塚田盛彦のつれづれなるままにサッカー

世界中で親しまれているサッカー。このサッカーをフィルターとして、人間社会の構造に迫っていきたいと思います。

僕が考えるサッカーの監督像

2010-04-01 23:07:58 | 日記
 例えば欧州ならば
 マット・バスビー(マンチェスター・ユナイテッド)
 ビル・シャンクリー(リバプール)
 エレニオ・エレラ(インテル)

 そして南米ならば
 テレ・サンターナ(サンパウロ)
 セサ・ルイス・メノッティ(アルゼンチン代表)
 
 クラブでそしてワールドカップで勝利の美酒に酔いしれ、今もなおその指導方法がファンやマスコミの間で語り継がれている監督たちは、きっと選手からもファンからも慕われていたはずです。
 慕われていたという事は、敗戦や自分のマネージメントが失敗に終わっても、その失敗から自分の眼を逸らさなかった事に在ると思います。逸らさないという事は即ちマネージメントの責任は、自分にあると強く認識していたと僕は考えます。

 勿論サッカーの世界では、試合中の選手の故障や見逃された誤審、そして選手の粗暴な振る舞いによる退場と、監督の手腕とはまるで関係ないことで勝負が決する時もあります。

 でもそのような外的要因を含め、「今日の試合で自分が定めたマネージメントはどうだったか。」と考えられる監督こそ、今も昔も選手とファンがついてくる監督なのではないかと思います。

 ベニテスのような戦術家やジーコの暖かい人柄など、監督を称える形容詞はいくつもありますが、それらの形容詞は監督の資質のごく1部しか語っていないような気がします。
 
 でもサッカー監督の伝記が今も昔も読まれているのは、ファンが皆いつの時代も監督のマネージメントから、人生のイロハを学びたいと考えている良い証拠だと思います。
 ですからサッカー監督というのは、ファンにとって憧れの職業であると同時に、選ばれた人間しか就けない職業だということを、改めて今実感します。
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僕が考える代表監督に必要な資質

2010-04-01 22:49:12 | 日記
 皆さんは優れたサッカー監督になるにはどんな資質が必要だと思いますか?
 僕はサッカーに限らず部下を統率する立場の人間に最も必要な資質は
 「自分のマネージメントが稚拙な代物だったなら、部下に素直に謝罪できる。」という点に尽きると思います。

 僕の知人に横浜で教鞭をとっている人物がいます。僕は彼と出会って今年で21年ですが、今でも年に1、2回は会うようにしています。そんな中かれはいつも自分のクラスの生徒たちとと、顧問をしている卓球部の生徒たちの事を考えているんです。

 長野に帰ってきた時は、生徒への手土産を抱えて新幹線に乗り込みますし、自分の手がけた授業の内容が生徒たちに伝わったか、自分の教え方に不備はないかと、常に改善を追い求めているんです。そんな彼の姿に僕は大いに感銘しますし、彼の友人でよかったと思っています。

 例えば2001年3月、雨の降りしきるスタッド・ドゥ・フランスにおいて、トルシエ率いる日本代表は世界王者のフランスを前に5-0で惨敗し、アジア王者とワールドカップのホスト国としての誇りを、完膚なきまでに叩かれました。

 その2ヵ月後に控えた敵地でのスペイン戦の前に、トルシエが語った事は
 「日本には守備の文化が無い。」
 という大号令の下で用意された5バックによる戦いでした。

 つまりフラット3を問わず、3バックの抱える構造的欠陥を3バックを維持しながら補うのではなく、(つまり自身のマネージメントを見直すのではなく)、日本のサッカーの歴史と文化の浅さが、フランス戦の大敗に結びついた(外的要因)と捉えたのです。

 確かに当時フランス代表が知りえる日本の選手はローマに在籍していた中田ひとりでしたし、雨でぬかるんだピッチが日本の選手に不利だったことも事実です。

 そうした外的要因と内的要因を踏まえ、合宿の準備や先発の11人の決定、そして試合前とハーフタイムのミーティングの内容など、全てを司るのが代表監督のはずです。
 ですから代表監督に限らず指導者は、
 「今回のマネージメントの不成功は私の責任だ。次回は今回の失敗を顧みてマネージメントを手がけたい。すまない。」

