塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

小クラブが優勝を狙うには(2)

2010-03-16 22:20:26 | 日記
 前回のブログでは、僕なりに小クラブが優勝争いに加わる方法を3点挙げてみましたが、もちろんサッカーに成功例をあっても成功方法はありません。

 例えばポイント3の大物選手の獲得ですが、どんなに戦力を維持してきたとしても、彼らと大物選手の力量に差がありすぎた場合、相手のマークが大物に集中し、簡単にゲームプランが潰されてしまう可能性もあります。
 
 1995シーズンから2年間プレミアリーグのミドルスブラには、ブラジル代表のジュニーニョが在籍していました。彼が到着した空港でサンバを披露するなど、クラブは熱狂的な歓待でジュニーニョを迎えます。ブラジル代表の実力を存分に見せたジュニーニョでしたが、クラブは97年あっけなく降格し、彼はスペインのアトレティコに去ってしまうのです。

 ジュニーニョと他の選手の実力差がありすぎたんですね。1996-97シーズンのミドルスブラのFWには、イタリア代表のラバネッリもいたのですが、この二人を抑えればミドルスブラは手も足も出なくなったというわけです。

 また大物だろうが平凡な選手だろうが、クラブの環境に馴染めるかどうか、指揮官の戦術にフィットするかは試合に出てみるまではわかりません。
 どんなにチケットやスポンサー収入に役立ったとしても、肝心のピッチ上での活躍が無ければ、移籍金も年俸も大きな損失となってしまいます。

 ですから小クラブが大物を獲得する際には、幾重にも重ねた慎重な討論が必要になるはずです。

 忘れもしない2002-03シーズン、スペインでは後もう一息でレアル・ソシエダが優勝するはずでしたが、この年のスペイン王者はレアルでした。イタリアでは2007-08シーズン、イブラヒモビッチの2ゴールが無ければ、優勝クラブはインテルではなくローマでした。僕がインテルファンで無ければ、ローマに声援を贈っていたでしょう。

 今は以前にも増して中、小クラブにとって過酷な競争が続いていますし、テレビ放映権にしても彼らに渡される資金はごくわずかです。ですから自分たちで知恵を出し合い、選手補強から指揮官の招聘までを考える、中、小規模クラブのフロントたちには大きな拍手を贈りたいのです。

 対戦相手がいなければサッカーは興行として成立しませんし、リーグとしても味気の無い物になってしまいますから。
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小クラブが優勝を狙うには

2010-03-16 21:53:25 | 日記
 2010年の今、サッカーの古きよき時代は遥か彼方へ消え去り、優勝は数の限られたメガクラブの手中に納められる形になりました。特にこの傾向はイングランドとスペインで顕著ですね。
 1980年代にはイタリアでは「エラス・ヴェローナ」、スペインでは「レアル・ソシエダ」が優勝しましたが、現在では夢物語と言っても過言ではありません。

 その一方で2009シーズンオランダではAZが、ドイツではウォルクスブルクがそれぞれ優勝の美酒に酔いしれましたが、僕としてはレアルのような莫大な資金力のクラブが簡単に優勝するよりも、彼らのように自分たちの知恵で優勝を争うクラブの方が、よほどリーグを面白くする潜在能力があると感じています。

 僕はインテルファンですが、インテルのスクデット独占が未来永劫続くなどとはこれっぽっちも思っていませんし、ナポリやジェノアがスクデットを獲得しても驚かないと思います。自分たちがお金を出せる範囲で最高の補強をし、同時に日本人が表現する事を不得意とする「野心」が、人間の向上に一役買うことを、彼の地のクラブは教えてくれていますしね。

 ただ残留こそが最大の目標と捉えている、本当の意味での小クラブが優勝を目指す事は分不相応でしょうか。小クラブのフロントが有望選手をメガクラブの売却するのではなく、世界的知名度を誇る選手を獲得することは、彼らの傲慢な思いでしかないのでしょうか。
 例えばジーコがイタリアのウディネーゼに移籍し、ウディネーゼのファンたちを狂喜乱舞させたような出来事は無いのでしょうか?

