土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

仁和寺旧御室御所、宇多法王の生活空間。

2014年04月24日 | 京都の古寺巡り


(2014.04.19訪問)

「仁和寺後編御殿を巡る編」です。
仁和寺は当然ながら仏の空間、その中で御殿と云われる場所は、法王の私的空間でもあります。最高皇族の
過ごした生活空間とはどんな雰囲気なのか、1100年余りの経時は往時の姿をどれだけ残しているのかは定
かではないにしても、非常に興味があります。さあ旧御室御所へ。
御殿の各建物はすべて渡り廊下で結ばれて、それぞれの建物は見る場所、処により、その性格により随分と
印象が違います。そしてお庭は、目を僅かずらすだけで映る景色はがらりと変わり、作庭の妙を素人ながら
感じることが出来ますよ。



▼境内からの仁王門。右手前の坂道が御殿への入り口です。





▼御殿大玄関。





▼大玄関前庭の松。一面に地を這ってますが、御室桜も背が低いし、御室松?お前もか。





▼前庭の右にある平唐門、南庭への門ですが閉じられています。





▼大玄関口には金屏風に御室流いけ花のデモ。





▼御殿巡りの先ずは白書院。宸殿南庭の西側に建ちます。





▼清国四川提督、宋慶揮毫の扁額。数年後日清戦争で日本軍と戦った将軍の書がなぜ仁和寺にあるのでしょう。





▼白書院お部屋。昭和十二年 (1937年) に福永晴帆画伯による松の絵が部屋全体に描かれています。








▼南庭。左は宸殿です。





▼南庭。





▼南庭。中央勅使門、右は仁王門。





▼宸殿。大正三年 (1914年) 建立。檜皮葺、入母屋造でお部屋は三室。





▼宸殿の上段の間。床には宇多法皇の軸が掛けられています。





▼お部屋の一つ。襖絵、壁画は原在泉画伯よる四季の風物、牡丹、雁などが描かれています。





▼宸殿。前は北庭。





▼北庭。














▼黒書院のお部屋六室。全部屋、堂本印象画伯の襖絵で飾られています。





▼お部屋の一つ。





▼黒書院中庭。





▼黒書院から霊明殿への渡り廊下。





▼霊明殿。歴代門跡の位牌を奉安。





▼近衛文麿首相揮毫の霊明殿扁額。





▼霊明殿須弥壇。本尊 薬師如来坐像 (国宝) は秘仏のため見えるのはお前立ち像。





▼勅使門。四脚唐門、前後に唐破風、入母屋造、檜皮葺。大正二年(1913年)建立。





▼なんとも豪華な門です。
 鳳凰や牡丹唐草、宝相華唐草文様など、細部まで精巧な彫刻装飾は見応えがあります。





▼戸上部の透かし彫り。





▼最後はヤッパリ桜で締めましょうか。後ろは勅使門なんですが真っ黒ケ。





さすがとしか云いようがありません。門跡寺院の精神がつまった豪華絢爛ではない静謐な華麗さ、境内伽藍
から御殿のお庭をはじめお部屋設えまで幾多の改変はあったのでしょうが、宇多法皇の精神は十分に今も残
っているのでは。御室御所と称されて宇多天皇を第一世とした仁和寺は、築地塀の五本線がその高貴な歴史
を物語っているようです。


▼長々のお付き合いありがとうございました。豪快な仁王門を仰ぎつつ仁和寺 オ シ マ イ





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