こころ模様

人はなぜ生きるのでしょうか。希望、居場所、時間というキーワードから、人生とは何かについて考えていきます。

瞬間を見る

2007-05-30 22:32:01 | 時間
先日読んでいた新聞の生活欄に、気になる記事が載っていた。それは、母親が子どものことについて書いている小さな文章だ。タイトルは、「瞬間」を分かち合う。

小さなデジタル時計の前に寄り集まった子どもたちが、「瞬間見た!」と騒いでいるという。00分00秒に表示が一斉に変わる「瞬間」を、みんなで楽しんでいる子どもの様子が紹介されている。「瞬間」は、1時23分45秒でも、5時55分55秒でも、何でも構わない。どんな時刻でも、元には戻らない「瞬間」なのだ。

記事の最後は、「この子たちと一緒に、今このときしかない一つ一つの瞬間を、豊かに積み重ねていけたらいいなあと思う」と結ばれている。

今という瞬間は、時刻がたとえ正確な数字として表されないとしても、かけがえのない元には戻ることのできない瞬間なのだ。「瞬間を見た」と喜ぶ子どもたちの姿を想像しながら、瞬間のもつ意味の大切さを改めて感じた。そして、瞬間を見つめながら、その積み重ねの上に、未来に向かって生きていこうと決意を新たにした。