 僕としては残留こそが御の字と捉えているクラブでも、優勝争いに加わる資格はあると思います。彼らにだって、優勝争いに参加可能なクラブを作ることは出来ると思います。ではどうしたら実現できるのでしょうか
  
 今イタリアではフィオレンティーナが「2010年のスクデット」を合言葉に、クラブを運営し目標の2010シーズンを迎えたように、やはり小規模クラブにとって、「1部リーグに残留し続ける」ことが、やはり必要不可欠だと思いいます。これが一つ目のポイントです。

 二つ目のポイントはウディネーゼのように、クラブの戦力を落とさない程度に戦力を維持しつつ、選手の売却に踏み切る事。僕はウディネーゼの選手売買は、欧州各国だけでなくJリーグのクラブの大いに参考にすべきだと思います。
 今はメガクラブですら、選手の売買は避けて通れませんから。

 三つ目のポイントは資金がある程度捻出できたなら、名の通った大物に狙いを定めて獲得の意向を示す事です。選手の売却に慣れきっている以上、大物がクラブに加わればまずファンの自尊心を満足させられます。同時にチケット収入やスポンサー収入など、資金面でプラスの計上も期待できます。

 つまり維持してきた戦力に、最後のワンピースとして大物を加えるのです。
 大物の移籍劇には慣れ親しんでいるミランでさえ、ロナウジーニョがバルセロナからやってきた時は大いに驚いたのですから、小クラブにとって大物はクラブの顔としても期待できると思います。

 
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闘将と呼ばれた選手達

2010-03-16 16:11:35 | 日記
 僕はドゥンガや柱谷哲二のような「闘将」と呼ばれた選手達に一種の憧れを抱いています。僕自身は「闘将」と呼ばれた選手達とは明らかに異なる性格、意見の持ち主ですし、こんたタイプの人間が職場にいたら、毎日怒鳴られしょんぼりした形で家路につくかと思うと、つくづく憂鬱になってきます。

 でもどんな職場でも彼らのように、自身の意見を相手にぶつけ、相手の成長を促す発言ができる存在が必要という点では、闘将は必要不可欠な存在と思っています。それは相手が成長すればそれだけ生産性が上がりますし、時間にゆとりが生まれることで、大小関係なくミスの誘発を防ぐ事ができるからです。

 僕も仕事中、心の中では「大声」を挙げているのですが、現実はそうもいきません。相手の顔色を窺っていることもそうですが、僕自身が強く怒鳴られる事も、相手を怒鳴ったり自分の意見を強く主張することが、全く好きでは無いんです。ですから相手を諌めることが必要な場面でも、言葉に出来なかったり、穏やかに注意する羽目になってしまうんです。

 例えばユナイテッド時代のロイ・キーンは、自分の意見が正か悪かの価値観ではなく、自分が改善すべきだと判断した事柄に関しては、後先の結果関係なく意見を口にしました。ですからグアムキャンプの内容に我慢ができなくなった彼は、指揮官ミック・マッカーシーと対立してアイルランドに帰国し、2002年ワールドカップを棒に振る形になりました。

 闘将と呼ばれる選手達は、自分たちの発言で得られた結果に不満を抱きませんし、周囲が「余計な事を口にしたな。」と思う出来事でも、自分の意見を述べる事に怖れを抱いていません。
 ですから周囲の緯線にある種の「恐れ」、言い換えれば「パブリック・イメージ」を尊重しすぎている僕からしたら、本当に凄いと思っています。

 小言を頂戴する事が好きな人間など、どこを探してもいないでしょう。
 でもその小言が自身を成長させるかけがえのない材料と捉える事ができたら、闘将たちともY幕付き合えそうですし、僕も意見を伝える事が億劫にならずに済むかもしれません。
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もしモウリーニョがレアルの指揮官に就任したならば(2)

2010-03-16 15:46:34 | 日記
 ブランはまだボルドーで監督生活を始める前から、「レイモン・ドメネクの後を継いで、フランス代表の指揮を任せられるのはブランしかいない」と。その人間性が賞賛された類稀な人物なんです。(つまりこの段階での彼は、クラブと代表問わず指揮官の経験がゼロ)

 ブランの現役時代のニックネームは「プレジデント」ですから、いかに周囲がブランに対して尊敬の眼を向けていたかがわかります。そして2008-09シーズン、ボルドーに10シーズン振りのフランスリーグ優勝をもたらした上、ACミランからレンタルで加入していたヨアン・グルキュフを完全移籍で獲得し、一人前に成長させるなどブランの指揮官としての手腕はうなぎのぼりです。

 フランスでの成功がイタリアでの成功に直接結びつくわけではありませんが、少なくともブランの凛とした佇まいと聡明さは、その言動でたび重なる謹慎処分を頂戴しているモウリーニョとは異なる風をインテルに送り込んでくれると思います。
 
