土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

圓光寺の敷紅葉、最後の魅力を見せています。

2013年12月09日 | 京都の古寺巡り


(2013.12.07訪問)


一週間前の叡山電車出町柳駅の異常な雑踏はドコへ行ったんでしょう。気の抜けるほど静かな駅風景でした。
錦秋の盛りは過ぎ、足早に季節は流れています。紅い残影は枝を離れ、彩々の赤が苔の緑を覆い尽くし散り
から敷きへ、季節の変化は初冬へと急ぎ足でやってくる、そんな紅葉の最後の名残を期待して名庭園として
名を為している洛北圓光寺と詩仙堂を訪ねました。


▼敷紅葉。




[ 圓光寺 ]
●山号 瑞 巌山(ずいがんさん)
●寺号 圓光寺(えんこうじ)
●開山 三要元佶禅師(さんようげんきつ)
●開創 慶長六年 (1601年)
●宗派 臨済宗南禅寺派
●本尊 千手観音菩薩坐像
▲京都市左京区一乗寺小谷町13番地 TEL.075-781-8025
▲拝観料 500円 御朱印300円
▲拝観時間 午前九時~午後五時
▲http://www.enkouji.jp/
▲市バス五番「一乗寺下り松」下車、徒歩約10分
 叡山電鉄「一乗寺」下車、徒歩約15分

圓光寺縁起 (圓光寺HPから抄出)
慶長六年(1601年)徳川家康は国内教学の発展を図るため、下野足利学校第九代学頭、三要元佶禅師を招
き、伏見に圓光寺を建立し学校とした。圓光寺学校が開かれると、僧俗を問わず入学を許した。
また孔子家語、貞観政要など多くの書籍を刊行し、これらの書物は伏見版または圓光寺版と称された。当寺
には、出版に使用された木活字が現存しており、我国出版文化史上特筆すべき寺院であるといえよう。その
後、圓光寺には相国寺山内に移り、さらに寛文七年(1667年)現在の一乗寺小谷町に移転された。


▼山門。





▼寺標石柱。





▼モダーン石庭、奔龍庭。雲海を自在に奔る龍を表現しているそうです。石段を上り切るとこの景観!





▼庫裡。





▼玄関。





▼玄関襖絵。琳派を彷彿とさせる現代風感覚で制作した作品。「琳派彩還」とよんでるそうです。





▼杯形の手水鉢を用いた水琴窟。澄んだ音色は心地いいですヨ。





▼本堂扁額。





▼本堂仏間。





▼本尊 千手観音菩薩坐像。





▼本堂襖絵。明治十八年 (1885年) に描かれた、富岡鉄斎の米點山水図。





▼中門を入ると左手、本堂手前と客殿。





言葉はいりませんネ、この光景。
▼十牛之庭。池泉回遊式庭園として整備されています。





▼客殿から十牛之庭。どの柱間からも額庭園の美を感じますネ。





▼十牛之庭。





▼客殿から十牛之庭。





▼客殿床と棚。禅寺定番のだるまさん。





▼茶室。客殿の一角に設えられています。





▼十牛之庭。





▼洛北最古の泉水、栖龍池。





▼豆地蔵さん。





▼敷紅葉の向こうに禅堂。





▼禅堂扁額。





▼左右に並ぶ禅仕様。行雲流水、自己と向き合う坐禅体験が早朝に行われているそうです。





▼鐘楼。





▼歌碑。





▼花頭窓からお庭。





▼紅葉残照。





▼十一面観音石像。





▼境内から洛北市街。





▼御朱印です。





散り染めた一枚の葉っぱはチリジリで決して綺麗なものとは云い難いですが、これを風景として眺めてみる
と、まさに敷かれた赤い絨毯、しかもとりどりの赤が混じり合った波打つ景色は、言葉が見当たらないほど
美しいもの。今盛りと赤が映える樹々も、散り染めた赤も、自然が作り出すこの演出には脱帽です。



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