塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

ユナイテッドのファンが、ベッカムに拍手をおくる

2010-03-12 00:49:03 | 日記
 先ほどスポルトでチャンピオンズ・リーグのミランVSユナイテッド戦を見ました。もうスコアと勝者をわかっていましたが、リヨンVSレアルも含めて映像を見ておきたいと思ったんです。

 パク・チソンの得点に驚き、4点目のダレン・フレッチャーのゴールにもユナイテッドの貪欲さが見て取れましたが、あの試合のMVPは選手ではなく、明らかにオールト・トラッフォードに集まったユナイテッドのファンたちです。ベッカムというかつての英雄を、あそこまで温かくそして真摯に迎え入れたファンの存在を、僕達は無視してはいけません。

 試合後のインタビューでベッカムに対しインタビュアーが、「泣いていましたか?」と尋ねたんです。ベッカムの返答は「わからないよ。」という微笑ましいものでしたが、ファンの拍手が彼の琴線に触れたことは間違いないでしょうし、ベッカムでなくとも古巣のクラブのファンからあれだけのサポートを受けたならば、感極まるのは間違いないでしょうね。

 プレミアがリーガと並んで世界のサッカーを牽引しているのは、観客がスタジアムの空気を作り出し、同時に批評家とファンの2役を同時にこなしているからでしょう。
 日本では能や歌舞伎、アメリカではミュージカル、欧州ではオペラやオーケストラなど、その世界で頂点を極めた傑物でも、観客からの厳しい批判と拍手、そして評論を糧に自分を省みてきたと思います。

 サッカーに限らずスポーツの世界も同様で、僕たちの選手への表現そのものが、選手を育て同時に僕たちの批評の肥やしそのものに変わってゆくのだと思います。

 サッカー選手の多くが「プレミアでプレイしてみたいね。」と思う理由がよくわかります。それはレベルの高さや給料だけでなく、観客が醸し出す空気にも表れているからでしょう。
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