有馬もとの補助犬訓練士ダイアリー

聴導犬・介助犬国際認定インストラクター(日本聴導犬協会)有馬もとのプライベートブログです。

95: 阪神タイガースの下柳選手からのワン・ダフルご寄付

2005-12-28 18:06:03 | 身体障害者福祉
 阪神タイガースの下柳投手 www.shimoyanagi.com/ から、再びご寄付を頂戴いたしました。今年は、阪神の優勝と、下柳投手の史上最年長の最多勝投手のタイトル獲得と、すばらしい活躍をされた年でした。

 3年ほど前に、下柳選手がオリジナルTシャツをチャリティとして売られ、その売り上げを寄付として(福)日本聴導犬協会にくださいましたことから、長く、ご高配を頂戴しております。
 聴導犬へのご支援は、下柳選手が大の犬好き(ご自身でラブラドールと暮らしていらっしゃいますよね)でいらっしゃったことと、聴覚障害者の方への福祉にご理解をお持ちだったことから、聴導犬へのご支援をいただくことができました。
 
 頂戴したご寄付は、聴導犬と介助犬を育成するための施設の準備金として、遣わせていただくことになります。
 来年には、できれば(福)日本聴導犬協会のホームページに、下柳選手からのコメントを載せさせていただきたいと願っております。心から感謝をこめて。

94: あきちゃん、小学校でソーシャライズなり

2005-12-27 19:32:29 | 補助犬&聴導犬&介助犬
↑ダックスともコギーともいわれる「あきちゃん」のルーツ。どっちかは不明ですが、とにかく足が短い。つい2ヶ月前、歩道の段差(10センチくらい)を上ろうとして、タイミングが合わず、登れずに裏返しになっていました。
 あきちゃんは、ソーシャライザーの林家、大澤家、石川家、矢野家、鈴木家と、(福)日本聴導犬協会オリジナルの子犬育成ステップのために、お引越しし、最終のソーシャライザズは協会から15分の小学校で行っていただくことになりました。

 クラスの生徒数はわずか、20人ちょっと。
 先生は、昔、和合小学校でしん君を育ててくれた、酒井先生の新しい赴任先になります。26日に、酒井先生と小学校さんと打ち合わせをしてまいりましたが、一番初めに驚いたのは、校舎があまりにもかわいいこと。すぐ裏が、信州大学の農学部の農場なので、すぐに羊や牛、馬と出会えるすばらしい環境なのです。
 校長先生も、補助犬(聴導犬・介助犬)にとても理解が高く、あたたかく受け入れてくださったことに感謝しております。

 他の先生のみなさまも、すでに就業時間は終わっていましたが、しろ君の聴導犬と介助犬のデモンストレーションを見ていただきました。補助犬と生活することで、「身体障害者の方がかかえる生活での問題点」や「他人への心の負担」の軽減、自分からさまざまなことに挑戦しようとされるモチベーションにつながる補助犬の存在について、お話をさせていただきました。(福)日本聴導犬協会としては、小学校に受け入れていただくのは、補助犬の候補犬ではなく、身体障害者福祉のいったんであることを、お伝えしたかったのです。

 しろ君のデモンストレーションが上手だったこともあって、みなさま、とても好意的に受け止めていただけました。きっと、中には、犬嫌いの方もいらっしゃると思いますが、今回のように、小学校全体のみなさまにご協力をしていただけるのは、ありがたく、そして、協会のスタッフへの力強い応援になります。
 
 2006年1月10日の冬休み明けに、校長先生のご挨拶のあとで、全校生徒のみなさまにご協力をお願いする時間を頂戴いたします。それから、3日間、1時間ごとの授業を持たせていただき、後は、1日に3名だけがあきちゃんのケアをできる「あきちゃん当番」がスタートです。そのほかの児童は、できるだけあきちゃんをほっとくように、目も合わせないように努力していただきます。
 これまでにも、長野県の3つの小学校で、ソーシャライザーをしていただきました。子供さんのためではなく、候補犬たちが嫁ぐであろう、身体障害者の方のために「がまん」しなくてはならないことがたくさんあります。でも、その結果
「子犬のことを話すので、クラス中で、話をしない子がいなくなった」
「子犬育ては、誉める訓練なので、子供同士も誉めるようになった」
「うんちも、健康管理なので、汚いという感覚より、観察し、健康でよかったね、といったやさしい気持ちが持てるようになった」
「自分から進んで新しいことでも、良いことなら提案するようになった」
「ありがとうという言葉が、多くなった」
 など、ソーシャライズを担当した児童の方たちに、とても良い結果が現れたとのご報告をいただきました。

