をさせて頂くと笑顔で応えてくださり、すぐにリラックスできました。
いかに日本聴導犬協会を認めて頂けているかが伝わってきて、とても幸せな気持ちを感じました。
会議では、午前午後に2コマずつの講義やワークショップがあり、英語が不慣れな私は必死で理解しようと努めましたが、盛り沢山な情報に、出席された訓練士もユーザーさんも、幅広い年齢層の皆さんが聞き入る姿や質問の様子はとても刺激的で、いつまでも勉強する姿勢の大切さも感じました。
休憩時間には、ユーザーさんや育成団体の方々と交流ができ、どの時間も有意義でした。2度も研修をさせて頂いているBERGIN UNIVERSITYのボニ―先生にもお目に掛かることができました。
充実した時間の中で、緊張を抱えていた場面が国際認定の授与式です。
2日目のデイナ―の時とお聞きしておりましたが、ゆったり過ぎる時間の中で、「いつなんだろう」とドキドキしながらその時を待ちました。
突然、雰囲気が変わり、授与式と思われる動きになりました。 私のミッションであるユニフォーム(ウィンドブレーカー:グランドデュークス様に創っていただきました。シーガルフォー チャリティ食事会のシェフのみなさまのお名前いりです)で認定証を受け取るため、オレンジのユニフォームを手にして待ちました。
3番目か4番目に「Japan Hearing Dogs For Deaf People !」と聴こえたと同時に、会場全体から大きな拍手と歓声があがり、皆様が祝福してくださる中でADI会長から認定証を拝受いたしました。
これは、苦難の多い道のりを乗り越えて協会を築いてこられた有馬さんとMAYUMIさん、協会を支え一緒に歩んでくださったご支援者の皆様、そして日々一緒に歩むスタッフの栄誉です。私の人生においても、このような場面に立たせて頂くことは考えられない体験です。
「どんなことにも意味がある」と常日頃から思っておりますが、こうして国際舞台に送り出してくださいました有馬さん、MAYUMIさんのお気持ちに心より感謝を申し上げ、この度の貴重な経験を最大限に活かせるよう、努力を重ねて参りたいと感じております。
2012年8月7日 矢澤 昌子