にんげんは 自分探しの 旅してる 探さなくても おれはもってる
*これは覚えている人も多いでしょうね。試練の天使の作です。口語で明るく言い切るのが心地よい。文語ではここまであからさまに歌うことはできません。
彼の歌の魅力はなんの衒いもなく、そのままどんと前に突き出される真実だ。あまりに本当すぎて何も言えない。そのとおりです、と答えるしかないことを、そのまま言ってくれるのです。
時にはあまりにきついことも言われるし、これでもかとしつこいほど畳み込まれるが、なかなかこの魅力には勝てないでしょう。どうしても次が欲しくなる。
これが彼の魅力なのです。こんな人は他にはいない。あなたがたも、いろいろと言いたいことはあるでしょうが、何も言えないことがもどかしいくらい、痛いでしょう。本当は楽しくてたまらない。
押しつけがましいのではないのですよ。自然に自分を愛でやると、それがいいことになっていくのです。すべて、愛のために彼はやってくれているのです。
実際、彼のこういう性格のお陰で、あなたがたはずいぶんと助かっているはずだ。いまだに何も見えない自分というものに、大きな刺激をもらっているはずです。
こんなことは、ただただ美しいかのじょにはできない。あの人はいやらしいことなど何もできない人ですから、まじめにいいことばでいいことを、何度もあなたがたに言うことしかできないのです。それはそれでいいものだが、あなたがたは少し苦しい。きれいすぎて自分がつらくなる。
そういうときは、こういう、彼のように、いやらしいことでも何でも言ってくれる、きつい個性が効くのですよ。
自己存在というものにはあらゆる個性がある。みんなちがってみんないいという言葉が浅薄に聞こえるほど、高い存在には実に豊かなすばらしい個性がいるのです。
あなたがたも、自分の真実を信じて、自分をやっていけば、いずれそういう個性になれるのです。