 はて、さて。今回は、ステキな出会いにしていただくことができるのでしょうか。
 1月10日からの、協会のご指導にかかっているので、責任重大です。

93: 車椅子と、アフターケア

2005-12-26 20:50:20 | 身体障害者福祉
↑長野の茅野(諏訪湖ちかく)にある松井商会さんから車椅子を購入しました。車輌財団さまからの助成によるもので、介助犬を訓練し始めた2002年のことです。
 ということは、かれこれ、3年のお付き合いになります。

 今回は、携帯用のスロープを購入させていただきました。ハンディーでそのうえ、たいていのところには応用できる優れものです。
 それから、購入した車椅子の充電が不足で、バッテリーごと変えなくてはならなくなった際に、志鷹さん(パラリンピックの選手でもある)が、来てくださいました。
 協会のユーザーさんも、車椅子の相談に乗っていただいている方なので、お会いしたのは初めてでしたが、障害のこと、車椅子のことなど、いろいろと、お聞きできました。
 今度は、違うユーザーさんへのアドバイスをしていただくことになりました。
 さすがはプロなので、先方の車椅子を見て、的確なアドバイスをしてくださいました。帰路、おっしゃった言葉が、とても印象に残ったのですが、
「通常は、車椅子屋に、購入した後でも、気軽にあれこれ聞いたり、アフターケアを頼めるのに、都市ではそういったこともできないんだなぁ」と言う言葉でした。

 では、長野ではどうかと言いますと、松井商会さんではアフターケアも、しっかりしているので、長野中を走り回っていられるそうです。
 そういえば、協会のバッテリーの交換も、無料で代替を持ってきてくださいました。「購入すれば、どなたにでも、アフターケアは無料で行っているんですか?」と、お聞きすると「故障の車椅子を宅急便で送ってもらうこともあるけど、結構無料でやってることは多いよ」とのことでした。
 
 松井商会さんは、長野の身体障害者の方では、根強い信頼があるのですが、やっぱり、こういった気軽に相談に乗ってもらえたり、今、乗っている車椅子を見て、気がついたことがあれば、アドバイスをしてくれたり、そういった人間っぽい細かな対応が心強くて、同じ商品なら、どこでも買えるのかもしれませんが、松井さんにお願いするんだろうなぁと、改めて思いました。どの商売も、基本は人間だなぁと。

 そうそう、松井さんの社長さんもパラリンピックの選手として、トリノに行かれるそうです。最年長だそうです。商売も、オリンピックもがんばってほしいと、かげながら声援をお送りさせていただきます。フレーフレー!
 
 

92:「耳をすませば」チャリティコンサート

2005-12-21 19:37:49 | 聴覚障害福祉
↑写真左から、満園彩絵様、石川美枝子様 手話通訳の方。
 映像を取入れたユニバーサル音楽会 第1回目「耳をすませて」聴導犬支援チャリティコンサート(満園彩絵様、中谷路子様ピアノジョイントリサイタル お話:瀧本瞳様 12月1日開催)では、聴導犬の子犬を育ててくださるソーシャライザーの石川様が聴導犬普及のためのお話を会場でしてくださいました。
 このコンサートは、聴導犬支援実行委員会のみなさまが開いてくださっております。映像と共に楽しめるコンサートです。

 明日、12月22日は第2回「耳をすませて」聴導犬支援チャリティコンサートが、東京の中目黒GTプラザホール(東急中目黒駅から徒歩1分)にて、18:30分会場。19:00開演で行われます。一般当日券2800円になります。ぜひ、みなさまいらしてください。詳しくはHP:http://diary.jp.aol.com/ggvbm5wtfhk/
 ご連絡は、Wanwanmusic@aol.com か、携帯電話070-5224-5222まで
 明日は、飯田千夏様(ソプラノリサイタル)、満園彩絵様(フルート)、渡邊眞澄様(賛助出演)の方々による演奏です。

 第3回目は、同じ場所で同時刻に、2006年1月12日開催されます。
 平澤仁様 竹村浄子様によるヴァイオリンジョイントリサイタルです。当日は、(福)日本聴導犬協会のデモ犬も参加させていただきます。

 主催者の満園さまとお目にかかってから、3年ちかくになります。
 最初は、青葉台の「藤が丘協会」にうかがわせていただきました。今年夏は、伊那市の「いなっせホール」で。これまでに2回行ってくださいました。
 あたたかなご支援をいただけることは、大きなエネルギーになります。
 心からありがとうございます。
 

91: まる、乱入

2005-12-20 19:48:03 | 補助犬&聴導犬&介助犬
↑新入生まるちゃん、大人犬の世界に乱入。
 これまでソーシャライザーの林さんのお宅に預かっていただいていた「まる」ちゃんですが、協会に戻ることになりました。まだ生後3ヶ月。

 協会には、生後1年から9歳以上の7頭のデモ犬、候補犬などが常時います。
 大人犬の世界に、急に割り込んだ「まる」ちゃんは、やりたい放題。

 おとなしい先輩犬も、黙っていられません。
 パンチをくり入れたあまりに、乱暴な「まる」の挨拶に、平和主義の「まつ」君も嫌がってます。べるに続き、このところ、災難続きの「まつ」君です。
 不思議なのは「まる」ちゃんが来てから、急にクールダウンし、落ち着いたべるちゃん。他人のフリ見て我がフリ直せた、べるなの、かな?

