土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

光明院は東福寺の塔頭寺院で、お庭が絶品です。

2013年12月16日 | 京都の古寺巡り



(2013.12.15訪問)


赤が競う旬も終わり、白い季節の到来との端境期とでも云いましょうか、天下の東福寺洗玉澗の錦景は最早
枝のみ、通天橋の全景がハッキリくっきり、色のない洗玉澗を観るのは初めて、臥雲橋で撮影している人ナ
シ。本山はパスして今日は東福寺塔頭でお庭のお寺を訪ねました。
ラッキーにもほどがあるほど「 波心の庭」独り占め、辞するまでどなたとも会いませんでした。シーズンが
外れると有名処も「寂」が身に沁みるようです。


▼枯山水庭園「波心の庭」





[ 光明院 ]
●山号 寳珠山(ほうじゅさん)
●寺号 光明院(こうみょういん)東福寺塔頭
●開山 金山明昶(きんざんみょうしょう)
●開創 明徳二年(1391年)
●宗派 臨済宗東福寺派
●本尊 釈迦牟尼佛坐像
▲京都市東山区本町15丁目809 TEL.075-561-7317
▲拝観料 志納(玄関に大きな竹筒があります、300円位と書いてありましたよ)
▲拝観時間 午前九時~午後五時
▲JR/京阪電車 東福寺下車 徒歩約10分
 京阪電車 鳥羽街道駅下車 徒歩約5分   
 市バス/京阪バス 東福寺下車 徒歩約10分 

光明院縁起 (光明院パンフレットから抄出)
明徳二年、金山明昶の創建による東福寺の塔頭。
別名「苔の虹寺」と称され、苔の美しい新緑や紅葉時には、ひそやかな禅寺も華やぎを増 す。方丈の前に広
がる池泉式の枯山水庭園は、昭和十四年、東福寺方丈庭園と同時期に設計されたもの で、重森三玲の初期の
名作。方丈庭園とはうってかわって、平安式の洲浜型の枯池に多数の石組みを配 している。寺号にちなんで
光明をテーマに作庭されており、大海を表す白砂に構成された三ヵ所の 三尊石組から仏の光のごとく斜線状
に立石が並ぶ。背後にはサツキやツツジの大刈り込みでダイナミックに雲紋をデザインし、その雲の上には
茶亭「 蘿月庵」が佇む。これは禅語の「雲ハ嶺上二生ズルコトナク、月ハ波心二落ツルコト有り」による も
ので、昭和三十二年建築の蘿月庵は窓、壁、障子を含めて月を象徴し、「 波心の庭」と命名された庭から眺
めれぱ、東の空に月が昇る姿を楽しむという仕掛けになっている。


▼山門。





▼山門横に達者な筆でこんな内容が、心して入山したいものです。





▼山門脇、残り紅葉と石碑。





▼山門を入ると正面に三尊石。





▼いきなりですが、客殿からの「 波心の庭」





▼「 波心の庭」苔と石と白砂と大刈り込みの妙!
 決して石がバラバラに置いてるだけなどと思わないこと。そこに深い意味があるのです。













▼客殿から「 波心の庭」





▼「 波心の庭」









▼客殿から「 波心の庭」





▼「 波心の庭」正面奥、三尊石。





▼ダブルの蹲。





▼本堂。





▼山号が書かれた本堂扁額。





▼畳敷きの本堂から「 波心の庭」





▼亭を通して「 波心の庭」





▼今日一のお庭。亭の障子窓を通して見ると、一窓々が色紙窓。





▼亭の網代窓から三尊石。





▼悟りと迷いの窓? 迷いのためか、目が悪いのか相当ブレてます。





白砂の池を囲む苔の緑が映える頃の写真、雲紋を表すさつきとツツジの刈り込みがピンクや赤に変わる頃の
写真、稜地に立つもみじや楓が紅く染まる頃の写真、プロやブロガーの方々の写真を拝見すると別名「苔の
虹寺」と称されている意味がよく判ります。

今日のお庭は色気なし、無と静と寂の世界にこそ枯山水の美が…、と思うのは負け惜しみと思います?
冬、白いチャンスがあれば再訪したい「 波心の庭」でした。




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