 このように潔く謝罪することも時には必要だと思います。
 実は僕もどう考えても自分の仕事の遅れが、自分の時間の使い方にあるのではなく、上司が僕に指示した仕事の内容とタイムスケジュールにあると思う時があります。
 でも上司やその他従業員は、仕事の遅れは僕の手腕にあると考えるんですね。

 そんな時「次回は今回とは違ったスケジュールを考える。ご苦労だね。」
 などど労いや詫びる言葉があれば、僕としても頑張ってよかったと思えるんですが。
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本田インテル戦では輝きを放てず途中交代

2010-04-01 16:03:34 | 日記
 足首の負傷が影響したのかチャンピオンズ・リーグのインテル戦、本田は後半25分に退きました。次節ホームでインテルを迎え撃つまでに、彼の故障が完治しているかはわかりませんが、しばらくはリーグ戦を欠場して治療に専念したほうが良さそうです。

 仮に本田のコンディションが上々でも、インテルに抑えこまれたとしたら、残念ですが現段階での彼は、メガクラブでプレイする事は難しいでしょう。
 もちろんサッカーは集団競技ですから、本田がクラブの不調に巻き込まれる可能性もありますし、逆に本田のミスを周囲が補って勝ち点3を得る場合もあります。

 ですから一概には言えませんが、僕の印象としては今の本田の立ち位置は、メガクラブとビッグクラブの丁度中間地点にあると思います。例えばプレミアならばアストン・ビラとトテナム、スペインならばセヴィージャやバレンシアという第2集団です。

 今アジア出身の選手でメガクラブに在籍しているのは、韓国代表のパク・チソンだけですし、彼にしてもPSVからユナイテッドに移籍した直後は、今ほどの出場時間は得られませんでした。しか彼は辛抱し移籍せず除々に頭角を現し、今ではユナイテッドの主力に数えられるまでに成長しました。

 本田がベンチに座る事に耐えられるのであれば、メガクラブから誘いがあれば受けても良いでしょうが、しばらくの間はCSKAで国内リーグとチャンピオンズ・リーグ、もしくはユーロリーグで絶えず試合に出場していた方が、本田の成長を助けてくれると思います。

 もしくは移籍するにしても、僕が先ほど挙げたような、第2集団でも優勝や欧州リーグへの出場権を狙う野心に溢れたクラブならば、本田の価値観に合うかもしれません。

 本田は2008-09シーズンにオランダ2部でMVPに輝きましたが、今の彼ならばロシア1部リーグでもMVPを獲得できるチャンスだってあります。もし仮に本田がロシアでMVPに輝いたならば、2006-07シーズンに中村がスコットランドでMVPを受賞した以来の快挙となります。

 本田としてはMVPを贈られたとしてもさしたる感慨は無いかもしれませんが、僕らからすれば日本人がトロフィーを掲げている姿はいつだって誇らしいものです。ですから本田は焦らずシーズンごとに目標をたてて欲しいと願っています。
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硬直化したチャンピオンズに一筋の光が見える

2010-04-01 15:32:53 | 日記
 硬直化したチャンピオンズリーグに、今季は新しい変化が生まれています。バイエルンがユナイテッドに先勝した上、ユナイテッドはエースのルーニーの捻挫が、報道によると全治2~4週間程度かかる見込みなので、バイエルンが4強に進む可能性は非常に高くなりました。
 
 一方のリヨン対ボルドーは3-1のスコアでリヨンの勝利ですが、同国対決の為どちらが勝利しても2004年のモナコ以来、フランスのクラブが4強に進出します。

 近年フランスとドイツの各クラブはイングランドとスペインの2強の前に太刀打ちできず、非常に苦しんできました。特に欧州を代表するクラブのひとつバイエルンは、ヒッツフェルト時代の2001年に欧州王者と世界王者に輝いた以降、欧州レベルでは満足のいく結果を残していません。

 2007-08シーズンはチャンピオンズリーグに出場する権利がなく、昨シーズンは優勝したバルセロナの前に醜態をさらすなど、このドイツの巨人に相次ぐ試練が訪れましたが、2-1で勝利したユナイテッド戦を見る限り、今のバイエルンは上昇傾向にあると思います。