 24時間中、協会犬や候補犬といるので、日々観察と、発見の毎日です。

  

90: ニャン太よけ。ベタベタ

2005-12-19 18:39:29 | とっても私的
 ↑おいてあった「ふくわうちの豆」の箱に、頭を突っ込むにゃん太。食べ物の幅は広く、へびから、ドッグ&キャットフード、せんべいにアンパン。ピーナツまで食べます。 

 協会犬は、部屋ごとに柵をつければ、入ってはいけない場所や機械から遠ざけられますが、猫は縦横無尽なために、協会にも被害がときどき起こります。
 
 テーブルの上の皿を落とす。
 せっかく順番どおりの書類をごちゃごちゃにする。
 そして、コピー機の上に乗るために枚数ボタンを押し、知らぬ間に白紙100枚がソーター上に重なっているなど。

 にゃん太対策に、コピー機からよけるために、厚めのビニールのカバーを載せました。まったく効果なし。平坦では、上りやすいと、足場になるところに、いろいろな箱を載せました。足でそれらの箱を蹴散らして、登ります。
 結果、ガムテープを裏返しにし、にゃん太の大好きな場所に十文字に貼り付けました。まるで「ゴキブリほいほい」のにゃん太版。
 これには、にゃん太も驚いたらしく、毛をガムテープに数本取られながら、逃げていきました。
 しかし、いつのまにか、ガムテープも見破り、空いている隙間にお尻を乗せ、なんとか、自分の場所を創りつつあります。日々、工夫のたえないにゃん太君です。
 
 


89: なぜ、ホームページに介助犬のことを書かないの?

2005-12-18 17:52:44 | 身体障害者福祉
 小型介助犬の訓練を2002年8月から始めて、3年間が過ぎました。

 日本ではじめての多目的介助犬(聴導犬と介助犬の両方の仕事ができる補助犬)、小型介助犬、現在の夢(介助犬)と、途中リタイアした補助犬もおりますが、3名のユーザーさんたちに、ご指導をさせていただきました。
 
 初めの多目的補助犬のユーザーさんは、たぐいまれなすばらしい訓練能力で、もしそのままユーザーでいらしたら、たぶん、日本を代表するユーザーさん、いえいえ介助犬訓練士になられたかもしれません。
 お体の変化で、残念ながら、補助犬を協会に返すことになられました。

 協会では、今、2頭目の介助犬の貸与を行っております。
 
 介助犬訓練については、2002年の6月から7月まで住友生命事業である「アシスタントドッグ育成普及委員会」のご助成により、(福)日本聴導犬協会の訓練士4名が交代でADI(1週間の視察)、NEADS(1週間の研修)、UPI(2週間の研修)CCI(1日見学)、Loving Pows(1日見学)など、英米の介助犬育成団体で、トータル1ヶ月間、研修や視察をした結果です。

「ホームページに介助犬訓練のことを紹介していませんね」と、よくお聞きになる方がいらっしゃいます。聴導犬よりも、貸与後のアフターケアや障害に合わせた訓練の必要な介助犬の場合は、ユーザーさんにも、自分自身で補助犬を訓練し続ける意気込みが必要になります。
 今のところは、ユーザーさん同士の口コミで、(福)日本聴導犬協会の介助犬がアフターケアも徹底していて、良いと、信じてくださいます希望者の方と、お仕事をさせていただきたいと願っております。

 いつも、申し上げているのですが、ユーザーさんと育成団体は両輪です。 
 育成団体の評判が悪いと、ユーザーさんもご自身の補助犬を誇ることができませんし、ユーザーさんがきちんとした補助犬の管理をされないと育成団体も批判を受けます。お互いに、いろいろなことをフランクに言い合える「良い関係」を築きながら、補助犬の業界が健全なものになるように、力を合わせていっていただける方法を常に模索しています。

88: お年賀のご挨拶は、タッチ、タッチ、タッチ

2005-12-15 20:24:19 | 身体障害者福祉
↑今日、スタッフ4人がかりで、やっと、6年版のお年賀用の写真が撮れました。これは、この10年の最高傑作になるかも。チャリティハガキ、Tシャツのアイディア(皮ざんよ)も出ています。

 上の写真は、2005年の年賀状用でした。もちろん、2005年版も好評でしたよー。タカちゃんとクロちゃんの向かい合わせの写真。でも、2006年版は、さらにグレードアップです。さ来年はもっと、すごい写真を撮りたいと思いますが、とにかく、2006年の年賀写真は、良いと確信してます。

