蜜柑のつぶやき ~演出家の独り言~

NPO法人劇空間夢幻工房の演出家/青木由里の日々の呟き。脚本執筆・役者・ワークショップ講師も兼業する舞台人日記♪

劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演「ISHIN version.2024」

NPO法人劇空間夢幻工房 創立25周年記念公演
タイトル 『ISHIN ~狼たちは最果てに~ version.2024』
脚本・演出 青木由里
出演 青木賢治/栗生みな/村松沙理亜/清水まなぶ/井田亜彩実/導星ゆな 他

日時 2022年9月8日(日)11:00~/15:30~
会場 飯山市文化交流館 なちゅら 大ホール
チケット予約フォーム:https://www.quartet-online.net/ticket/ishin2024

皆さまへ感謝を込めて晴れやかに開催‼
どうぞお楽しみに‼

田中本家

2015年04月25日 16時05分43秒 | 日記
今日は、須坂市の豪商の館「田中本家」を訪れた。



晴れ晴れとしたお天気。
山に霞がかかり春の景色が
目と心を癒してくれる。

田中家は江戸時代須坂藩の御用達を勤め
北信濃屈指の豪商と呼ばれたお家柄。
現在、その一部が博物館として公開されている。

事前に前館長のT氏にご連絡をして
ヒアリングのお時間をいただけることになり
今日は、劇団員のもっちゃんとケンジ君
それと、夢幻の大応援者Sさんと4人で
伺ったのでした。

Sさんは、田中本家の接客講座をご担当した経緯があり
T氏とも面識があるとのことで、ご一緒くださった。

喫茶室に通され、T氏をお待ちしている間
(ほんの1分程度だったと思う)
喫茶室の調度品を眺めていたところ
壁にかけられた一枚の絵に目が止まった。
お殿様が食べた山鳥のお雑煮の絵…だったかな…

と、後ろから声が!

 その絵、描いてもらったんですよ

振り向くと、T氏が明るい笑顔で立っていらした。

田中本家には、古文書が良い状態で保存されており
着物や器、お人形なども、先人の知恵による保管方法で
劣化せず残されていて、博物館にはこれらが展示されている。

古文書には、お殿様が食べたお料理も描かれており
館内にあるお休み処ではナント!
江戸時代のお殿様が食べたお料理を
食べることが出来るのだヽ(^o^)丿

目にとまったイラストは、それを描いたものだった。

Sさんがご一緒してくだっさったおかげで
なごんだ雰囲気の中、お話を伺うことが出来た。

ひとしきり、お殿様の食べたお料理のお話を伺った後
順番が逆になってしまったが、ご挨拶をして
簡単な自己紹介とオープンエアの概略をご説明し
現在、直虎公に関するエピソードや時代背景などを
調べている旨をお伝えして、お話を伺っていく。

驚いたのは、山国だというのに
お刺身やお魚料理が多かったという点。
一年中通して食べていたらしいので
夏場も日本海から運ばれていたってことだよね。

現代は、保冷や冷凍技術が進み
鮮魚の保存&運搬が容易になったけど
科学が発達していない時代に
どうやって鮮度を保ちながら
山国に運搬したのか…

古文書や着物の保存方法もそうだけど
先人の知恵に敬服。

色々なお話を伺い、あっという間に一時間以上が過ぎ…
ちょうどT氏のご関係のお客様がご来館され
T氏が館内をご案内するとのことで
私たちも便乗して博物見学をさせていただいた。

展示物の保存状態の良さは感動物だ。

お雛様の展示も見応え充分。

昔と今のお雛様の従者の違いが面白かった。
昔は能などの舞台芸能に登場する役の人形が
下段に飾られている。

須坂も江戸時代までは舞台芸能が盛んだった様子。
芝居小屋もいくつかあったようだ、
再び演劇が盛んになってくれると嬉しいね~♪

他に色々なお屋敷の所蔵品やが展示されており
去年「なんでも鑑定団」で紹介されたという
「青井戸茶碗 岩水灰かつぎ茶碗」も拝見♪

実はこのお茶碗、1862年に須坂藩のお殿様から拝領した品。
堀直虎公が藩主を相続したのが1861年だから
直虎公からいただいたお茶碗ということになる。

そのまま保存されていれば
大変な価値があったはずだけど
明治3年に起きた須坂騒動で屋敷が焼き討ちに遭い
灰がかぶってしまったため
一見普通のお茶碗にしか見えないのが残念。
それでも原型をとどめいたおかげで
鑑定団の評価額は、350万円という結果だったそうだ。

T氏は20万円程度と思っていたのでビックリ!

鑑定団の評価を抜粋して掲載させていただこう。

  もし火に入っていなければ3500万しただろう。
  まちがいなく青井戸の名碗。
  これが須坂騒動の際に市中に出てしまっていたら
  ただの焼け茶碗で5~10万円。
  なぜ350万かというとこれが田中家の中にあり
  来歴を示した古文書が残されているから。

つまり田中本家にあったことと
お茶碗のルーツの証である古文書の存在が
このお茶碗の価値を高めているのだ。

在る(居る)場所の価値…ということになろうか。

博物館の庭園は、自然に近い雰囲気で
整備されていて、非常に心地よかった。

大半の桜は残念ながら散ってしまっていたけれど
しだれ桜はちょうど見ごろで
お花見気分を味わえた。

   


T前館長様、Sさん、誠にありがとうございましたm(__)m
もっちゃん、ケンジ君、お疲れさまm(__)m

余談だけど、当時は、四足の動物は
禁忌で食してはいけなかったそうで。
けど、2本足の鳥は例外として
食べられていたそうで。

今回は食べそびれたけど、次回はぜひ
お殿様が食べた山鳥のお雑煮を食べてみたいなぁ(^^)