蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

市民WS懇親会

2011年03月10日 15時40分55秒 | 日記
昨夜は、長野市民会館の市民ワークショップ懇親会だった。
建設検討委員からも私を含め5人が参加し
行政職員の皆さんも数人出席して行われた。

私は教育委員会職員さんと激論をかわすことに

きっかけは、先週末に突然届いた文化庁からの募集要項だった。

 次代を担う子どもの文化芸術体験事業

上記事業をコーディネイトする団体募集に関するもので
月曜日の時点では、夢幻はコーディネイトよりも
実演家として事業に参加する団体だと思っていたが
その後、二転三転し、応募することに決定。
締切がなんと今日!
募集要項が届いてから締切まで僅か6日
……
これは諸事情があるようでして…
そんなこんなで今週はこの件でドタバタ続き。
ケンタロウ君が担当者として
精力的に取り組んでくれているが…

職員さん曰く

  演劇は、音楽や美術と違いって
  学校教育の科目にないから、理解しづらいし
  教科書や資格が存在しないから
  何が良いのか判断ができない。  

確かにこれは一理ある。
ヨーロッパには、教育課程に「演劇」がある。
そして、演出家になるには試験があり
きちんと資格として存在するが、日本にはない。
だからと言って、なくて良い芸術分野ではないことは
多くの人たちが認識している。

文部科学省が学校教育に「演劇」を追加する可能性があるのなら
それを待つのも一つだと思うが
ゆとり教育からの転換で
来年度から教科書が再び厚くなり
振り回されている教師に教科が増えることなど
想像出来ないだろうし、取り組むことも不可能だろう。
だとすれば、民間の実力ある者たちが
学校教育に協力していくしか道はない。

難しい・・・
わからない・・・
無理じゃないか・・・

と言っていたら何も変わらない。
子どもたちにとって必要なのは何か?
もちろん基礎学力や知識も必要だし
子どものうちに記憶力や頭脳の回転力を
あげておくのは重要だと思っている。
更に必要なのは、考える力
客観的な視点、コミュニケーション能力
そして、多少辛くても最後までやり切る力。
私は、この10年間ワークショップ事業や
一般参加型の野外公演を行う中で
演劇を創作していく過程には
上記の全てを培えるものがあると確信している。
そして、何よりも「生きる力」を養うことが出来る。
人間にとって重要なのは
この「生きる力」なんじゃないかと。
知識も使えなきゃ宝の持ち腐れ。
知性と閃きと忍耐と負けない心…
これさえあれば、どんな状況下でも
生きていかれるんじゃないかな。

…と、まあ、そんな話をさせて頂いた。

長野市の小学校を見ると
音楽に関しては長野市全体で協議して
一つの団体を決定し、全ての小学校を巡回している。
演劇は、各学校の判断に委ねているとのことだが
児童数が少ない学校は予算がなくて
演劇団体を呼びたくても呼べないようだし
市内で演劇鑑賞会を実施している学校は少ない。

教育課程になくても演劇に触れる機会があれば
(もちろん感動できる演劇じゃなければ意味ないが)
もっと一般市民の皆さんの理解も
得られやすいんじゃないかな。
が、残念ながら長野市はその機会が少な過ぎる。

地道に草の根的活動をしているが
広がりは微々たるもの…
今は、横つながりに取り組み出したところだが
これを波にするには、まだ時間がかかるだろう。
もし、行政もタッグを組んでくれれば
その時間を短縮することが出来るかもしれない。

他の職員さんにも、そんな話をしながら
市民会館の運営についても対話した。

どんな建築家が選定され
どんなプロデューサーが選定されるか?

ここが一つの重要なポイント。
来月、この点について検討委員会で話し合うことになっているので
事前にある程度の情報を集めて出席しようと思っている。

市民WSの皆さんの何人かと名刺交換しながら
お話しすることも出来たし
私としては大変有意義な時間だった。

……

問題は…

台本である。。

頑張るのみ…