 6年版の写真は、ご支援者、会員のみなさまとユーザーさんにお送りする、毎年恒例の(福)日本聴導犬協会新聞に入ります。貧乏な協会なので、今年は特に、節約、節約。
 年賀状代や袋代を節約するために、お年賀のご挨拶を入れたニューズレターを二つ折りして、テープで止めて郵送させていただくことになりました。

 みなさん、楽しみに待ってくださいね。

 

87:候補犬まるちゃん、長野動物愛護センターハローアニマルさんから譲渡

2005-12-15 00:16:50 | 捨て犬&動物保護
 ↑まるの写真がないので、眠る協会犬の写真を出しました。一番左が、べるが大好きな、平和主義者まつ君。
 長野県の動物保護センターハローアニマルさんから、候補犬まるちゃんを譲渡いただきました。白と黒のスリムなビーグルのミックス犬です。
 ハローアニマルさんには、今年5回くらいにうかがいました。
 ベる、ミッチ、まるちゃんの3頭を譲渡いただきました。

 べるちゃんは、千趣会のベルメゾンのご支援をいただいいます。補助犬、特に聴導犬の候補として期待の高い、スィートな女の子です。今は、協会に戻り、訓練開始の直前ですが、妊娠のシーズンに入り、ちょっと大変な状態。
 毎朝、大好きなまつ君を見つけると、抱きつくので、平和主義のまつ君(4歳の男の子)でさえ、怖がって「ヒぃーーー」と悲鳴を上げております。このころは、どんなに穏やかな子も豹変するので、致し方ないって、感じですか。もうすぐ、避妊手術をして、訓練を始めます。
 彼女の頭の中では、今、訓練を始めても「それどころじゃないわ!」って、いうところでしょう。本能の部分なので、仕方ないですが、本当は、優しい。陽気な良い子さんです。

 ミッチーは、生後6ヶ月目。現在、社会化中。虚勢手術をし、やっと落ち着きました。すでに体はタカと同じくらいのシェパードのミックス。大器晩成型で、成長も遅い。おっとりしているけど、頭はすこぶる良い。こちらも期待大。これからが楽しみです。
 
 まるちゃんは、まだまだ未知数。この12月に選ばせていただきました。
 
 そのほかに、あきちゃんという一般家からの譲渡をいただきました。
 今年、候補として選べたのは、この4頭の子犬たちです。
 来年は、どんな子がくるのかな。

86: 来年はサンディエゴで国際会議・・で、受賞なるか?

2005-12-14 16:36:55 | 身体障害者福祉
 ↑ 国際認定試験のテスター(試験官)であるRobin Dickson女史(抱っこしているのが、受験後のもりちゃん)とスタッフ(宮田村にて)。試験後ですが、何名かのスタッフは、2日ほど試験準備に寝てませんので・・・ぐったりと、表情に出てますが・・・。特に、デモ犬のしん君(写真左)は徹夜に付き合っていたのでぐったり・・・。犬も心労が絶えない?!。

 帰国したRobinからお手紙が来ました。
「合格かどうかは、ADI(国際アシスタンスドッグ協会)の理事会で決まることで、私は試験官として好成績の推薦状を理事会に提出しますね」
 とのことでした。
 
 国際レベルの認定試験では、組織構成、スタッフの意思の疎通、ユーザーさん、ボランティアさん、スタッフの義務への理解や倫理観。経理面やスポンサーの方への姿勢や報告。もちろん、育成した補助犬の訓練基準など、多岐にわたった試験を受けました。

 特に、聴導犬もりが、試験のためにユーザーさんがスーパーマーケットで買い物をしている最中にサラダを乗せたトレイが何個も床に落ちて、大きな音と食べ物や汁が飛び散ったにもかかわらず、平然と伏せをし続けていたことで、
「すばらしい、エクセレント」
 の世界的な訓練評価でも高いコメントをいただきました。
 ユーザーさんは、トレイが落ちたことに気づかず、淡々と買い物をし続けていらっしゃいました。スタッフも、これには、
「本番に強い、協会犬」
 を、最認識。思わず、もりちゃんに、感謝してしまいました。
 
 結果、通訳のアンドレアさんを含め、ユーザーさん、ボランティアさん、スタッフそして、(福)日本聴導犬協会を支援してくださっている、みーーんーな様の努力の賜物で、ADIの理事会への推薦状を、Robinに書いていただくことができました。
 すばらしい結果をいただけましたのも、すべて、(福)日本聴導犬協会を応援してくださいます皆様のおかげです。すばらしい応援をいただけることは、自慢すべきことです。

 結果は、来年1月ADI総会前の理事会で、決定されます。

 合格なら、サンディエゴのADI総会での表彰式です。
 楽しみでもあり、ドキドキでもあります。