 前回のブログで述べたチャンピオンズとスクデットの獲得ですが、ファンは辛抱してくれると思います。まずスクデットは近年獲得しているタイトルですから、防衛できなくとも我慢ができます。
 一方のチャンピオンズ・リーグですが、こちらは是が非でも欲しいタイトルですし、優勝してクラブワールドカップにも出場したいところです。

 しかし仮の執り損ねたとしても、過去40年以上失敗してきたわけですし、ブランはクラブのOBですからね。失敗したとしてもファンへの求心力は下がらないと思います。

 「ブランが移籍すればグルキュフも一緒についてくる」という話もあるようですが、僕としてはブラン1人をターゲットに交渉したら良いと思います。今のインテルは明らかに「スナイデル」のクラブですから、スナイデルとグルキュフを併用するよりも、スナイデルからタクトを取り上げない方が良いと思います。

 しかしスナイデル不在のリスク・マネージメントは今のインテルに不可欠ですから、布陣の変更か別の選手の選択になるのかはわかりませんが、指揮官の手腕が問われるところです。勿論高齢化の波が押し寄せつつある最終ラインの人選も、避けては通れない課題ですが。

 2回に渡って現実味の無いお話をしましたが、モウリーニョが近い将来イタリアを去り、自身の希望であるイングランドに舞い戻る事は避けられないと僕は思っていますし、来年彼がレアルの指揮官に就任する可能性も高いと考えています。

 ですからインテルは来季開幕までに、新しい指揮官と契約を交わす必要が限りなく高いと思い、自身の意見を述べてみました。ただどんなにお金を払っても、ボルドーがブランを手放すとは思えませんし、玉突き事故が発生して、もっと意外な顔が今夏インテルの指揮官として、ミラノに招かれるかもしれません。
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もしモウリーニョがレアルの指揮官に就任したならば

2010-03-16 15:22:41 | 日記
 もし報道のようにジョゼ・モウリーニョが2010-11シーズンからレアルを率いたとすれば、インテルは後任監督に誰を指名すべきでしょうか。今シーズンモウリーニョが残した成績にもよりますが、指揮官が避けて通れない事柄を挙げるならば

 1.チャンピオンズ・リーグでの優勝(仮に今季優勝できたならば王座を防衛)
 2.スクデットの獲得
 3.サネッティやコルドバといった長年の功労者達の契約をどうするか
 4.ダビデ。サントンとマリオ・バロテッリ。そしてレーネ・クリンといった若手の起用

 新指揮官の招聘、モウリーニョの残留に関係なく、今のインテルに指揮に必要不可欠であろう点を挙げてみましたが、新指揮官の候補となる人選には、インテルのOBも含まれてきます。

 ユルゲン・クリンスマン ロタール・マテウス ワルテル・ゼンガがいずれもフリーの立場にいますが、彼らの起用はまず無いと僕は思います。クリンスマンは確かに2006年のワールドカップでドイツを3位に導きましたが、その背後にはヨギアム・レーブとオリバー・ビエルホフという、クリンスマンを支える副官がいてこその結果だったと思うので、クリンスマンの線は無いでしょう。

 またゼンガとマテウスも現段階ではインテルのベンチに座れるほどの技量はないですね。しかし「インテルのベンチに戻る為」、イタリアだけでなく他の欧州諸国で研鑚を積んだゼンガには、大きな敬意を払いたいと思いますし、インテルのベンチに座る前にイタリアの中規模クラブで(例えばナポリやサンプドリア)実戦を積んだほうが、ゼンガの将来を更に豊かにすると思います。

 こうしてみると僕がモウリーニョ退団後のインテルのベンチにふさわしいと思う人間は、現ボルドーの指揮官であるロラン・ブランしか残されていないと思います。彼もインテルのOBですね。

 まずブランはフランス人ですがイタリア語が理解できるはずですし、コルドバやサネッティとは共にプレイした旧知の間柄です。ですから上記3に挙げた「功労者」の扱いに対し、彼らベテランと若手を巧い具合に競わせて、少しずつ世代交代を推し進めてくれるのではないかと思うのです。
 
 つまり上記4の「若手の抜擢」に関して、ベテランも若手にも邪険に扱うのではなく、公平な目線で接してくれるのではないかという期待が、ブランには持てるのです。
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