 まずファン・ハールの構想から外れたトニがローマへ移籍し、指揮官が獲得を希望したオリッチとゴメスの起用に支障が無くなったこと。そして違いを生み出せるリベリが戦線に復帰したことがやはり大きいようです。

 ユナイテッド戦のリベリはそれはもう抜群の動きで、もし右翼に故障欠場したロッベンがいたなら、彼らふたりのみでユナイテッドの守備陣を切り裂き続けた可能性もあります。その時は2-1のスコアではなくもっと点差が開いたと思います。
 現在の調子を維持できたなら、バイエルンがマドリードに辿り着いても、何らおかしいことはないはずです。

 またリヨンも4強進出に大手をかけました。
 確かにボルドーのミスに助けられた面もありますが、エースのロペスのコンディションは良いようです。ただボルドーとしてはアウェイゴールを1点奪っていますから、リヨンとしては第2戦をやや慎重に戦う必要があるかもしれません。

 イングランドとスペインのクラブに、フランスとドイツのクラブが割って入る事は、新鮮な空気が舞い込みますし、2004年のモナコ対ポルトのように、僕らが予想できなかった決勝の対戦が生まれるかもしれません。

 でも人によってはこうした番狂わせが起きると、結晶の面白みが無くなるというんですね。つまり決勝にはビッグクラブが出場して欲しいというわけです。
 でも昨年のユナイテッド対バルサ、2008年のチェルシー対ユナイテッドのように、対戦カードは華があっても内容に華があったかといえばそうでもない決勝戦だってあります。

 僕としては同じ顔触れで毎年覇権を争っても仕方がないと思っているので、インテルを含め4強と決勝のカードにはひどく興味があります。
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アントラーズに学ぶクラブ運営

2010-04-01 01:45:19 | 日記
 前回は選手の移籍と補強についてお話しましたが、僕は常々「アントラーズのクラブ運営には見習う点が多い」と考えてきました。

 2000年にトニーニョ・セレーゾの下で3冠を達成してから、アントラーズがタイトル争いに加われない時期が数年続きました。その為か常に満員御礼だった鹿島スタジアムに空席が見られるようになり、観客動員でも苦戦するようになりました。

 しかし2007年から昨シーズンまでJ1を3年連続で制覇し、今季も既にゼロックス。スーパーカップで優勝するなど、アントラーズの躍進が止まる気配はありません。
 
 僕が考えるアントラーズの強さの源を挙げてみます。
 1・布陣を4-4-2に固定していること
 2・外国人選手はブラジル人選手に的を絞っていたこと(今は違いますが過去はそうでした。)
 3・外国人監督を指名する際も、ブラジルから招聘するようにしている。

 1993年から脈々と受け継がれるこのアントラーズの伝統が、アントラーズをJ屈指の強豪であり続ける為の要因になっていることは間違いありません。
 例えば今季田代と増田のふたりがモンティディオ山形に移籍しましたが、アントラーズの攻撃に陰りは見えませんし、むしろ大迫や遠藤が生き生きとプレイすることを助けています。

 またこうした約束事が徹底していたせいでしょう、小笠原と柳沢がイタリアへ、中田がフランスに移籍しても極端にクラブが低迷することはありませんでした。
 また選手と指揮官のどちらもブラジル人の場合、クラブに必要な言語は日本語とポルトガル語の2語で済みますし、クラブの意思統一も無難にこなせます。(今はハングルも必要でしょうが)

 こうした着実なクラブ運営がアントラーズを一時の不調から脱出する契機となり、現在の位置に押し上げたのだと思います。
 
 当然アントラーズにも失敗はあります。
 例えばファビオ・ジュニオールやベベトといった外国人選手の不成功、中田をマルセイユに移籍させた時は、いわゆる「移籍金ゼロ」のフリー・トランスファーの状況だったことなど。

 でもアントラーズには基本に立ち返るだけの強みがあったからこそ、今の状況があるのだと思います。アントラーズが仮に4連覇を達成しても、本当は驚くべき結果ではなく、必然の結果なのかもしれません。

 
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